職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

★プロ教師塾シリーズ「2学期終業式式辞・あなたの価値がわかる人が必ず世の中にいる、絶対にいる」編

2014-01-22 16:58:30 | 僕のモンマルトル日記

 

茫漠特急
★圧迫から解放された魂が書くのが「新・職員室通信」
2014
01.22

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★昨年の僕のニュース・トップ5のひとつが6月の「新・職員室通信」のスタートだ。(6/9=教師修業シリーズ「教育実習生の模擬授業~実習生に徹底的に骨身を削ってもらおう」編」)

 「新・職員室通信」がスタートできたのは、僕のHPをA=「日常・茫漠特急」とB=「職員室通信」の二重構造(←一種の手続き)にモデルチェンジしたからだ。
 「A」には、現在の僕の魂と、僕が存在するDAKA古書店跡の(書架が取り去られた)白い壁があるだけだ。
 この状態で、たとえば、バルトーク・弦楽四重奏曲を鳴らすと、白い壁に――かすかにではあるが――具体的なイメージが見え隠れする。
 「魂⊃イデー&イメージ」の状態といっていい。
 逆に「B」には、具体的なイメージ、あるいはイデーがあふれている。
 「イデー&イメージ⊃魂」状態で、魂が圧迫されている。
 図式的にいうと、この「圧迫された魂」が書いていたのが「旧・職員室通信」で、圧迫から解放された魂が書くのが「新・職員室通信」ということになる(*^_^*)。
 「救出されたのだぞ!」ということを強調して「A」と「B」の二重構造にしている……ともいえる。
 やがては二つを融合させたい。
 融合をめざして、このHP・「茫漠特急」号が、毎夜、爆走している。

 現在、「A」の日付と「B」の日付がズレている。
 僕の作業の都合でこうなっているのだが、「融合」のためには、一致していたほうがいい。
 本日を入れて、あと2、3回で、12月分の「職員室通信」が終わる。
 もう一息だけれど……。


職員通信 2013/12/21号
★教師修業シリーズ「2学期終業式式辞・あなたの価値がわかる人が必ず世の中にいる、絶対にいる」編
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★以前、全校朝会で、ある文化祭バザーの担当者から「この売れ残った本は廃品回収業者に引き取ってもらいますから、もし、好きな本があったら持っていってください」と言われて、わたしがその中から、とんでもない、スゴイ本を見つけたという話をしました。

 これがその本です。(高村光太郎詩集『道程 改訂版』初版 山雅房、昭和15年)。
 バザー担当者からすると、その時点では、ほとんどゴミ同然。
 しかし、わたしには、宝物。
 同じものなのに100万倍くらいの違いがあります。
 全校朝会では、この話をして、「これが世の中である……」とだけ言いました。
 「あとはみなさんで考えてみてほしい……」ということだったんですが、わたしはそのとき、口では言わなかったけれども、3つのメッセージをこめていました。
 きょうはその3つのメッセージを伝えます。

★1つ目。
 あなたがこの本だと考えください。
 バザー担当者から「役に立たない、ゴミだ」と言われました。
 でも、そう言われたくらいで、メゲないでほしい。
 ガックリしないでほしい。
 ああ、わたしはもうダメなんだぁ~と自暴自棄にならないでほしい。
 あなたの価値がわかる人が必ず世の中にいる、絶対いる……絶対にいると信じて生きていってほしい……というメッセージです。

★2つ目のメッセージ。
 わたしは10万円だ、バザー担当者は0円だといっているんですが、あなたはどっちに売りますか?……と言われれば、もちろん10万円のほうに売りますね。
 でも、ひとりぼっちのとき、だれからも声がかからない……そういうときだとどうでしょうか?
 こういうとき「ああ、自分はゴミだ。ゴミでいいや」と自分を安売りしないでほしい。
 世の中にはいろいろな誘惑があります。
 あなたを安くみて悪いことに誘ってくる人もいます。
 そういう誘惑に負けて自分を安売りしないでほしい……というメッセージです。

★3つ目。
 では、自分の価値はまわりの人で決まるのか?ということです。
 たしかにそういう面もあるが、もちろんそれがすべてではない。
 やはり自分の価値は自分で高めようとしなければいけない。
 この本だって、もともと価値がある。
 高村光太郎が自分を高めようと努力しつづけた、その結晶です。
 では、自分を高めるための努力ってどういうことなのか?
 これが、4月以来、言いつづけている「なりたい自分をデザインして、そのなりたい自分になろう」ということです。
 多少の困難はあっても、ピンチがあっても、絶望せず、負けないで「なりたい自分」をめざしてがんばれ! がんばりつづけよう!……というメッセージです。

 以上、あの文化祭バザーの話に込めた3つのメッセージです。
 1つ、「ゴミだ、価値がない」と言われたくらいでメゲるんではない。
 2つ、自分を安く売るな! プライドを持て!
 3つ、絶望せず、なりたい自分をめざして最後までがんばろう!

 4つ目、5つ目は、このあとの学活で担任の先生から話があると思います。
 担任の先生は、「4つ目だよ」「5つ目だよ」とは言わないかもしれません。
 みなさんが担任の先生の話を聞きながら、「ああ、これが4つ目なんだ……5つ目なんだ……」と、みなさん自身で見つけ出してほしいと思います。

★3年生にとっては、受験生としての冬休み、お正月、これまでも大事だったけれども、これからも大事です。
 冬休みにガラッと変わる。
 なぜか?
 練習曲線の話を思い出してほしい。
 やってもやっても上達しない……しかし、やりつづけていると、ある時点で急激に上達する。
 急激に上達する直前の人がいっぱいいます。
 だから、あきらめるとダメです。
 これからの過ごし方が今後を大きく左右します。

 わたしからポイントを3点――

(1)ついつい「趣味」に手がのびてしまう……まあ、気分転換にはいいけど、ついついそれを通り越し、夢中になって勉強を忘れてしまうという人。
 それに関するものをすべて、進路が決定するまで、手の届かないところに隠してしまう。
 わたしは木の箱に入れて、釘を打って、押し入れの奥の奥にしまってしまった。
 出そうと思うと、3日もかかる……というくらい勉強のじゃまになるものを隠してしまう。

(2)焦らない。
 焦ると、必ず失敗する。
 1日1点アップの精神。
 できなかったこれとこれが、きょう、できるようになったという着実な勉強。

(3)書いたり音読したりすることが大事です。
 得点力の高い人のノートはきれいだと言われますが、これは当然です。
 書いて覚えるときに、グシャグシャ、グシャグシャと書いてもほとんど意味がない。
 きちんと書く。
 グシャグシャ、グシャグシャ10回書くより、きちんと2回書く方が効果があります。
 音読も同じです。
 ゴモゴモ音読するのではなく、はっきりと、国風文化→かな文字の発明……鎌倉文化→運慶・快慶……と。
 以上3点。

 受験生として、勉強の孤独、勉強のさびしさに負けず、誘惑にも負けず、奮闘努力することを期待します。

★1・2年生に。
 わたし自身の人生を振り返ると、人生の大きな決断は、ほとんどこの時期に、このピリッとする季節に決めています。
 よし、この高校にしよう。
 この大学にしよう。
 この職業につこう。
 こういう決断のエネルギーが、今、みなさんのなかに充満しています。
 だから、みなさんをみていると、ついつい、将来、何になるんですか?と声をかけたくなる。
 先日も、ある人に聞いたら、医学の道に進みたいと言っていました。
 エネルギーにはっきりとしたカタチを与えてやる季節です。
 がんばってほしい。

★最後に、わたしは、いい学校というのは、これまでの、先輩たちの歴史的な努力を、しっかりと受けとめ、それを自分たちの力で1ミリでも、0.1ミリでもよくして、それを、次に伝えていく……こういうカタチが、しっかりしている、くっきりしてはっきりと見える、それが、いい学校なんだ……と言いつづけてきました。
 本年を振り返ると、3年生を中心に、そのことがやれた1年だったと思います。
 こういう学校は、なかなかありません。
 3年生、よくやった。
 1・2年もよくがんばった。

 MINAMI中生、ひとりひとりが、過ぎていく1年に感謝し、気持ちを新たにして新年を迎えることを強く願い、あわせて、冬休み期間、道路を渡るときは、右をみて、左をみて、もう一度右をみて、安全に気を配り、かつ、自分を育ててくれている人を1日1回喜ばせる(反対に、悲しませたらダメ、お金を使わせたらダメ)MINAMI中生であることを願い、式辞とします。(2学期終業式・式辞=2618字、以上)


★僕の式辞はいつも荒っぽいが、特に荒い、いや、「粗い」というべきか。
 僕はあいさつのときに、よく「自分の今の感情に即していえば……」という修飾句(接続句)をつけることがある。
 今回の終業式・式辞も、この修飾句をつけるべきかもしれない。

 この式辞を語りながら、学生時代に苦しめられたエミール・ラスクの価値論を思い出した。
 「存在に対する妥当の優位」……「向妥当するものと向妥当されるもの、照らすものと照らされるものとの合致統一」……だったか?

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