kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

時には休むべし

2021-07-21 05:49:51 | 日記
「売るべし、買うべし、休みべし」意味は買ったり売ったりするだけでは
なく、時には休みなさいという教えです。 株式投資は景気の動向を見極め
て、買う時は買い、売る時は売るというスタンスが基本で、景気の見通し
が分からない時は休むのも大事な投資態度です。

このところ盛んに言われているのが世界景気は既に4~6月期にピークを付
けたというものです。工作機械受注や安川電機の業績発表を見る限り俄か
には信じがたいことです。その通りならば世界の景気敏感株と言われてい
る日本株が米国高にも拘わらず逆行安した今月の動きが説明できます。

それでも製造業の業績がピークを付け株価が下げをコロナ感染拡大で出遅
れていた内需系の銘柄セクター上昇でカバーできれば影響は軽微で済んだ
のでしょう。しかしデルタ型の急拡大であっという間に4度目の緊急事態宣
言が東京都に出されるなどで腰を折られた格好です。

ワクチン接種で先行した英国や米国で再び感染が拡大していることも影を
落としています。接種率が急ピッチで進んだ後に頭打ちになった米国のこ
とを考えるとワクチン接種で元通りの経済に戻るということの難しさも改
めて意識されています。

一方このところマスメデアではワクチン不足で接種の延期などネガティブ
なことが盛んに報道されています。海外の五輪選手や大会関係者の感染も
大きなニュースになり政府が掲げている朝日や毎日新聞の世論調査では安
心安全な大会は難しいとの答えが6割を超えています。

こんなに国民から歓迎されない大会では経済効果は期待できません。負の
五輪というマイナスイメージが染みついてしまった大会の印象を変えるの
は並大抵なことではありません。国民感情も感染対策からも五輪中止のほ
うが遥かに良かったでしょう。しかし既に開催中止というカードはなくな
りました。

現在の東京市場は世界経済のピークアウト懸念、五輪開催による経済効果
が期待できないこと。ワクチン接種の停滞など悪材料を織り込む相場なの
かもしれません。

それに加え菅政権が総選挙を勝ち抜く切り札とした五輪開催成功とワクチ
ン接種の加速は政権浮上の決め手にならないケースも想定されます。政権
維持率の低迷から総選挙で議席を予想以上に減らすシナリオも織り込む相
場がまだ続く可能性もあります。政権交代までは予想していませんが、自
民党はかなり議席を減らすということを本格的に織り込む場面も予想され
ます。

今日の東京市場はNYダウの大幅高を受けて反発しそうですが、米株と日本
株の6月以降の値持ちの良さには雲泥の差があります。反発してもまだまだ
日本株は悪材料を織り込む形で下げる場面があるでしょう。大体夏に市場
が活況だったケースは稀です。個人投資家はプロの投資家と違って運用競争
をしている訳ではありません。自己責任で投資している以上、日本株の方向
性を確認するのも必要です。休むも相場という作戦も時には必要かもしれま
せん。

次回の更新は26日を予定しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

出遅れの罠

2021-07-20 12:16:58 | 日記
関東地方は16日に平年よりも3日早く梅雨明けしました。梅雨入りが平年
よりも7日遅かったことで短い梅雨でしたが期間中は連日曇りや雨ばかり
で梅雨の中休みもありませんでした。期間中多くの地域で大雨が降り今年
も静岡県熱海市では土石流が発生し大きな被害を出しました。

世界に目を転じてもドイツでも大雨による洪水で多くの犠牲者が出ていま
す。北米では熱波が発生しカナダでは熱波により多くの死者が発生しまし
た。ニュースでは相変わらずコロナ関連が多いのですが地球温暖化による
異常気象も人類の脅威として身近になってきました。脱炭素社会への歩み
が株式市場のテーマとして永く続きそうです。

米株が6月以降高値を追う展開になっている一方、日本株は上値が重く出遅
れという見方から個人投資家中心に2万9000円割れ、2万8000円割れという
下落局面では押し目買いが一定の下支えになっていました。逆張り志向が
強い個人投資家の行動は下げ局面で買って上昇に転じたら利益確定売りを
出すという投資スタイルは悪い選択ではありません。

しかしコロナ禍で特需に沸いた好業績期待で高値を付けた銘柄には一定の
注意が必要です。追い風参考記録での好業績なら値ごろ感から押し目買い
をしても報われないケースも出てきます。特に信用取引での買い付けでは
6ヶ月という期限があります。

押し目買い銘柄から吹き値売り銘柄に転じたのに買いを入れても反発は一時
的でさらに下値を切り下げる相場がしばらく続く可能性を考えなければなり
ません。10年チャートで長いボックス相場を抜け出して大化けした銘柄は歴
史的な高値を付けた可能性があります。

押し目買いをする段階では好業績で割安感がというのがもっとも危険です。
株価は足元の業績よりも半年先の業績を予想して動きていることが多く上昇
過程で既に好業績を織り込んだ株価になっていることもしばしばあります。
GAFAMのように世界市場で稼ぎ、しかも好業績を何年も続けて上げられる
銘柄は多くはありません。

GAFAMのように高値から多少調整したとしても比較的短期間で高値を更新
できる銘柄と多くの日本株は同列に扱ってはいけません。市況に恵まれたと
かインバウンドブームに乗ったとか好業績が一時的であるケースが多いのが
多くの日本株です。

株安の原因と言われる国内での感染者増加やオリンピック開催その後の総選
挙など不透明要因もやがては市場が消化するでしょうが大きく膨らんだ信用
買い残高は上値を抑える要因になり得ます。海外投資家の買いしか現状では
この信用買い残高を消化できる投資セクターは見当たりません。

菅政権の支持率は足元では一段と低下しています。9月にも予定されている
総選挙までに急回復する要因は見当たりません。政治の安定を重視する海外
投資家の買いが当てにならないケースも想定されます。五輪後も低迷がしば
らく続くというシナリオも用意すべき段階になってきたようです。出遅れと
いう判断から押し目買いに走った投資家が我慢を強いられる場面も想定すべ
きです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

デルタ型でシナリオ練り直し

2021-07-18 08:08:43 | 日記
デルタ型の猛威で再び英国や米国でも感染者数は急増しています。インド
ネシアやタイ、カンボジアなど東アジアは一段と深刻な状況です。国内で
も16、17日は1週前の同じ曜日に比べて5割増です。週前半までは2、3割増
でしたから急激に増加しています。当面は増加傾向が続くのは間違いない
でしょうが、感染力の強いデルタ型はこれまでのような感染対策をしても
抑止効果は少なくなっています。

もっともマスク着用やこまめな消毒それに3蜜対策以外に直ぐに実行できる
対策は見当たりません。高齢者や医療関係者などのワクチン接種者の感染は
抑えられているようですが、64歳以下の接種者はまだ一握りです。感染者数
の半数を占める20代、30代へワクチンが行き渡るのはまだまだ先です。現在
重症化率の高い40代、50代への優先接種も実行にはハードルが高いようです。

何しろワクチン不足で自治体の一部で予約や接種の延期が現実に発生してい
ます。国はワクチン接種に必要な量は十分に供給されていると不足している
という自治体との溝は埋まっていません。問題の本質は政府と自治体とでワ
クチン在庫量を正確に把握していないことが大きいことと。

それに自治体の頑張りで想定以上にワクチン接種が加速したこともあるよう
です。9月までには国民の希望者がすべて接種できるだけの量は確保している
と政府は見解を示していますが、予想外で前倒し接種が進んだことで足元で
は需給のバランスが崩れているのかもしれません。

当初政府はモデルナ製ワクチンを6月末までに4000万回確保できると発表し
ていましたが、実際には1370万回しか確保されませんでした。しかもGW
前にはモデルナ社から減らされることは知らされていたとのことです。

企業や大学での職域接種の受付を始めた時点(6月8日)では6月までの供給
量は4000万回から大きく減少するということは分かっていたことですから
公表すべきでした。政府とモデルナ社との取り決めで詳細を公表できない
という言い訳をしていましたが、もし企業や大学申し込みが殺到したらワク
チン不足になることは予想できました。

7月、8月、9月と開始を分散するように最初から事を運んでいたら無用の混
乱は避けられました。企業や大学の集団接種というアイデアは過ぎれていま
す。大学生や社会人現役世代の方が行動範囲も広く感染リスクも高い訳です
から自治体の負担を減らすという意味もあり有効な手段でした。

菅首相が目標としていた一日100万回接種はここまで自治体の頑張りもあり
120万から130万回という予想以上の成果でした。良いニュースだったのに
ワクチン不足というネガティブなニュースに負けてしまいました。政府の説
明責任不足は大きいのではないでしょうか。

感染者を抑えながら五輪を成功させ、ワクチン接種の加速でコロナを克服し
て政権浮揚を試みるという菅首相の崩壊寸前です。「安心安全な大会」とい
うお題目は色あせました。今週は営業日が前半の3日間しかありません。
もう一度下値を試す展開が予想されます。2万7000円台前半で踏み止まれる
のか予断は許しません。12、13日の大幅反発で9日が安値になる筈でした。
しかし14日以降の下落で再び下値を試しに行くことになりそうです。

次回の更新は20日を予定しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏枯れ相場到来?

2021-07-16 04:46:11 | 日記
参院内閣委員会の閉会中審査が15日開かれ、政府の新型コロナウイルス対策
分科会の尾身茂会長が東京都に4度目の緊急事態宣言が出ていることを踏まえ
「人々が緊急事態(宣言)に慣れ、飲食店も『もう限界だ』とのも聞こえる中
で、人々の行動制限だけに頼るという時代はもう終わりつつある」との認識を
示した行動制限だけに頼る時代もう終わりつつあるというとのニュースが流れ
ました。

西村大臣が酒類提供停止の要請に応じない飲食店に対して酒卸売業者に対して
飲食店に販売をしないように要請することや金融機関から取引している飲食業
者へ時短等に従うように働きかけをしてもらうという今回の一連の政府方針は
非難の的になりました。

第3者から見てもコロナ対策で飲食業界への過度な働きかけは余りにも理不尽
です。例えそれが感染抑制策として有効な手段でもです。西村大臣が非難を受
けるのは当然です。お願いベースで上手くいかなかったら圧力をかける。政府
が民意を無視して強硬策に出る中国のような手法が日本で受け入れなれないの
は当然です。

既に政府が感染対策は実行しなければならない感染対策は新たなステージに入
っています。1回目の緊急事態宣言で大きな成果が出たからと言って何度も何
度も同じ対策を打っても効果が限定的になるのは目に見えています。政府がこ
れまで行ってきたコロナ対策はアベノマスクや接触アプリのCOCOAにしても
愚策以外の何物でもありません。

東京五輪を1年延期した時点でなぜワクチン接種しかコロナ感染は止められない
ことを考えなかったのでしょうか。昨年の夏にかけて欧米でワクチンの臨床試
験が進んだ段階で実用化されたらいち早く日本の接種を始めるスケジュールに
しなかったのか。そうすれば五輪開催の是非でこれ程国民の反発を招くことは
なかったでしょう。

しかし政府がやったことはGO TOトラベルなでの景気浮揚策でした。その浮揚
策もコロナ感染が深刻になり頓挫しました。1回目の非常事態宣言で欧米に比べ
てコロナ感染を封じ込めた成功体験がワクチン接種の遅れなど後手に回ること
になりました。

現在の感染者数の半分は20代と30代です。重症患者が多いのは50代そして40代
です。感染者数を抑えるには20代、30代に的を絞った対策を50代と40代にはワ
クチン接種の優先権を考えるべきかもしれません。既に重症化リスクの高いと
言われた65歳以上の世代はワクチン接種が進み感染者数、重症者数ともかなり
減少しました。

しかし尾身会長の指摘は的を得ているのでしょうが、ワクチン以外これといった
決定打がないのが現状です。ワクチン接種が幅広年代に行き渡ること以外に食い
止めることは出来ません。少し前は五輪後の感染拡大が懸念されていましたが変
異種の広がりもあり東京都は一足早く感染が拡大に転じました。今は一人一人が
感染に注意して日常生活を送るしかありません。

さて株式市場に話を戻します。日経平均は週初に大幅反発した後に二日続落で今
週の上昇分の56%を失いました。大きく下落した時には買いが入るが、上値を追
ってまで買わない投資家が多いのかもしれません。やはり短期筋主導相場の限界
かもしれません。

特に市場予想以上の上方修正がありながら失速した安川電機の動きを見る限りコ
ロナ禍からの回復で恩恵を受けたセクターは足元の好業績よりもピークアウトが
近いという懸念が勝っているのではないでしょうか。海運各社の株価推移をみて
も同様なことが言えそうです。このセクターは当面押し目買いではなく吹き値売
りが投資作戦として正解なのかもしれません。

昨年11月以降東京市場は景気敏感株をリード役に米株を超える上昇率でした。世
界の景気敏感株という面目躍如の相場でした。しかしコロナからの回復は既に株
価に織り込まれ、次のリード役不在の東京市場は夏枯れ相場の様相を今後呈しそ
うです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

GAFAMは強し

2021-07-15 06:57:10 | 日記
大谷選手の球宴は終わりました。最近のスポーツ絡みのマスメディア報道
ではメジャーリーグで活躍する大谷選手のことばかりです。それだけ国民
の間でも彼の活躍に関心があり視聴率も取れることから民放だけでなくNHK
までもがニュースとして伝えるのでしょう。ホームラン競争をNHKが地上
波で生放送するくらいですから。

その影響もあり東京オリンピックで活躍が期待できる日本人選手の報道は
びっくりするくらい少ないように感じます。本当に10日後に東京オリンピ
ックが開催されるのかというくらい国内での盛り上がりはないようです。

いざ開幕したら日本選手の大活躍でラグビーワールドカップのように日本
中が熱狂するのでしょうか。コロナが無かったら東京オリンピックはきっ
と大きな盛り上がりだったでしょう。

先週大きな調整が入った東京市場は米株高もあり6月末の水準まで戻しまし
た。結果的に9日に今年の2番底を確認した形です。どこまで戻せるか見通
しは中々難しいところですが2週間後に本格化する決算発表での個別プレイ
が始まることだけは確かなようです。

先週の急落で積極的に動いたのは信用取引を主体とした個人投資家だった
ようです。9日時点の信用買い残高は1655億円増加して3兆6000億円台に乗
せてきました。今週前半の反発で早くも利益確定に動いた投資家もいたで
しょうが、2万9000円に近づけば戻り売り圧力はかなりありそうです。

アップルの直近の時価総額は2兆4300億ドル(日本円換算で267兆円)だそ
うです。アップルだけでなくGAFAMと呼ぼれる大手テック企業はこのとこ
ろいずれも高値を更新しています。再び市場のリード役になっています。
東京市場の時価総額は730兆円です。GAFAMの合計は1000兆円を今月越え
たそうです。

米国市場ではアフターコロナ銘柄である空運やレジャー産業などがワクチ
ン接種の広がりで水準訂正した後、頭打ちになりました。代わって7月相場
を引っ張っているのがGAFAMです。決算発表が近づく中で好業績期待が強
い大手テック銘柄に資金が集まってきました。春先の株高では揉み合ってい
ることで休養十分なことも背景にはありそうです。

一部には大手テック銘柄へのマネーの集中に警鐘を鳴らす市場関係者もい
るようですが、それだけ成長期待の強い証拠なのかもしれません。今や海
外投資は当たり前の時代になりました。何も成長期待の乏しい日本株にこ
だわることなくGAFAMなど成長期待が高い銘柄に投資する方が賢明なのか
もしれません。

勿論日本株の中でも有望銘柄が無いわけではありませんが、小粒な銘柄が
多いことや既に米株市場にバリエーションが切り上がってしまった銘柄も
多く投資するにはリスクとリターンをよく吟味する必要がありそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする