職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

あやめ書房から『西御門雑記』『大きな空小さなそら<西御門雑記2>』〈初版・カバー付・帯付〉が届いた

2007-10-08 12:28:42 | Weblog


★今年カリンは出来がいいようだ。

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◆あやめ書房から『西御門雑記』『大きな空小さなそら<西御門雑記2>』いずれも〈初版・カバー付・帯付〉が届いた。
 もう本は購入しない主義(←読まないという意味ではない)だったのを、少し生き方を変えて、師の書物だけは、どこの図書館にも負けないように整備しておきたいと考えたからだ。
 書物が届いてから、自分の古書店の片隅にこの2冊が存在すると思うだけで、ワクワクする。
 生きていてよかったと思う。

◆(前略)健康とはいったいどういう状態をいうのだろう?
 それはおそらく何歳になっても他人の厄介にならずに、仕事を続けて行けるだけの、肉体的・精神的能力を維持している状態にちがいない。
 この状態を保つために、果たしてスポーツにどれだけの特効があるのだろう。
 いや、スポーツに限らず、世におこなわれているもろもろの健康法に、どれだけの効用があるというのだろう?
 ジョギングというものも、あれはスポーツなのか健康法なのか知らないが、どうも少々異常なもののように思われてならない。
 いつだったか、カーター前大統領が訪日した際、日課にしている早朝のジョギングを東京でもやるというので、警備陣が大騒ぎしたことがあった。
 なにもそれほどまでにして、人騒がせをしなくてもよいのにと、そのときなんだかこっけいな感じがしたのは、ジョギングへの熱中ぶりのなかに、禁煙運動と同じ過度の禁欲主義と、絶対善への過信の匂いがしたからに相違ない。
 軍国時代の虚弱児童だったせいか、私は何によらず身体を鍛えるということが大嫌いである。
 鍛えることが嫌いだから、もちろんこれというスポーツもしない。
 ゴルフなどというものは、時間と金の無駄と見極めをつけて一切手出しをしない。
 ジョギングにいたっては、慮外の沙汰で、身体に余分な負担を与えることは、なに一つしないことにしている。
 無論、紅茶キノコも、サルノコシカケも、ビタミンEもCも、特効薬というものを飲んだことがない。
 酒は口にしない日がほとんど一日もない。
 時間があるときは、朝風呂にはいり、家にいるときは、昼食後に昼寝する。
 それ以外には、これといって健康法らしいものを心がけたことがない。(後略)

 これが師の健康法だ(^0^*オッホホ)。
 この13年後、師は自刃する。

◆今月の学校通信(すこやかみなみネット通信)には、今後、学校部活動について、保護者と地域の方々とで改善・改革の理念を共有しつつ、具体的な改善・改革の「一歩」を見つけだしていくための基礎資料として、以下の文章を掲載した。

◆2学期にはいって、2人の保護者から学校部活動について相談があった。
 Aさんの相談は、現在の学校部活動が家庭生活や学習活動を圧迫している。早急な見直し・改善が必要だ……というものだった。
 Bさんの相談は、(Aさんの意見とは逆に)学校部活動を、時間的にも内容的にも現状以上に充実してほしい……というものだった。

◆まず、部活動に関する本校の現状を確認することにしよう。
 活動時間は、4/1~10/31の期間は、平日は午後6時15分活動終了、午後6時30分完全退下。
 11/1~3/31は、平日は午後5時45分活動終了、午後6時完全退下。
 土曜日・日曜日については、第1・3日曜日は部活動休止日。
 他の週の土曜日・日曜日については、土曜日・日曜日のいずれかを休止日とする。
 なお、土曜日・日曜日の活動時間については、3~4時間を目安とする。(ただし、練習試合等を計画した場合は、これを超えることがある。)
 また、職員会議・学年会議等で本校の教職員が指導にあたれない日は、部活動休止日とする。

 この活動時間について昨年度末、全保護者からアンケートをとった結果が、上の表のとおりである。
 ちょうどよい=77% やりすぎる=13% もう少しやれ=8% もっとやれ=2%
 これをみると、おおむねご理解いただいているものの、Aさんとほぼ同意見と思われる方が13%、Bさんとほぼ同意見と思われる方が10%(8%+2%)と、いずれも決して少なくはないことがわかる。

◆Aさんにも、Bさんにも、わたしからは次のように回答申しあげた。

(1)活動の時間については、市内中学校のなかでは平均的、もしくはやや少な目の量である。
 しかし、土曜日・日曜日の活動については部によって長時間になっているケースもある。これは、今後、改める。

(2)また、学校部活動が生徒の学習活動に影響を与えているということについては、わたしは次の観点から、大きな問題があると考えている。
 毎日の50分間の授業でつまずいてしまう生徒がでてくる。
 それを放課後などの時間を使って適切な補習を行えば、つまずきを克服することができる。
 しかし、現状は部活動の時間になったから、勉強がわかってもわからなくても一斉に部活動をはじめる。
 また教師にしても、補習をやりたくとも、自分が担当する部活動の指導にあたらなければならない。(当然、事故等の責任問題もからんで……)
 わたしは、義務教育の中学校はあくまでも学習指導要領の内容の徹底が第一であり、これをクリアーした上での部活動という原則を重く受けとめている。
 しかし、具体的な改善策を示せないでいる。

(3)学校週5日制や新しい学習指導要領を提言した中央教育審議会答申『21世紀を展望したわが国の教育の在り方について』は、学校依存の現状を改善しなければならないとして、校外での生徒指導と、この部活動の問題を取りあげ、学校が「すべての子どもにその参加を義務づけ画一的に活動を強制したり、勝利至上主義的な考え方から長時間の活動を強制するようなあり方は改善を図る必要がある」として、学校は学習指導面の指導により集中すべきことを指摘している。

 本校では、ここで指摘する「長時間の活動の強制」については改善が進んでいるが、全員加入制の問題については従来と変わっていない。

 上の表は、全員加入制について昨年度末、全保護者からアンケートをとった結果である。
 21%の方が、全員加入制を廃し、任意加入制への移行を希望している。
 今後の重要な検討課題である。

(4)部活動の意義は十分承知している。
 部活動は、教育課程外活動であるため、部活動を実施する・しないについては校長の判断とされている。(任意加入制についても同じ。)
 だから、理屈のうえでは「本校は部活動は実施しない」という選択も可能である。
 しかし、部活動の教育的意義を考え、生徒の実態、保護者の方々の意見を踏まえ、現在の体制を選択している。

 部活動を実施する以上は、Bさんの意見のように、内容的に充実したものにしたい。
 そのひとつの方策として、以前にもお知らせしたが、小学校・中学校と家庭と地域が協働して、すこやかみなみネット・ボランティア人材バンクを創設することを提案している。
 対象は、PTA会員、PTAのOB、地域の人々(原則として学区内)である。
 ボランティアの活動については次のような部門(例)が考えられる。
 〈教科指導(含 総合的な学習・道徳等)の支援部門〉〈学校行事の支援部門〉〈読み聞かせ等図書館活動支援部門〉〈花壇づくり、校舎修理等環境づくり部門〉〈登下校の安全確保、学区巡視部門〉〈部活動の支援部門〉〈ボランティアセンター部門(人材バンクの管理・コーディネート)〉等々……。

 この中の「部活動の支援部門」の方々のお力を借りて、より質の高い部活動にしたい。
 ただし、職員会議・学年会議等で本校の教職員が指導にあたれない日に、部活動支援部門のコーチの方に指導をお願いすることは、事故等の責任問題との関連でできない。この点はご理解いただきたい。

◆以上、Aさん、Bさんの相談にこたえるという形で、部活動に関するわたしの(実に歯切れの悪い)考えを、クドクドと述べた。
 Aさん、Bさんと同様、わたしも部活動の早急な見直し・改善が必要だと考えている。
 部活動は、他にも多くの問題をかかえている。
 たとえば、少子化に伴い、現在ある部を維持することが年々むずかしくなっている。
 また、生徒のなかには、レクリエーション的にその種目を楽しみたいという生徒もいるし、競技志向の生徒もいる。
 現在の部活動は、それを1つの部として運営せざるをえないという苦しい事情がある。……
 これらをどう改善していくかは、ほんとうにむずかしい問題である。
 「だから仕方がないから、ただ現体制を継続する」というのではなく、改善に向けて具体的に一歩前進したい。
 今後、?みなみ学区の実態を見据え、?学校と保護者と地域の方々とで改善・改革の理念を共有しつつ、?具体的な改善・改革の「一歩」を見つけだしていくつもりだ。
 多くの方々の意見をいただきたい。

◆最後になるが、生徒たちの教育課程外活動は決して部活動だけではない。
 本校では次のことに留意している。
(1)学年・学級(学年教員)で、あるいは、部活動(顧問)で、個々の生徒の社会教育活動(学習塾・稽古塾を含む)の実態を、可能な限り把握する。
 そのうえで、個々の生徒の社会教育活動が円滑に行われるように配慮する。
(2)地域で行われる社会教育活動や公的な社会教育活動への参加を奨励する。
 部活動と重なる場合も多いと思うが、各部顧問は、ここで充分、学社コーディネート力を発揮し調整に努める。
 子どもたちは学校教育ではとても育てられない力を社会教育で獲得する可能性がある。
(3)部活動の休止日については、冒頭でも述べたとおりである。
 くわえて、長期休業中の土・日は可能な限り休止日とし、生徒はもちろん、教職員自身も自身の家庭や地域で過ごすようにする。


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