はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

安心のお守り

2009-04-15 14:04:26 | はがき随筆
 もう10年前にもなるある日の夜、宴会が終わって席を立とうとした時、急に心臓の鼓動が激しくなり、その場にうずくまった。やがて妻が駆けつけ病院に直行。脈拍が180回ぐらい。点滴を受けて脈は正常になったが、心筋こうそくの恐れがあるから、病院で一晩様子を見ることになった。結果的には発作性頻拍症と診断され、以来、今日まで時々頻脈を伴う不整脈に見舞われる。主治医は、不整脈そ
のものよりも血液の凝固による脳こうそくが心配だという。
 外出の際、発作を抑える薬の携帯を忘れると不安でならない。安心のお守りみたいである。
 志布志市 一木法明(73) 2009/4/15 毎日新聞鹿児島版掲載