エジプト ムバラク元大統領の死

エジプト ムバラク元大統領の死

最近エジプトの元大統領の死が報じられた。私がエジプトで調査していたのは、ちょうどサダト大統領が暗殺された時期。ハッジと言うイスラムの祝日にかかり、アシスタントが働かないので調査が出来なくなり首都のカイロに帰ってきたときだった。ムバラク氏の前任のサダト大統領が、ハッジの前の閲兵式で暗殺され、町は騒然としていた。夜中照明弾が打ち上げられ、昼間のように明るかった。サダト大統領を引き継いだのがムバラクで、1981年のことである。

サダトの前任のナセルは、1956年に就任後、全ての農民を自作農にしたが、調査をしていた1981年には、農民の多くは小作人になっていた。調査していた農村では、450戸ほどの集落であったが2人の地主によってまとめられていた。アシスタントにいろいろ聞いてみると、多くの農民は土地を持つことにあまり意欲が無いと言う。使われている方が楽だと言う意向らしい。拙く通じない私の英語であるから、十分に理解はできなかったが。
日本などと自然環境も伝統的文化も異なり、宗教も異なる。年間の降雨量は50㎜程度と言うが、聞いてみると前回降ったのは6年前で、300㎜ぐらい降ったと言う。それ以来雨はなし。砂漠には川の跡が残っているが、前回の300㎜の跡と言う。

ハッジの間は仕事ができないので、ルクソールやアスワンハイダムに見学に出かけた。そこで目にした王家の墓の中の壁画は、調査地の農村の様子と変わらず、すねたラクダとあきらめたロバを使って、4500年前と変わらぬ生活をしていた。上層部の王は変わっても、農民の姿は変わらず、教科書で知っている歴史が、如何に軽いものであるかを実感した。歴史や文化は、現地で見ないと理解できない部分がある。

この時の感覚は、以降の私の途上国での活動に大きな影響を与えた。

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年齢と体調

年齢と体調

時間の経過とともに年齢は上がる。年齢が上がると、いろいろとトラブルが発生する。
若い時には感じなかったことであるが、体力が落ちてくると、体調の変化がすぐに意欲に関係する。疲れてくると意欲は減退し、色々するのが面倒になる。体力が落ちてきているので、気温の少しの変化でも風邪気味になったり、食べ過ぎて調子が悪くなったりしやすい。

体力が落ちたのを実感したのは、直腸ガンで手術をした2010年、心臓の手術をした2017年、18年などの入院の後。やはり10日ほども入院していると運動が少なくなり、体力が落ちたことを実感した。その間も卒業生の皆さんに、時々連れ出して頂き、その度に少し気力が回復することを感じている。気力が戻ると運動する気も起り、散歩などをして少し体力が戻る。

昨年の10月頃から今年の2月まで、市の健康診断で引っかかった部分があり色々と検査をして頂いた。年末には貧血が進んでいると言うことになり、鉄製剤を飲み始めた。1月末頃からは、少し貧血が改善されたらしく、生活全般が少し改善された。驚いたことに爪が明らかに硬くなり、こんなところまで影響があるのだと感心した。確かに血液が運ぶ酸素の量が少なくなると、いろいろなところに影響が出る様だ。

残された時間は少ないと思うが、年金生活でただ飯を食べていても申し訳ないので、できることは少しでも実行したいと思っている。現在はJR安城駅前で、以前から関係のあった臨床心理士の皆さんや先生たちと、児童理解のための事例研究会を月1回ぐらいで行っている。
参加ご希望の方がおられたら、連絡くだされば、案内を送ります。

そんなこんなで、しばらくご無沙汰しました。やっと忙しさから脱出し(と言っても毎日が日曜日のようではあるが)今日はゆっくり。久しぶりに一日家にいて、ゴロゴロ。雨を眺めながら、黒部の上の廊下で雨のために動けなかった若いころを思い出している。もう60年も前のことであるが。

 

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