2023年相場も2カ月経過しました。各市場は年初予想とどんな動きだったのでしょうか。
為替市場は昨年11月以降の円高トレンドが持続し今年は緩やかな円高になるという見方も
ありました。しかし実際の円相場は1月の128円から足元では136円台と円安が進みました。
日銀総裁の交代で早期の金融政策の変更が期待されましたが、その後の国会での発言でも
当分は緩和姿勢を維持することが明らかになりました。また米国でも1月の雇用統計の結果
が強かったことなどから利上げは春先には停止という予想は後退しました。長期金利も3.5%
から一時4%を越えました。円安進行と米長期金利上昇は連動しています。
米株がこのところ息切れ気味なのは再びインフレの高止まりが懸念され引き締めが年初の
予想よりも長引くとの懸念からです。決算発表も終わり市場は再びミクロからマクロの経
済に移ってきたことで改めてインフレ動向で相場が揺れ動くことになっています。
日本株にとっては円安は輸出企業の業績を底上げすることでプラスに働きます。先週から
ダウに比べて日経平均が底堅く推移しているのは円安・日経平均高というトレードをヘッ
ジファンドがしているなら円安メリットが実体経済よりも株式市場に強く出ている可能性
もあるのではないでしょうか。
もっとも円安メリットを受けると予想されている自動車セクターでは尚も半導体供給が不
安定で生産が正常化していません。いくら円相場が円安に振れても生産が制限されていて
は恩恵は限定的です。また米国市場では日本車メーカーの収益は自動車販売に伴う金融部
門の収益が貸し倒れ率の上昇で逆風を受けています。
また中古車価格の下落が進みリース車の再販売でメーカーの収益が悪化しているとのニュ
ースも出ています。円安は自動車メーカーとしてはプラス面とマイナス面があるというこ
とを考えておかなければなりません。円安イコール自動車メーカーの輸出採算の向上から
のプラス面ばかりが聞こえてきますが、必ずしもそうではないというのが答えのようです。
自動車セクターでもっとも恩恵にあるトヨタ自動車の株価は円相場が1ヶ月で8円円安に振
れたにも拘わらずほぼ横ばいです。現在の割安株相場が続いているのは主力銘柄の手掛け
づらさの側面も影響しているのではないでしょうか。
為替市場は昨年11月以降の円高トレンドが持続し今年は緩やかな円高になるという見方も
ありました。しかし実際の円相場は1月の128円から足元では136円台と円安が進みました。
日銀総裁の交代で早期の金融政策の変更が期待されましたが、その後の国会での発言でも
当分は緩和姿勢を維持することが明らかになりました。また米国でも1月の雇用統計の結果
が強かったことなどから利上げは春先には停止という予想は後退しました。長期金利も3.5%
から一時4%を越えました。円安進行と米長期金利上昇は連動しています。
米株がこのところ息切れ気味なのは再びインフレの高止まりが懸念され引き締めが年初の
予想よりも長引くとの懸念からです。決算発表も終わり市場は再びミクロからマクロの経
済に移ってきたことで改めてインフレ動向で相場が揺れ動くことになっています。
日本株にとっては円安は輸出企業の業績を底上げすることでプラスに働きます。先週から
ダウに比べて日経平均が底堅く推移しているのは円安・日経平均高というトレードをヘッ
ジファンドがしているなら円安メリットが実体経済よりも株式市場に強く出ている可能性
もあるのではないでしょうか。
もっとも円安メリットを受けると予想されている自動車セクターでは尚も半導体供給が不
安定で生産が正常化していません。いくら円相場が円安に振れても生産が制限されていて
は恩恵は限定的です。また米国市場では日本車メーカーの収益は自動車販売に伴う金融部
門の収益が貸し倒れ率の上昇で逆風を受けています。
また中古車価格の下落が進みリース車の再販売でメーカーの収益が悪化しているとのニュ
ースも出ています。円安は自動車メーカーとしてはプラス面とマイナス面があるというこ
とを考えておかなければなりません。円安イコール自動車メーカーの輸出採算の向上から
のプラス面ばかりが聞こえてきますが、必ずしもそうではないというのが答えのようです。
自動車セクターでもっとも恩恵にあるトヨタ自動車の株価は円相場が1ヶ月で8円円安に振
れたにも拘わらずほぼ横ばいです。現在の割安株相場が続いているのは主力銘柄の手掛け
づらさの側面も影響しているのではないでしょうか。