MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

野草園の蜻蛉たち

2024年06月11日 | 21世紀の森と広場で(松戸)

21世紀の森と広場にある野草園に、6月5日に訪問したところ、2か所の池には環境省のレッドブックに記載された、準絶滅危惧種のアサザの花が咲いて居ました。さらに、たまたま訪問した時間帯が良かったのか、数種の蜻蛉の産卵シーンを見ることが出来ました。

巻頭の写真は千駄堀池のあちこちで飛び回っていた、尾の先端が団扇のように広がっている「団扇蜻蜒(ウチワヤンマ)」です。

池の中ほどでホバリングしていた一頭を見付けましたが、なんとその下には交尾をしたウチワヤンマが水面で溺れているような光景が見られました(下の写真)


野草園に入ると直ぐにアサザの咲いている小さな池(ビオトープ?)があり、そこでは様々な蜻蛉の産卵シーンが見られました。
下の写真は一頭でやってきた「黒筋銀蜻蜒(クロスジギンヤンマ)の産卵シーン」です。産卵が早く、産卵すると直ぐに他所に飛んでいきました。


粉吹蜻蛉帯型(コフキトンボ帯型・粉吹蜻蛉の仲間で羽に模様がある)の雌で、産卵後同じ場所で休んでいた。この個体も雄は見られなかった。


下は、大塩辛蜻蛉(オオシオカラトンボ)で、雌(写真左上)の産卵を見守るかのように、雌の産卵中はほぼ真上を雄が飛んでいて、他の蜻蛉が近づくと追い払っていました。左下から伸びる波紋は、雌の尻尾が水に触れて産卵した直後に生まれたものです。


下は猩々蜻蛉(ショウジョウトンボ)の雄で、 団扇蜻蜒についで個体数の多かった蜻蛉です。


下は時々産卵行動をしていた、猩々蜻蛉の雌で産卵中は周辺を見守るかのように上の写真の雄が飛んでいました。


下は捕食中の青紋糸蜻蛉(アオモンイトトンボ)で、口元を良く見ると蚊のような翅が見られました。


下は園内のあちこちで見られた塩辛蜻蛉ですが、残念ながら雌の姿は見られませんでした。


下は野草園の木道を歩いているときに足元に止まった、やや小さめの塩屋蜻蛉(シオヤトンボ)です。生まれたてなのか体の色付きがまだでしたが、背の模様から雌のようです。
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雛罌粟、菊桃、花梨、瑠璃唐草などの花

2023年04月07日 | 21世紀の森と広場で(松戸)


花見の季節だというのに春嵐の到来で、当地の桜は散ってしまったことでしょう。一昨日(5日)はやや風があったものの松戸市の「21世紀の森と広場」で、春の花を楽しんできました。

巻頭の写真はアングルを地上近くにして撮った雛罌粟(ヒナゲシ、別名ポピー)越しの山桜。

下の写真は、園内の「つどいの広場」に向かう途中の「みどりの里」付近の遊歩道からで、名残の桜が連なっていました。


満開だったのが「霞桜(カスミザクラ)」で、見ごたえのあるボリュームでした。


霞桜の花の芯がやや赤みを帯びていましたが、これは花の終期で間もなく散り始める前兆です。今日の強風によって相当に散らされたものと思われます。


八重桜が2分咲き程になっており、今週末が見頃になることでしょう。花色や雌蕊の形から「普賢象」のようです。


園内で最も目立っていたのが、満開の紅色の花「菊桃(キクモモ)」でした。


下は茨城県の「国営ひたち海浜公園」で有名になった「ネモフィラ(別名、瑠璃唐草・ルリカラクサ)」の満開の姿も見られました。


「みどりの里」の梅林では可憐な花梨の花が咲いていました。実をリカー酒に漬け花梨酒にすると喉の良薬になるようです。


満開の花梨の花数も多く、豊作が予想されます。


下の写真は「山猫柳(別名バッコヤナギ)」の花です。バッコヤナギは「婆っこ柳」と書くようで、白い綿毛がお婆さんの白髪に似ているから付けられたという説がありました。


春はさまざまな花の盛りであり、その花の名の由来なども調べてみると面白いものです。また、句歌の世界でいう花鳥風月の世界がそこにはあります。
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久し振りの「21世紀の森と広場」

2021年09月20日 | 21世紀の森と広場で(松戸)


コロナ禍と溽暑や秋霖などの長雨で、ステイホームする日ばかりの続いたこの夏だった。ということで、久し振りの公園散歩となった。
「21世紀の森と広場」は1年以上ぶりで、北口から入園した。

まず下の写真の「森の橋」の下を通り(上を走る道路は千葉県道51号市川柏線)野草園へ。


野草園でまず出会った花が下の「野薊(ノアザミ)」で、キタテハ蝶が吸蜜に来ていた。


野草園にはビオトープのような浅い池があるのだが、その池を分けるように湧水路が走っていて、岸辺には彼岸花が咲いていて。湧水の水温の影響か未だ蕾のほうが多かった。


野草園から千駄堀池の岸辺に出ると、暫く振りだったので気になっていた「矢の根梵天花(ヤノネボンテンカ)」が多くの花をつけていた(下の写真)。


ちなみに下の写真が2019年9月15日に撮った矢の根梵天花で一本の幼木の状態で咲いていた。わずか2年でここまで成長していたことに驚かされた。


稲田や花などが植栽されている畑のある「緑の里」ではコスモスが咲き初め、カラフルな「羽毛ケイトウ(下の写真)」が見ごろになっていた。


すぐ隣では「コキア(ほうき草)」が紅葉し始めていた。


薄なども見頃だったがその葎の中で咲いていたのが、野原では良く見られる「菊芋の花」。その根は芋のように太く食用にできるという。


下の写真は「千駄堀池」で、「緊急SOS!! 池の水全部抜く(テレビ東京)」により外来魚が捕獲されている。それまでは湧水の流れ込み等に「ブルーギル」が群れを成し、雷魚、ブラックバスも目視できるほどだった。当時の姿はこちらから


巻頭の写真の奥に見られる建物は「自然観察舎」で、現在はコロナ禍で閉館しているようである。翡翠などの野鳥が観察できる。
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李、三椏、雪柳、柊南天、馬酔木、山茱萸など開花

2019年03月20日 | 21世紀の森と広場で(松戸)


昨日今日と上着が要らないほどの気候となり、
都心では今年初の20度を越す暖かさとなっている。

桜の開花も早く、長崎県ではソメイヨシノの開花が宣言され、
都心の基準木(靖国神社境内内)も午前中には数輪開花が確認されている。が、
開花宣言には数輪足らずとのことだった。

昨日久しぶりに「21世紀の森と広場」を散策し、
さまざまな樹木の花が開花していた。
巻頭の写真は「河津桜と園内光景」。

菜の花も満開状態で、桜とのコラボが美しい。


河津桜は葉桜へと変化しているが、紅と若緑もこの時期ならではである。


「李(すもも)の花」


「三椏(みつまた)の花」


「雪柳の花」


「柊南天(ひいらぎなんてん)の花」


「馬酔木(あせび)の花」


「山茱萸(さんしゅゆ)の花」


「柳の花」柳の種類は不明だが、一回り大きな花だった。


今日は大町公園に出かけ、
珍しい蝶の「褄黄蝶」を中心に「並揚羽蝶」「瑠璃小灰蝶(ルリシジミ)」、
「北黄蝶」などの飛翔を確認している。
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「寒九」の花と花虻

2019年01月15日 | 21世紀の森と広場で(松戸)


昨日は寒中の快晴に誘われ久しぶりに「21世紀の森と広場」へ。

ちなみに昨日は寒の入りから数えて九日目で、
この日に雨が降ると「寒九の雨」といわれ豊作の兆しがあると喜ばれ、
また、この日に汲んできた水は「寒九の水」といわれ、薬を飲むのによいといわれている。

一年で一番寒い時期なのだが、自然には花も咲いている。

「寒梅」
品種名は不明だが、梅ノ木の前を通る人はみな春の兆しに喜んでいるように見えた。


「なのはなと細平田虻」
菜の花の語源は「何の花?」といわれ、この時期に咲く黄色の菜花は「なのはな」ということに・・・。
花蜜や花粉を集めているのは花虻の「細平田虻」で、晴れた真冬も活動している。


「オオイヌノフグリ」
オオイヌノフグリも、寒風が防げる日当たりのよい場所では開花している。
荒涼とした冬ざれの中で咲いている一輪、春よ早く来い・・・と思う。


「雛菊と縞花虻」
雛菊の品種は「チロリアンデージー」か。


巻頭の写真は「蝋梅(ロウバイ)」
毎年12月後半には咲く花で、この日は風もなく周辺には芳香が漂っていた。
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