優生保護法の問題の深淵

優生保護法の問題の深淵

 

優生保護法で強制避妊させられた皆さんの問題が、新たな時代に入った。

更に問題を考えてみると、もっと大きな問題がある。

 

私はサルの群れの観察を長らくしてきた。その中で新しい文化を開いて行くのは、常に平均的メンバーではなく、やや異常ともいえる行動力に優れた若オスたちである。箕面市のサルを調査していたころ、冬の寒い時期に工事に人の焚火にあたりに来たのは、群れからはみ出す行動の多い若いオスのサルであった。

 

またいろいろな国で調査していると、普通ではない人について極めて寛容である。エジプトでは、少々精神に問題があると思われる若者が、調査道具を持って手伝ってくれた。現地の皆さんも理解しているらしく、人の家に上がり込む彼を許容していた。南米のコロンビアでは、食事の後に残りものを店先において、障害者が食べるのを認めていた。世界的にはこの様な社会的弱者を、許容するのが普通と思われる。

 

更に人類の歴史を考えると、新しい世界を開拓してきたのは、普通の人では無く、やや外れた人が開いてきたと思われる。いろいろの障害なども、人間の歴史を考えると、大きな生き残りへの方法の一つと考えられる。アフリカで生まれた人類が、世界に出て行けたのは、決して普通の人によるものだけではないであろう。我々はもっと広い目で、世界を理解しなくてはならない。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

マダニへの対策

マダニへの対策

 

最近の報道で、マダニに噛まれた場合の処置が放映されていた。マダニは食い込むと、口器が取れないので、何れもお医者さんに行き、取り除いてもらうことになっていた。

 

しかし普通はそんなにいつも医者に行くわけではない。タバコの吸い殻で良いので、皿にのせ水をかけ、しばらくすると茶色の汁が出る、これはタバコのニコチンで、節足動物は極めて弱い。この汁をダニに塗る。10分ぐらいするとダニは痺れてくるので、静に引き抜く。これで口も全部とれる。その後に消毒液を数回塗る。2-3日消毒すると安全である。

 

ニコチンの液は、植物のダニにも良く効く。ニコチンの液を薄めて、霧吹きでかけるとダニ類は死ぬ。しかしニコチンが濃いと、植物も弱るので経験を積んで濃さを調整する必要がある。

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

富士山の山開き

富士山の山開き

 

今日は富士山の山開きで、各テレビ局がいろいろ報道していた。登山者が多くなり過ぎて、規制が始まったようだ。

 

私は富士山には1回しか上ったことがない。それも冬季で登山者はほとんどいなかった。大きな遭難があり、1960年の11月のことであった。富士山5合目付近の少し上で、吉田口から登った大沢で早大や東京理科大の学生が、冬山の雪上訓練をしていて、雪崩に巻き込まれた。死者11人、負傷者32人の大惨事であった。多くの在京大学の山岳部が捜索に出かけた。私も2年生であったが先輩に連れられて、捜索に出かけた。

 

雪崩のデブリ(雪崩が止まった付近の雪)の場所で、ゾンデと呼ばれる鉄の棒を刺して中の人を探す作業をした。数日雪の上でテントを張り、捜索をした。一応作業が終了した次の日、天気が良かったので頂上に行こうと言うことになった。大沢の夏の登山道の反対側に、天狗尾根と言われる岩領があって、その付近を登った。アイスバーンのところもあって、アイゼンが良く効いたことを覚えている。頂上も快晴で、風もなく、裸になって汗を拭いたことが印象に残っている。

 

その後富士スバルラインが開通した後に、スバルラインの影響の調査に、5合目付近まで行った。そのころには登山者が多く、登山道が尿の匂いがしていて、登る気はしなかった。今はもっと過密になっているのであろう。自然はユックリ楽しめるのは良い。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )