自力整体でいきいき歩き: 狛 雅子

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人はどう死ぬのか  その11  否定しにくい「がんもどき」理論

2023-09-23 06:16:08 | 介護


p.151 「がんもどき理論」とは
   慶応義塾大学医学部放射線科講師だった近藤誠医師の主張。
   「患者よ、がんと闘うな」(1996年)で提唱された仮説。
   
   がんには命に関わる本物のがんと、
   放置しても命に関わらない「がんもどき」があるという主張。

   衝撃的だったのは、これまで外科医が手術で治癒させたがんは、
   すべて「がんもどき」なので、手術をしなくても患者は
   死ななかったという指摘です。

   (中略)そんなバカな説があるか、がんの患者さんは
   手術をしなければ確実に死んでいたと、全国の外科医たちは
   主張したかったでしょうが、この反論は成立しませんでした。

   なぜなら、すでに手術が行われているので、手術をしなかったら
   死んでいたという証拠を出すことができなかったからです。

p.152 手術をしなくても死ななかったと断定はできないけれど、
   手術をしなければ死んでいたとも断定できない。

   つまり、荒唐無稽とも思える「がんもどき理論」の仮説に、
   五分の引き分けに持ち込まれたのです。

久坂部医師は「この仮説は理屈の上ではひじょうによくできています」と。
私自身も、近藤氏の著書をいくつか読んで、賛同しています。だから
無用な被爆や検査は受けないようにしているのです。

これ以上は書き写すのも大変なので、ブログ読者の皆様は
是非とも本書および近藤氏の著書をお読みください。

p.153 「がんもどき理論」は、もともと不必要な検査や過剰な治療に
   対するアンチテーゼとして提言されたものです。

   とにかく検診や治療は受けたほうがいいという主張と、
   無意味な検診や治療はしないほうが身のためという主張の
   どちらをとるべきなのか。

   がんにはまだよくわかっていないことが多いので、
   いずれの陣営も決定的な根拠は新せていないのが現状だと思います。
   
コメント
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