WALKER’S 

歩く男の日日

19日目 (3) 大洲郷土館ユースホステル

2008-07-22 | 08年四国の旅
 鳥坂トンネルを抜けると下り坂が5km以上延々と続く。鳥坂峠の標高は470m、トンネルでも300mの標高がある、大洲の町へ向かって一気に下りていく。この区間は2年前相当速く歩いて昨年は記録が出なかった。というのも、2年前は前を行く若い男の人がかなり速い歩きで一旦追い抜いた後も気が抜けなくて意識して速く歩き続けなければならなかった。そのときは大洲の街まで休まなかったけれど、昨年中間地点にいい休憩地を見つけたのでそこで休むことにする。バス停から5.6km、手洗いもある。先のコンビニから10km、この間手洗いがなくて過去に難儀したこともあるから、絶対休むべき所になった。宿まで5.2kmなのでちょっと余裕を見て2時ジャストに発つ。タイムチェックポイント北只郵便局の少し手前、坂道がもう少しで終わろうかというところで、若い男の人に抜かれる。ジョギングで坂を駆け下りていく、宇和町で話題になったばかりのスポーツ遍路だ。もちろんご主人が話した人とは別人。途中で止まって地元の人に大洲駅の場所を聞いている。今日は連休の最終日だから、今日までの区切り打ちらしい。それにしても地図すら持っていないのだろうか。地図があれば大洲駅なんてすぐ分かるはずなのに。荷物はすごく軽そうだ、軽いとうらやましがられるぼくの荷物の半分くらいに見える。郵便局へは何とか同タイムで来ることができる、あとチェックポイントはないのでゆっくり歩いても構わない。大洲城の横を通って今日の宿、大洲郷土館ユースホステルに着いたのは2時52分。丁度いい時間です。
 大洲郷土館ユースホステルには初めての投宿、ユースホステルなるものに泊まるのも生まれて初めてです。昨年までは次の日久万高原まで行くので大洲市の中で一番内子に近い「ふるさと旅館」にお世話になっていたのですが、今年は別格7番金山出石寺に行かねばならないので、逆に内子から一番遠いこの宿に泊まることにした。ユースホステルのことは何も知らなかったけれど、いろんなサイトを調べる内にこの宿に関しては、会員でなくても歩き遍路であれば会員価格で泊まれることが分かった、しかも価格は大洲の総ての宿の中で最も安い3200円、さらに素泊まりだけなので、食事付きで巡っているお遍路からは敬遠されることも多くて、満室になる確率も少ないようだ。 先ずダイニングに通されて奥さんとお話しする、娘さんがお茶を運んでくれる。宿帳に記入して支払いを済ませる。奥さんがぼくの手甲を見て「かわいい」と顔をほころばせる。最初のお遍路の時にひどい日焼けをして、讃岐の国分寺で買ったのだと説明する。お寺で売っていることがすごく不思議そうだった。讃岐の国分寺は大師堂に遍路用品の売店があって何でもそろうようになっている。シャワーはすぐに使えるけれどお風呂は5時くらいになるというので、待つことにする。今日の同宿は自転車遍路の男の人一人です。娘さんが2階の部屋に案内してくれる、襖で仕切られた田形の4部屋があってその内のひとつは共同で使うリビング、ソファや机、テレビ、お茶のセット、インスタントコーヒーのセットもある。3つの寝室は10畳くらいの部屋の真ん中に80cm位の高さのサイドボードでしきりがしてあって6組の客が泊まれるようになっている。当然3組以下だと相部屋になることはない。リビングで休んでいたら、娘さんがやってきて、出石寺への登り口を地図を書きながら丁寧に説明してくれる。ぼくはちょっと甘く見ていて、そんな必要はないと思ったけれど、とんでもなかった。ぼくが登ろうとしている道は下りのための道、だから登りの人のための標識が全くなかったのです。娘さんはそのことが判っていて説明に来てくれたのでした。しかも彼女は実際に歩いて出石寺まで行ったことがあるらしく、その説明は本当に的確で判りやすいものでした。もし説明を受けていなかったら絶対迷っていたことでしょう。
 洗濯150円、乾燥機なし。温水洗浄便座完備。

 19日目の歩行距離 41.5km
        歩行時間 6時間42分
        平均時速 6.19km
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