アメリカで生活し始めて半年も過ぎる頃になると、ものすごく日本語が恋しくなった。
留学当初は英語漬けの毎日で意識的に日本語を排除して短い留学期間に本物の英語力をつけようと張り切っていた。
読む新聞は地元紙の「ボルチモア・サン」、テレビは当たり前だが全て英語、買い物に行けば当然英語。
英語、英語、英語・・・。
当時はインターネットも何もなく、日本との連絡も電話ではコストがかかるのでFAXが中心だった。
英語の雑誌や新聞は読めないことはないが母国語ではないのでおもしろくない。
ある日、ボルチモア・サンに村山富市社会党委員長を内閣総理大臣として村山内閣が成立したと言う記事が出ていた。
その見出しは以下のようなものであった。
My heart is pounding.
15年経っても覚えているのだから相当印象的だったのだが、村山首相が日本語でどのようなことを演説したのか分からない。
直訳すると「私の心臓はドキドキしている。」だが、本当にそんな自信のなさそうなことを言ったのかどうか判然としない。
英語で読むと微妙なニュアンスが分からないのである。
そんな時、アメリカで知り合った日本人の方から回ってきたのが、日本のテレビドラマのビデオだった。
それが「ひとつ屋根の下」だったのである。
アメリカに行く前は医学部で朝から深夜まで仕事をしていたのでテレビは全く見ていなかった。
日本語に本当に飢えていたところに初めて見るこのビデオは衝撃的だった。
江口洋介、福山雅治、酒井法子らのキャスティングも最高で、とくに酒井法子演じる小雪ははかなげで良かった。
夕方ラボから帰ってくると毎晩ビデオ漬けになってしまい、数日で全巻見てしまった。
それから今に至るまで私の酒井法子のイメージは「ひとつ屋根の下」の小雪であった。
それがこんなことになるなんて。
留学当初は英語漬けの毎日で意識的に日本語を排除して短い留学期間に本物の英語力をつけようと張り切っていた。
読む新聞は地元紙の「ボルチモア・サン」、テレビは当たり前だが全て英語、買い物に行けば当然英語。
英語、英語、英語・・・。
当時はインターネットも何もなく、日本との連絡も電話ではコストがかかるのでFAXが中心だった。
英語の雑誌や新聞は読めないことはないが母国語ではないのでおもしろくない。
ある日、ボルチモア・サンに村山富市社会党委員長を内閣総理大臣として村山内閣が成立したと言う記事が出ていた。
その見出しは以下のようなものであった。
My heart is pounding.
15年経っても覚えているのだから相当印象的だったのだが、村山首相が日本語でどのようなことを演説したのか分からない。
直訳すると「私の心臓はドキドキしている。」だが、本当にそんな自信のなさそうなことを言ったのかどうか判然としない。
英語で読むと微妙なニュアンスが分からないのである。
そんな時、アメリカで知り合った日本人の方から回ってきたのが、日本のテレビドラマのビデオだった。
それが「ひとつ屋根の下」だったのである。
アメリカに行く前は医学部で朝から深夜まで仕事をしていたのでテレビは全く見ていなかった。
日本語に本当に飢えていたところに初めて見るこのビデオは衝撃的だった。
江口洋介、福山雅治、酒井法子らのキャスティングも最高で、とくに酒井法子演じる小雪ははかなげで良かった。
夕方ラボから帰ってくると毎晩ビデオ漬けになってしまい、数日で全巻見てしまった。
それから今に至るまで私の酒井法子のイメージは「ひとつ屋根の下」の小雪であった。
それがこんなことになるなんて。