kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

需給のアヤ

2023-03-30 07:29:01 | 日記
配当権利付き最終売買日の29日の東京市場は引けにかけて上げ幅を広げました。東証プラ
イムの値上がり銘柄数は1734と、全体の約9割以上を占めました。365円高と再び2万8000円
台手前に迫りました。

配当や株主優待の権利取りを意識した買いに加え大引けにかけては株価指数に連動して運用
する投資家の配当再投資に絡んだ株価指数先物買いが観測され相場上昇に拍車をかけました。

もっともこの需給面での好材料は短期的なものです。今日の配当落ち分は250円程度とみられ
ています。市場の予想では29日30日にかけて指数連動型投信から1兆円程度の買いが見込まれ
ています。大引けにかけて日経平均が急上昇したのは短期筋の先回り買いの影響もあったでし
ょう。

29日の米国3指数は1%を越えて上昇しました。今日も指数に絡んだ買い期待が続くことから
短期的な需給面での追い風を背景に2万8000円を越えて上昇することもあるかもしれません。
もっとも4月相場でも米国の利上げの動向や景気の動向など不透明要因は持ち越されます。仮
に今日の取引で配当落ち分を埋めて上昇してもその反動も考えておくべきでしょう。

市場ではバリュー株相場がまだ続くとしても海運など市況産業は来期業績の不透明感から減
配リスクが懸念されます。業績悪化でも高水準な配当を維持できるかどうかが物色される条
件でしょうか。29日の取引では海運3社は逆行安でした。市場の懸念が影を差しているので
しょうか。

一方29日にはソフトバンクが高値を更新しました。NTTも10年来高値に僅か及ばないけれど
も今年の高値に迫っています。KDDIも堅調でした。配当利回りが高く景気の影響を受けにく
い通信セクターはバリュー株相場で今後も期待できるとの見方もあるようです。

インバウンドの再開で業績回復が鮮明になれば鉄道各社も物色に加われるかもしれません。
日清食品や味の素それにユニ・チャーム株は29日に10年来高値を更新しました。この3銘柄は
今月高値更新する日が多いようです。いずれも配当利回りは市場平均よりも1%以上低い水準
です。ハイテクのグロースセクターでもバリュー株でもない3銘柄の人気は今後の市場の行方
を示唆しているのでしょうか。
コメント
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