ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

乖離する流れ

2017年02月19日 22時47分08秒 | Weblog
先週末の話。
帰宅途中に飲み屋の外で揉めていると思われる一団の姿があり、何が
気に入らなかったのか、悪い酒が回ったか、ひどい罵声と怒号で
絡んでおり、店員が必死に仲裁していた。
酒が入ると信じられないくらい人格が変わる、いわゆる酒乱の人は
今まで何人か見てきたが、その類なのだろうか。
大声で『絶対に殺す』などと言う、まともな思考では出て来得ない
行動をしている時点でそうなのだと思いたいが、とにもかくにも
店員が気の毒だと思い、脇を通り過ぎた。2月ってこういう季節だったか。

話は変わり、散歩がてら古本屋兼ゲーム屋に行ってみる。
旧居にほど近い所にあるこの店は、思えば随分長いこと通っているが、
その間に品揃えも変化を見せた。
そもそもゲーム屋のはずが、徐々にカードゲームに売り場を押されて
きていたり、最近ではフィギュアが版図を広げてきていたり、Xbox系が
まるで存在していないかのような品揃えだったり、一時期は隆盛を
極めた妖怪メダルがすっかり姿を消していたり、そんな中にあっても
未だに音楽CDはしぶとく残っていたりで、品物そのものよりも
店内の勢力図のようなものを概観することに楽しみを見出している。

世の中の流れは速いようでいて、所々は遅いままだ。
凡そ娯楽の類は流れるのが早く、アニメなどは少し前に大流行りして
いたものが、次のシーズンには熱が冷めていたり、なればこそ人気の
タイトルは終わらせまいと長期的になり、いつの間にか5~6年以上
続いていたりしている。ゲームは、家庭用のそれにおいては逐一時代を
追うのを捨てている感があり、良くも悪くも落ち着いた作品ばかりが
棚に並んでいるように見受けられる。

店を出ると、道に吸殻を捨てる中年男性の姿がある。
煙草の社会におけるあり方も随分と変わったが、おそらく人によっては
数十年前の感覚が未だに抜け切れないままなのだろうとぼんやり思う。
何が良いか悪いかは別にして、人の、変化に対する浸透速度など、実際
問題その程度なのではないかと考えたりもした。

世の中の流れはよく河に喩えられる。所々の流れの遅いままの所は
さしずめ淀みと言ったところだろうが、概して淀みにはヘドロや澱やら
漂流物が集まり、害をなす。
ただ、それで淀みが悪かというと、とてもそうは思えない。
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