WALKER’S 

歩く男の日日

5日目 ふれあいの里さかもと~樹園

2017-06-15 | 17年四国の旅


 さかもとの朝食はなんといってもおかゆさんが最高、ぼくの好きな朝食のベスト3のひとつです。あとはうまめの木と青空屋、


 もうこれが最後になるだろうからと、記念撮影、お互い撮り合いっこして、二人並んでの撮影は運転手さんにしてもらいました。
 竹下さんとのご縁については、このブログのバックナンバー、2012年4月26~27日と2014年6月3~4日に詳しく書いていますので参照してください。
まあ会えなくてもこのブログはずっと見てもらってるし、メール交換もできるから、これで終わりという訳ではありません。



 竹下さんはマイカーで一足先に発たれました、膝を手術されて、ここ数年はもっぱら車で巡っておられます、来年は権先達になるの、とお遍路はずっと続くようです。
 慈眼寺へ向かう男性以外の7人は2台に分乗して金子やの前まで送ってもらいます。一人は逆打ちなのでぼくを含め6人が鶴林寺の山道に入っていきます。お遍路を始めて5巡目くらいまではこの道がすごく苦手でした。俳句の掲示板がある登り口からの急な傾斜でいきなり勢いが削がれてしまう。
 それが5年くらい前からは、道が読めるようになって合わせながら歩けるようになりました。変に力を入れることもなく気負うこともなくそれでベストタイのタイムで登れる。
 この風景が何とも好きで必ず撮影してしまいます。13年前、竹下さんと初めて会ったのもこの撮影ポイントの近くでした。


 鶴林寺の山門の手前、昨年は工事中だったトイレが見事完成していました。


 8時08分、20番鶴林寺に到着しました。金子やから49分35秒、7巡目までのベストより5秒遅れでした。今回はタイムはそれほど狙っていませんでしたが普通に味わいながら登るとこういう感じです。
 鶴林寺の山門をくぐって水屋の前に行くと、井戸寺の境内で宿情報を渡した男性が外国人男性とスマホの翻訳アプリでやりとりしています、でもほとんどエラーばかりでなかなかうまくいかない。Eテレのニュースで英会話を見ていたら、ものすごく完璧な翻訳アプリが開発されていてびっくりしたのですが、そういうのばかりではないようで、むしろ不完全なもののほうがまだ多いようですからね。
 でも、ぼくが大師堂でお参りを終える頃には、もう一人井戸寺で出会った女性と3人で連れだって次の札所への山道を降りていきました。同宿の人たちも次々到着してきます。みなさんが本堂へ上がっている8時25分、先の3人を追いかけ山道を下ります。


 境内から下りていくところに、この看板、今回初めてかも道を行くつもりだったのですが、回避することにしました。でもこの書き様を見ると歩けないことはなかったような、黒川道のことを思えば、そんなに危険な目に遭わずに行けたのではないか。江戸時代よりもずっと前のへんろ石があると聞けばどうしても歩きたい。来年は逆だから歩けないので、2年後までには再整備を期待したいものです。
 県道283号に下りる少し前の所で3人に追いつき、先に行かせてもらいます。水井橋の手前のヘンロ小屋に到着したのは鶴林寺から32分後、足取りは軽かったのですがベストより4分遅れでした、ベストの時はどんな歩きだったのだろうと我ながら不思議な感じがします。4年前も9年前も、靴が山歩きには向いていたのでしょうか、でも4年前の靴はそれが原因で途中リタイアしてしまったからお遍路というのは難しい。山の靴と平地の靴を履き替えながら歩いていた人に会ったことがありますが、あながち間違ってはいなかったと、今にしては思いますね。


 水井橋の手前のヘンロ小屋には別の外国人男性が休んでいて、一言二言お話をしました、彼が先に発って、5分ほどあとにまた追いかける形になりました。太龍寺の登りも鶴林寺と同様あまり好きな登りではなかったのですが、どういうわけか5年前から急に調子よく登れるようになっています。それまでのベストタイムより5分も早く登ってしまって、次の年も同じ、その次は3分早く、昨年は1分早かった。そして今回はというと、3分早いタイムでした。ヘンロ小屋から56分、鶴林寺からだと88分、焼山寺では全然だったから、なんとかいつものペースで登ることができて気分がいい。写真は太龍寺の山門、10時08分です。


 本堂、大師堂とつつがなくお参りを済ませ、納経所の前のベンチに腰掛けて早めの昼食です、写真は竹下さんからお接待で頂いたものです。これと家から持ってきたチーズとキャラメルだけでこの日の昼食は済ませました。ローソンでは何も買わなかったし、今日はほとんど山の中で買う所などありません。
 到着してから50分ほどで、小林さんが到着、ぼくの横にすぐ腰掛けて、しばらくお話ししました。かも道を回避したので大分時間の余裕があります。
 小林さんと30分ほど話し込んでしまったので、太龍寺の山門を出たのは11時33分になっていました。太龍寺から今日の宿までは4寺間ほどかかるので16時過ぎには着けるでしょう。
 太龍寺では80分も滞在してしまったので、二つの山登りの疲れは全くとれて下りは快調そのものでした。下りなので力を入れなくてもどんどんスピードが乗っていく感じ、坂口屋までのタイムは37分24秒、今まで11回の中で最高のタイムでした、今までのベストより20秒ほど早い。


 坂口屋のあと、新しい短絡路ができていました。昨年はいわや道を歩いたのでここには来なかった、2年空くと風景が変わるし、記憶が薄れてしまう山道もたくさんあります。


 13時30分、22番平等寺に到着です。坂口屋からも調子は悪くなかったのですがベストより3分遅れでした。ベストを出した時は2回とも坂口屋に泊まって朝一に歩いたので、山二つ越えた後ではタイムが出ないのも仕方ありません。
 時間も押しているのでお参りを終えるとすぐ発つつもりだったのですが、年配の男性が休んでいたので、声をかけてしまいました。今日の宿もまだ予約していない、ここから由岐の宿まで歩くのは無理だろうから、送迎してくれる宿をいくつか紹介したりしました、平等寺は宿坊も始めたというと、食事がないのはだめということでした。宿情報を渡して山門を出たのは14時ちょうど、目標の16時までというのはもう無理になってしまいました。


 平等寺からの道が国道に合流していく少し手前の橋が新しくなっていました、これは昨年は写真を撮らなかったからこの1年の内に開通したはずです。
 鉦打のヘンロ小屋まではベストより5分遅れ、1日の後半で疲れがたまっているみたいです、自覚はあまりありませんが。


 ヘンロ小屋から由岐駅の踏切まではベストより3分遅れ、少し持ち直した感じですが、午前中に歩いたタイムにはどんなにあがいても太刀打ちできない。
 由岐駅の踏切は渡らず、初めて県道を直進したのですが、この登り坂が大変でした、午前中の山登りよりもきついと一瞬思ったほど、
 田井ノ浜から県道を離れて宿に向かう道に入りますが、この最初の部分は英語の地図に緑の線があります。昔はトンネルがなかったからこの道で海岸線を巡る。


 16時26分、本日の宿グリーンハウス樹園に到着しました。初めての投宿です。


 夕食はこれだけでなく、


 天ぷらと伊勢エビの味噌汁、手強かったです。煮魚はいらなかったし、味噌汁は癖があって正直旨くなかった、伊勢エビの味噌汁は2年前、須崎の民宿旭でも食べたけれど、その時は独特の風味が本当に旨いと思ったけれど、全然違ってクセが強くて、どちらかというと不味いと言える感じ、四国の宿で初めて完食できませんでした。ネットの評価では4.5で文句なしの宿のように思えたのですが、確かに料理は豪華は豪華だけど、ぼくは量も質もちょっと合わなかったし、トイレは女性にはちょっときびしいタイプのもので、お風呂の入口も男性小用のすぐ後ろに入口があったりするので、女性にはお薦めできる宿ではありませんでした。男性にはまあ積極的には奨めないけど、まあまあの宿ですとは言えるでしょう。さらに、食事中ずっとテーブルの周りを犬がうろついている、老犬でおとなしくて、ぼくは嫌な感じはしなかったけれど、気になる人は少なくないでしょう。同宿の人は鶴林寺の下りで追い抜いた男性と女性、二人とも平等寺まで迎えに来てもらったはず、それ以外に男性が二人、食事中はそれぞれが少し離れていたので話は全くできませんでした。