クメールの古典的薬

クメールの古典的薬   2009.9.29. 金森正臣

 先日地方に行った時に、市場によってみた。入り口近くに民間薬を扱う店があって、サルの干物が売られていた。カンボジアでは古くから民間薬として、サルの干物が使われていた。おもに煎じ薬かアルコールに漬けて飲まれている。写真のサルは、夜行性で眼の大きいスローロリスで、結構貴重種である。内臓は取り除かれ、開きにして燻製にしている。かなり個体数が多いのか、捕獲しやすいのか各地で売られている。以前には、山の中のお寺の参道で売られているのを見ていたら、生きたのもいるよと言って進められた。

 サルは途上国では、薬として使われていることが多い。しかしその使い方は様々で、東アフリカのタンザニアでは、シャーマンがその革を炭で燻して、その煙を病人などに吸わせながら使う。サルよりもチンパンジー、チンパンジーよりもヒトの生きた革がより効果があるとされている。そのために生きた子どもの皮を剥いだという事件も起こっている。

 数年前までは、この様な薬屋には、大麻の乾燥した葉を1Kg単位のブロックにして、売っていた。大体1ブロックは、1ドル程度で、非常に安い野菜であった。これは主に食用で、スープに入れて使われていた。さまざまなクメールスープには、必需品であった。特に幻覚は起こらない様である。数年前に麻薬の仲間入りしてしまったので、ほとんど売られていない。クメールの伝統的な調理法が無くなるのは、ちょっと疑問に思う。乾燥大麻を、スープではなく、吸うからこのような問題が起こるのであろう。
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メコンオオナマズ 

メコンオオナマズ    2009.9.23.  金森正臣

 メコンにはメコンオオナマズと言われる、大きなナマズの仲間がいることは、写真や断片から知ってはいた。またプノンペン付近でも、幼魚が捕獲されることがあり、幼魚とは言え、1メートル以上もあるので、成魚はどんなものだろうと興味を持っていた。10年ぐらい前にコンポンチャムで捕獲された写真の主は、2.3メートル250Kgぐらいあり、ワイヤーで引き揚げたという。

 先日コンポンチャムを訪れた際に、川岸を歩いていたら、巨大な標本を見つけた。近所の人に聞いてみると、漁業協同組合の事務所だという。まさにメコンオオナマズの標本で、右わきに移っているバイクと比較すると、大きさが想像される。バイクは110ccである。長さは、バイク以上ある。以外に頭と口は小さく、結構可愛い口をしている。これなら川の中で会っても、一口で飲み込まれる心配はなさそうだ。子どもなどは飲み込んでしまうという話もあり、もっと大きな口を想像していた。因みに、標本には、捕獲時のデーターは何も付いていなくて、ちょっと残念だった。


 一昨日夜、2週間ほどの日本滞在を終えて、再びカンボジアに戻ってきた。今回は、「カンボジア国際教育支援基金」の理事会とカンボジアに来て頂く先生の面接が主な仕事で、外にはほとんど何もできなかった。
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不毛の托鉢

不毛の托鉢     2009.9.20.  金森正臣

 最近はカンボジアの首都も次第に都会化して、ビルデングが多くなってきた。写真の様に、女性のファッション店の発展は凄まじい。どこでも女性は、奇麗に見せたいのであろう。

 托鉢僧にとっては、女性のファッション店などはやっかいものである。店頭に立っていても誰も出てこないし、誰も関心も持たない。この日も3分ほど待っていたが、仕方なく他の場所に移動していった。托鉢のお坊さんとしては、全ての人が布施をする機会を得るように、全ての家を回らなくてはならない。
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ご無沙汰いたしました     

ご無沙汰いたしました     2009.9.15. 金森正臣

 皆様ご無沙汰いたしました。カンボジア国際教育支援基金(CIESF)の活動が本格化して来た。9月3日に、第一陣の先生が、カンボジアに来られていよいよ活動が始まりました。とは言っても、カンボジアは仏教歴のために、9月にはプチュンバンと言われるクメールお盆があり、数日休み。数日と言っても、その前後に自主休日が入るから、1週間ぐらいは仕事にならない。来られた先生の生活の準備の買い物などをして、9月9日に日本に戻った。

 日本に戻ってから、東京に出て基金の理事会、次に派遣される先生の面接など、ばたばた。愛知県に戻って、先生の面接。自分の健康診断や歯の治療など。結構時間が詰まって、なかなか移動の疲れが取れない。やはりだいぶ老齢化現象で、回復も遅くなったし、体力も落ちてきている。それでも秋の日本の朝の散歩は、気持ちがよく、黄金色の田んぼを見ながら原風景だと思う。だいぶ老化して来ても、自分が必要だと思えることを、いろいろ心配することなく、自由にできることはこの上なく幸せなことだと思う。

 先生の面接も、素晴らしい先生たちが集まって下さり、この方々と一緒にもう一仕事できることを幸せだと思う。カンボジアでの国際NGOの登録も、思わぬ展開で急速に進んでいる。今までの人生では考えられないスピードで進めるのが、基金の大久保理事長。やはり民間の企業は、違う。

 一人で続けていた支援が、この様に多くの方から支援いただいて、想像できなかったような形が出来上がってくるのは楽しい。数年で確実にカンボジアの教育が改善されると思われる。
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