kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

デルタ型でシナリオ練り直し

2021-07-18 08:08:43 | 日記
デルタ型の猛威で再び英国や米国でも感染者数は急増しています。インド
ネシアやタイ、カンボジアなど東アジアは一段と深刻な状況です。国内で
も16、17日は1週前の同じ曜日に比べて5割増です。週前半までは2、3割増
でしたから急激に増加しています。当面は増加傾向が続くのは間違いない
でしょうが、感染力の強いデルタ型はこれまでのような感染対策をしても
抑止効果は少なくなっています。

もっともマスク着用やこまめな消毒それに3蜜対策以外に直ぐに実行できる
対策は見当たりません。高齢者や医療関係者などのワクチン接種者の感染は
抑えられているようですが、64歳以下の接種者はまだ一握りです。感染者数
の半数を占める20代、30代へワクチンが行き渡るのはまだまだ先です。現在
重症化率の高い40代、50代への優先接種も実行にはハードルが高いようです。

何しろワクチン不足で自治体の一部で予約や接種の延期が現実に発生してい
ます。国はワクチン接種に必要な量は十分に供給されていると不足している
という自治体との溝は埋まっていません。問題の本質は政府と自治体とでワ
クチン在庫量を正確に把握していないことが大きいことと。

それに自治体の頑張りで想定以上にワクチン接種が加速したこともあるよう
です。9月までには国民の希望者がすべて接種できるだけの量は確保している
と政府は見解を示していますが、予想外で前倒し接種が進んだことで足元で
は需給のバランスが崩れているのかもしれません。

当初政府はモデルナ製ワクチンを6月末までに4000万回確保できると発表し
ていましたが、実際には1370万回しか確保されませんでした。しかもGW
前にはモデルナ社から減らされることは知らされていたとのことです。

企業や大学での職域接種の受付を始めた時点(6月8日)では6月までの供給
量は4000万回から大きく減少するということは分かっていたことですから
公表すべきでした。政府とモデルナ社との取り決めで詳細を公表できない
という言い訳をしていましたが、もし企業や大学申し込みが殺到したらワク
チン不足になることは予想できました。

7月、8月、9月と開始を分散するように最初から事を運んでいたら無用の混
乱は避けられました。企業や大学の集団接種というアイデアは過ぎれていま
す。大学生や社会人現役世代の方が行動範囲も広く感染リスクも高い訳です
から自治体の負担を減らすという意味もあり有効な手段でした。

菅首相が目標としていた一日100万回接種はここまで自治体の頑張りもあり
120万から130万回という予想以上の成果でした。良いニュースだったのに
ワクチン不足というネガティブなニュースに負けてしまいました。政府の説
明責任不足は大きいのではないでしょうか。

感染者を抑えながら五輪を成功させ、ワクチン接種の加速でコロナを克服し
て政権浮揚を試みるという菅首相の崩壊寸前です。「安心安全な大会」とい
うお題目は色あせました。今週は営業日が前半の3日間しかありません。
もう一度下値を試す展開が予想されます。2万7000円台前半で踏み止まれる
のか予断は許しません。12、13日の大幅反発で9日が安値になる筈でした。
しかし14日以降の下落で再び下値を試しに行くことになりそうです。

次回の更新は20日を予定しています。
コメント
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