はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

納骨を終わって

2009-04-14 11:02:28 | はがき随筆
 妻が亡くなって四十九日がきた。寒い春で遺骨を仏壇に置いていたが、法事の前に坊さんにもお墓に来ていただいて納骨をすませた。毎週お寺に行って一人でお経を聞いてきたが、これで一つの区切りになる。と言っても落ち着かないが、残された余生を生きるために、心をしっかり持たなくてはなるまい。
 ひとりの生活にはなかなか慣れないが、頑張るしかない。一人で生きている人はたくさんいるのだから。文芸の他、油絵にも挑戦してみたいと考えている。残り少ない人生、ぼんやりしている暇はない。
 大事に生きたいものである。
志布志市 小村豊一郎(83) 2009/414 毎日新聞鹿児島版掲載



南天のつえ

2009-04-14 10:49:41 | はがき随筆
 南天は難を防ぐと言われている縁起物。家の周りの南天がぎっしりと繁茂した。妻が「少し間引きしたら」ということで伐採。切った南天でつえを作ることにした。にわか大工、ふれあいサロンの皆さんへ室内用にと始めた。適当に長さを切り、皮をはぎペーパーをかける。次に塗料を塗りテープで装飾する。不調法な自分にしてはよくできたと自画自賛。次の作品に取りかかったが張り切り過ぎてじっくりと汗、とたんに風邪。2週間たった今ようやく復調。年寄りの冷や水、しかし皆さんに喜ばれ何より。次の課題に取り組み、ボランティアを続けよう。
   薩摩川内市 新開譲(83)  2009/4/12  毎日新聞鹿児島版掲載