kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

前門の貿易戦争、後門の景気後退懸念

2018-04-10 06:02:07 | 日記
週明け9日の東京市場は6日の米国株が大幅安だった割に寄り付き
後の下げは限定的でした。理由としては米国株の大幅安の原因だっ
た追加関税のニュースは6日の取引時間中に伝わっていたことであ
り米国株の下げを先取りするように日本株は下げていました。米国
株の大幅安で日本株も売られると売りから入った投資家や様子見の
投資家は下げが小幅だったことから買いに転じたようです。

午後の取引では100円強高い水準で堅調に推移しました。新年度
入りで国内機関投資家が株式のウェートを高める動きがありディフ
ェンシブ銘柄に資金が流入したことで輸出関連銘柄の下げを補った
こともあったようです。また海外短期筋も3月までのように大量の
先物を売ってこないこともあるのかもしれません。

もっとも物色銘柄はかなり偏っています。化学や非鉄それに機械や
電機銘柄中心に年初来安値を更新する銘柄は108銘柄あり、年初来
高値更新銘柄111でした。指数の動き以上に銘柄による明暗がはっ
きり表れました。銘柄選択が一層大事になってきました。PERも低
く高値から大きく値下がりした銘柄は逆張りで買いたい誘惑にから
れますが当面は大きな反発は期待できないかもしれません。

一つは需給面です。年初来安値更新銘柄の多くは年末年始に高値を
つけました。信用買い残は高値から下げる過程で膨らむことが多く
6か月期日が到来するのはこれからです。当面は上がればヤレヤレ
の戻り売りが株価の頭を押さえます。

輸出関連銘柄を考える上では業績が重要ですが、足元は好調でも既
に世界の景気はピークを過ぎ景況感は天井という見方もあり今後景
気後退につながる経済指標が出てくるという見方も一部にはあるよ
うです。これから発表になる決算は既に終わった事です。貿易戦争
の先行き不透明感もあり世界景気の先行きに市場が敏感になってい
ることもあり例年以上に今後の見通しが重要になりそうです。

今後のいくら投資指標面で割安感があっても今後業績悪化が懸念さ
れるとなると投資マネーは入ってきません。勿論景気の腰折れは杞
憂に終わり景気敏感株は今後見直し買いが期待でき今月の安値は絶
好の買い場という見通しが当たるかもしれません。また数年先を見
た長期投資なら多くの銘柄で報われる投資になるかもしれません。

リーマンショックから立ち直った世界の景気は長期間好調が続いて
います。どこかに時点で景気後退が訪れるのは歴史が証明していま
す。投資家の間でも常に景気後退に備えた動きをしているところも
あります。景気後退が近い将来起こるのであれば景気敏感株は貿易
戦争で下げ値ごろ感が出ても反発の勢いは長く続かないかもしれま
せん。景気後退懸念が杞憂に終わりしばらくは好調が続くのでれば
投資作戦はまた違ったものになります。貿易戦争は厄介ですがそれ
以上に世界景気の先行きが今年は重要です。
コメント
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