年を取るごとに、喪中の知らせのはがきの数が増えてくる。
私も義母を3月に失った。88歳の誕生日の電話の声はすごく元気だった。それが、2週間後には病院のベッドだ。闘病生活2ヵ月で他界。息が途絶え「ご臨終です」で亡骸だけが残る。なんとまあ、あっけないことか。病魔との壮絶な戦いの痕跡は瞬時に消滅する。遺族さえ葬儀の手配で悲しむ暇などはない。日がたつにつれ、笑いながら個人を語る。
己の死もかくやあらんと「命の重さ」とやらを測りかねている。と言いつつ生きようとする本能のまま今日も医者通いだ。
肝付町 吉井三男 2011/1/7 毎日新聞鹿児島版掲載
私も義母を3月に失った。88歳の誕生日の電話の声はすごく元気だった。それが、2週間後には病院のベッドだ。闘病生活2ヵ月で他界。息が途絶え「ご臨終です」で亡骸だけが残る。なんとまあ、あっけないことか。病魔との壮絶な戦いの痕跡は瞬時に消滅する。遺族さえ葬儀の手配で悲しむ暇などはない。日がたつにつれ、笑いながら個人を語る。
己の死もかくやあらんと「命の重さ」とやらを測りかねている。と言いつつ生きようとする本能のまま今日も医者通いだ。
肝付町 吉井三男 2011/1/7 毎日新聞鹿児島版掲載