kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

SBG株の低迷は日本株の姿そのもの

2021-07-27 15:32:17 | 日記
※28日は所用のため更新をお休みします。

昨年日経平均を2万7000円台まで押し上げた立役者は値嵩株のSBGとファー
ストリテイリングでした。その2社の株価は足元では低迷からなかなか抜け
出せません。昨年と打って変わって日経平均の足を引っ張っているのはこの
2社だといっても過言ではありません。

特にSBGは昨年でしたらナスダック市場が上昇すれば物色される一番手でし
たが、ここ数ヶ月はナスダック市場との連動性はなく正反対の動きになって
います。SBGはビジョンファンドを通じて未公開株に投資しています。大口
投資先の韓国EC大手のクーパンは公開初日人気を集めました。

しかしその後株価は低迷しています。それでもまだ含み益は残っています。
しかし中国配車大手のディディは中国当局の締め付けが厳しくなったことを
嫌気して大きく値下がりしSBGは直近では40億ドルの含み損を抱えていると
英フィナンシャル・タイムズが25日に伝えています。

中国政府はディディなどデータを握っているハイテク大手への監視の目が
今後も厳しさを増すとの指摘もあります。SBGの投資先に中国IT企業が多く
を占めることもあり投資事業の先行き不安に繋がっています。状況によって
はSBG株の低迷が長引くことも考えられます。

SBGやファーストリテイリングなど一握りの銘柄の大幅上昇で昨年日経平均
は大きく上昇しました。限られた銘柄への人気集中が裏目に出て日本株は米
株高に追随できなくなりました。確かにこの一握りの銘柄は収益力など日本
株の中では際立っています。

一方株価が大幅高になったことからバリエーションも過去の水準と比較して
著しく切り上がっています。それだけに業績好調が伝わっても売られる銘柄も
多くなっています。昨年活躍した銘柄が今年も相場の中心になるという想定は
そろそろ修正しなければならないかもしれません。

勿論これらの銘柄が反発する場面はあるでしょう。しかしその度ごとに戻り売
りに上値を抑えられる場面が多くなるのではないでしょうか。多分昨年のよう
な持続的な株高は当面は期待できないでしょう。
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トンネルの先に

2021-07-27 04:20:35 | 日記
東京五輪が開幕、日本選手のメダルラッシュもあり国内での盛り上がりは
少しずつ高まっているようです。開幕前には五輪中止が国民の総意だった
こともありましたが、まずは明るいニュースとなりました。

もっとも国内の感染者数は増加の一途をたどっています。ある試算による
と8月上旬にかけて東京都の一日の感染者数は第3波を上回る2600人に達す
るとの見通しも出ているようです。ワクチン接種は高齢者中心に進んでい
ますが、現在感染者数の半分を占めている20代と30代は殆ど未接種です。

デルタ株の感染力の強さを考えるとワクチン接種の進展よりも感染者数の
増加の勢いの方が勝っているようです。感染が落ち着き国内景気の回復が
見通せるようになり飲食や宿泊、空運や電鉄など復調が見込めないと中々
上昇トレンドに戻れないかもしれません。

そもそも昨年11月以降の上昇は景気敏感株の素材、機械、自動車、海運な
どが牽引しました。昨年3月以降これらの銘柄の上昇率は突出していました。
海運3社の10年チャートを見れば凄まじい人気だったことが分かります。

また同じく株価好調だった安川電機や日本電産も10年来高値を大きく更新
しました。決算発表でこの2銘柄は市場予想以上の増益でしたが、上昇は
続かず、下落に転じました。既に好業績は織り込み済みというムードが広
がってしまっていることも足元の市場の上値の重さに繋がっています。

一方米国市場では好決算が素直に評価され株価上昇に繋がっています。高
値警戒感も強いNYダウは崩れず割安感の強い日経平均は右肩下がりから抜
け出せません。どこかのタイミングで日本株に見直し買いが戻ってくると
信じています。

菅首相が政権浮上の切り札と言っていた五輪成功とワクチン接種の加速で
コロナの克服でしたが、現状では国民からの評価は芳しくないようです。
このままでは総選挙で自民党は30議席減という厳しい予想も出ています。
最近の日経平均の上値の重さは自民大幅議席減も織り込んでいるのでしょ
うか。

いずれにしても足元の状況を映すよりも6か月先あるいは1年先の動きを
予想して動く株式市場ですから足元の企業業績好調も今がピークで今後
減速するということなら相場のリズムから次の上昇サイクルを織り込む
相場がいずれ始まるかもしれません。

今の日本株は暗いトンネルに入っています。トンネルを抜けるまで我慢
出来る投資家だけが果実を最後は取れるのでしょう。
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