kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

喉に刺さった棘、貿易戦争

2018-04-05 05:02:41 | 日記
米国株の大幅高を好感して高く始まった4日の東京市場は欧州勢の
参加が始まる10時半過ぎに急激に下げマイナス圏に沈みました。
同時刻に伝わった米国が中国の知的財産の侵害に対して発動する
制裁関税の原案を公表したことで改めて米中の貿易戦争への懸念が
強まり海外の短期筋の売りを誘ったようです。

もっとも午後には買い直され再びプラス圏に浮上結局小幅上昇で引
けました。おそらく欧州の短期筋の先物売りが急激な下げの要因で
しょうが下げが限定的だったので午後には買い戻されたのかもしれ
ません。

今のところ市場では本格的な米中の貿易戦争に発展する懸念は薄く
お互いに自国に有利な条件で決着をつけようとジャブを繰り返して
している状況だというのが基本線のようです。

もっとも不確実この上ないトランプ大統領と偉大な中国国家樹立へ
の野望を持っている習国家主席が当事者です。トランプ大統領は選
挙期間中の公約を実現することが中間選挙で勝利する道だと考えて
いるようですから貿易問題で安易に妥協しない可能性もあります。

中国が大人の対応で米国側に配慮する解決策を模索すれば最悪の事
態にはならないでしょうが、この貿易問題解決が長引くようだった
ら不透明感を嫌う市場に取っては好ましい状態ではありません。こ
の先も貿易問題で市場が翻弄される展開が続く可能性も否定できま
せん。内外の多くの投資家も通商問題が今年の最大の懸念材料とい
う見方をしているようです。

東京市場では外需銘柄売りの内需好業績銘柄買いの構図が新年度入
り後も続いています。外需銘柄のPERは10倍を下回る銘柄も多く割
安感を指摘する市場関係者もいますが、なかなか売りが止まりませ
ん。一方中国人観光客の爆買いが続いている化粧品メーカーの株価
は連日高値を更新しています。

中心銘柄の資生堂やコーセーのPERは50倍前後とかなり割高な水準
ですが、買いの勢いはまだ続いています。既に株価水準はチキンレ
ースの様相を呈していますからリスクとリターンを慎重に天秤にか
けての投資になります。新規に買うにしても空売りするにしても難
しい銘柄となっています。

4日のNY市場は中国政府が4日に米国の大豆、牛肉、自動車や飛行
機など106品目に25%の報復関税をかけるという発表を受けて貿易戦
争が激化することを嫌気して一時500ドルを越える下げを演じました。
午後に入るとトランプ米政権が新たな措置の検討はしていないと伝わ
ったことから両国が貿易戦争を回避するために交渉が進むとの期待が
買い戻しが強まり結局230ドル上昇して引けました。市場の不安心理
は高い状態でまだまだ振れの大きな動きは続きそうです。
コメント
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