カンボジアのお正月 1

カンボジアから   金森正臣(2006.01.30.)

カンボジアのお正月 1

写真:中華正月の玄関の飾り。中華系の人達がする様であるが、プノンペンではそれほど目立たない。塀の中に玄関がある家の飾りは見られない。でも沢山の人達が出入りしているから、かなり盛大にやっている様だ。中央にぐるぐる回る蚊取り線香の様な線香が有るのが気になる。ドアに付けてある飾りは、昨年の物を28日に燃やしていた。

 カンボジアでは、正月が何回もある。日本でも新暦と旧暦で祝うところもあるが、カンボジアでは少なくとも3回はお祝いする。
まず世界標準?の太陽暦で、国としては1月1日が祝日になっており、お祝いをする。結構地方に帰ったりするから、町は少しだけ静かになる。今年は、土曜日だったので日曜日と連休でどうも月曜日もお休み。

 昨日の1月29日は、中華正月の春節で、国の休日ではないけれど、かなりの店がお休み。即ち、中華系の店はほとんどお休みしたのであろう。市場などでも、3分の2ぐらいがお休み。中華系でない人達の店も、休んでいるところがある。そしてかなりの人が、帰省したので、町は静かになった。今日も、3分の1ぐらいが休んでいる。故郷に帰ると直ぐには出てこられない。
 中華系だけでなく、ベトナム系もこの正月が重要らしい。メコンの岸辺にいた漁船もかなり少なくなっている。彼らにはベトナム系が多い。また近くのレストランのオーナーであるベトナム人のおばちゃんも、25日から2月8日まで国に帰ると言っていた。でもレストランは、カンボジア人に任せて開いている。
 ベトナム戦争の頃、新聞紙上では毎年この時期に、テト(ベトナムの正月)攻勢のニュースが流れていた。乾期に入り重要な攻防の時期だったのだ。

 結構正月の便乗値上げが目立つ。多くの店が休んでいるから、市場の中でも、いつもの800リエルのコーヒーが、1200リエルに5割り増し。1000リエルのノオム・パン・チョ(米の素麺にココナッツミルク入りスープをかけたもの)が5割り増しの1500リエル。まあ食べられるのだからしょうがないか。
 でもプノンペンは、色々の料理があるから、休まないところもあって、食べるのには困らない。イタリア料理、インド料理も、韓国レストランも日本レストランも、フランス料理も休まない。また、外国人相手のレストランはあまり休まない。

 もう一回は、クメール正月で、これがカンボジアの正式の正月。陰暦によるから毎年、日はずれるけれども、今年は、4月14日(金)から16日(日)まで。でもこの曜日であると、10日の月曜日から皆さん正月気分で、授業にならない。長々と故郷に帰る人もいる。学生も勝手に休む。多分月曜日か火曜日に故郷から出てくるから、始めるのは週の半ばから。

 1年の間に3回も正月をするから、早く年を取るのかナー。そして平均寿命が短くなるのかナー。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )