kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

EVその素朴な疑問

2024-07-04 07:09:14 | 日記
あっという間に日経平均は4万500円まで駆けあがりました。今週の売買代金は6月平均よりも
1兆円ほど増加しています。エネルギーは確実に増加傾向を示し近日中に3月の高値4万888円
更新するコースに入ってきたようです。9月利下げ期待の高まりで米国市場もナスダック、S&P
500種とも高値を更新しました。

急ピッチな上昇で警戒感ありますが、下落は絶好の押し目買いになるようなら終値ベースで
4万1000円到達も視界に入ってきたようです。3日の東京市場は東京エレクトロンなどの半導体
銘柄と電子部品株が指数を押し上げたようです。半導体セクターも出遅れ物色の流れで買われ
ているのかもしれません。エヌビディア株など半導体が米国市場で高値を更新した訳ではあり
ません。セクターローテーションの動きなのでしょう。

マグニセントセブンの1社であるテスラが発表した2日発表した4〜6月期の販売台数は前年同期
比4.8%減の44万3956台と初めて2四半期連続でマイナスとなった。しかし株は事前予想よりも
減少幅が小幅だったことを好感して同株は10%上昇しました。

他の6社が軒並み上場来高値を更新する状況でテスラ株はEV市場の競争激化と欧米市場の販売
減少を嫌気して低迷していました。最高値414ドルに対して足元の株価は半分程度です。2024年
の騰落率では依然マイナスです。出遅れ感や値ごろ感も買いの材料なのでしょうか。

一方テスラのライバルのBYDは絶好調のようです。1~6月期のEV販売ではテスラに僅かに届き
ませんでしたが、PHVがEV以上に販売を伸ばし同社の販売比率はPHV6割、EV4割と逆転しまし
た。日本円で220万円からという同社のPHVはEVに手の届かない消費者の支持を得て販売を伸ば
しています。

中国政府が新エネ車というくくりではEVの他はPHVだけです。日本のトヨタやホンダが得意とし
ているHVは含まれず販売補助金の支給もないようです。ある自動車関係者によると日本車にとっ
ての脅威はBYDのEVよりも低価格でHVを脅かすPHVだという指摘もあります。

中国市場はEVの実験地みたいなものです。日本や欧米市場に比べてEVの販売比率は突出していま
す。政府の産業振興策でEVを主要な輸出産業に育成する思惑がみえるようです。巨大な国内市場で
価格競争力を付けた自国のメーカーが世界市場で優位性を発揮できると考えているのでしょう。

もっとも急速なEVの拡販で今後問題点が出てくることも予想されます。現在中国市場では激しい
値下げ競争を繰り広げています。しかも技術革新で航続距離が伸びたり充電時間が短くなったり
性能が上がっています。そんな状況でEVの中古車は売れるでしょうか。何も中古車を買わなくても
価格低下が続く新車を選ぶのではないでしょうか。

自動車市場では新車と中古車は両輪です。中古車市場の健全な発展は必須です。EVはまだ技術革新
の真っただ中です。充電密度も安全性も高い全個体電池が実用化されれば業界地図は一変するでしょ
う。益々性能の劣るEV中古車は売れないのではないでしょうか。


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