WALKER’S 

歩く男の日日

土佐一国打ちの話

2024-08-21 | 日記

 高知は修行の道場、むしろ楽なところがあったら教えてほしいとすねどらさんは語る。「高知が一番長くてきつかった」と絞り出すように語ったお遍路さんに出会ったことがある。でもぼくは高知が一番楽で楽しく感じることが多い。一番日数はかかるけれど短く感じてしょうがない。大きな理由は山が少ないこと、それに話ができるへんろ宿が多いこと。同宿の人がいなくても女将と話ができる。2年前の逆打ちの時などは高知のすべての宿で女将、主人と話すことができたのだった。
 東京から土佐一国打ちをする場合、7:05のJALに乗れば徳島に8:15に到着、リムジンバスで8:53に徳島駅に到着。1便遅いANAだと10:48。9:30の列車で11:05に日和佐に到着。ANAだと13:05に到着。初日は牟岐駅の2km手前の「遍路宿南天」がちょうどよい。日和佐から13kmだからの遅足の人でも3時間半。この宿の女将は4代目の江戸っ子、その美しい江戸弁に魅せられること間違いない。
 2日目は南天から21km、宍喰の街の中にある「キッチンみつ佳」が何といってもおすすめ。1km手前のはるる亭がよく話題に上るけれど、先ずはみつ佳の素敵な料理に魅せられることをおすすめする。一般的な遍路宿の料理とは一線を画するコース料理のような趣、お遍路でもこういう宿を一つ入れ込むと飽きずに旅がより深いものになっていく。
 3日目はおなじみ「ロッジおざき」、みつ佳から25.6kmと少し長めですがその手前20kmには宿がないので頑張るしかありません。札所もないので時間が足りなくなることはないでしょう。
 4日目はモデルプランでは「うらしま」となっていますが2km手前の「太田旅館」も悪くありません。次の日の距離が少し長くなりますが落ち着ける昔ながらの遍路宿です。
 5日目は太田旅館から24.6kmのところにある「旅の宿美園」女将はまさに土佐のはちきん、田野町議会議員でもあります。土佐でしか、土佐でもここでしか味わえない面白い宿、賛否あるかもしれませんが一度騙されたと思って泊まってほしい宿です。少し手前にあるホテル奈半利はJapan Walkの定宿になって値段が高騰素泊まり7500円の高級ホテルに成り上がってしまいました。
 6日目は美園から21kmのところにある「清月旅館」、安芸市内にはいくつか宿がありますが間違いなく清月の1択です。すねどらさんはホテルタマイがお気に入りですが少し値段が高い。素泊まり6820円、普通の通し遍路だったら絶対ないなと即断する。
 そして7日目がお待ちかねの「遊庵」です。この秋からお接待がなくなって2食付き6000円になりましたが、この値段でも四国で1番の遍路宿だと断言できます。清月から25.0km、ここも少し長めですが間に山登りはないし札所もありません。大日寺は次の朝でもよいでしょう。