kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

気になるモルガンレポート

2018-04-23 05:54:08 | 日記
20日の東京市場は6連騰にはなりませんでしたが、下げも限定的
でした。先週の動きは注目の日米首脳会談で懸念していたほど悪
いニュースが出なかったことから先物中心に買戻しの動きが鮮明
になりました。このところの市場の動きを見る限り2、3月のよ
うな暗いムードは消えました。

需給面では海外投資家が4月第2週まで3週連続の買い越しにな
り例年通り市場に海外投資家の買いが戻ってきたことが市場に安
心感をもたらしたようです。もっとも3週間の合計額は2447億円
です。海外投資家が売り越しに転じた1月第4週以降の売り越し合
計額は2兆8000億円弱ですから買い戻したのは1割にも達してい
ません。

第3週は連日株価が上昇したことからももう少し額が膨らんでい
る可能性はありますが、戻り売り圧力が強まる2万2000円台から
が正念場になりそうです。先週から東京市場の戻りが加速したの
は海外投資家が1月第4週以降売り越した5兆3492億円の先物の買
戻しに拍車がかかったのが大きかったのかもしれません。

買戻しが終わった後、海外投資家がどう出るのかその時の経済状
況や国際情勢次第では一転買い越し基調を続けるかもしれません。
或いは再び売り姿勢を強めるかもしれません。海外投資家の先物
売買は現物売買と違って一旦方向性が出てくると大きくポジショ
ンを取ってきます。現物株の売買が低調でも短期的には先物売買
のさじ加減で方向性が出てくることもあります。

米大手証券のモルガン・スタンレーのレポートのように「米国の
景気サイクルの始まりよりは終わりに近いと分析している。」と
いう論調に従えば景気の半年先を読むとも言われている株式市場
の1月からの変調は一過性ではなく予兆だったという見方も成り
立ちます。

レポート通りに景気ピークアウトが近いとなれば景気敏感銘柄な
どは少なくとも押し目買いではなく戻り売りという投資行動が正
当化されます。大幅減税で成長率のかさ上げが期待される米国経
済ですがそれでも景気ピークアウトは確実に近づいているのでし
ょうか。

日米株とも2月以降の調整で割高感は後退しましたが、果たして
景気後退は杞憂に終わりまだまだ相場は上値を目指すのでしょう
か。現状ではモルガンのような悲観的な見解はまだ多くないよう
ですが。

しかし今年のこれまでの動きをみると予想外のことも多かったよ
うです。1強と言われた安倍政権の支持率が森友・加計問題、自
衛隊の日報問題などが重なり急落、9月の3選にも黄色信号が灯
りました。政局の安定は海外投資家が重要視する問題です。トラ
ンプ大統領がここまで強引に保護主義に突き進んだというのも
予想外です。

また北朝鮮が平昌オリンピック前から急激に対話路線に舵を切っ
て来たこととミサイル発射や核実験凍結を言い出したのも想定外
でした。相場見通しは現在考えられる材料を吟味して出します。
今年のように想定条件が大きく変わってくるようだと結論は全く
違ったものとなります。少数意見にも注意を払う必要は例年以上
に大きくなりそうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする