kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

シリアより日米首脳会談

2018-04-17 05:47:37 | 日記
シリア空爆の影響が心配された16日の東京市場でしたが円相場の落
ち着きもあり寄り付きからプラス圏で推移しました。昨年4月の空
爆も一時的な混乱で収まったことの学習効果もあったのでしょう。
一時的な地政学リスクの高まりを売り材料とした短期筋の動きはみ
られませんでした。結局後場寄り直後一瞬マイナス圏に沈むもすぐ
に切り返してました。

日本株にとってシリア空爆よりも遥かに怖いのは週末の日米首脳会
談でしょう。米国側から持ち出されることが予想される貿易不均衡
問題では日本にとってかなりシビアな展開も予想されます。トラン
プ大統領にとって目下の最大の関心事は中間選挙で支持を広げるか
です。国連決議を待たずシリア空爆に踏み切ったのも強いリーダー
シップは支持率アップに繋がるからです。

すべてが11月の中間選挙対策のために動いているとすれば日米首脳
の個人的親密さよりも自身の支持の広がりが優先されるのも当然で
す。TTP復帰よりも米国側の主張が通りやすい2国間FTAが通商政策の
要という位置付けは変わりません。結果的に今回の首脳会談が平穏
に終わるという可能性もなくはありませんが、中国それにNAFTA交渉
の進展があれば次は日本に集中するかもしれません。事前の報道に
よると同盟国の日本にも例外は与えないということのようです。

国内の躓きを得意の外交で挽回したい安倍首相ですが、強面の交渉
術で相手から有利な譲歩を引き出すトランプ流の外交政策の前でど
こまで成果が持ち帰れるのでしょうか。中国に比べれば日本の貿易
黒字はここ数年増えておらず同盟国同士として何とか穏便な解決策
を模索したいところですが、かなりの譲歩を迫られることも予想さ
れます。

日米の通商問題に火種を抱えていては例年4月には海外投資家が積極
的に日本株を買ってくるというアノマリーも今年に限っては心もと
ないというのが正直なところです。どのように日米貿易問題が決着
するのか現時点では皆目分かりません。突然何を言い出すか分から
ないトランプ大統領に振り回される1年になるのでしょうか。トラン
プ氏の人気取りの余波で日本株の今年の高値予想も安値予想も年初
とは違ったものになるかもしれません。


コメント
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