『花燃ゆ』見ました

2015-01-05 20:02:19 | 見る
大河『花燃ゆ』見ました。
順調な滑り出しですね。

予想では、もう少し軽いものかと思っていました。
正面からの大河でしたね。
以後、そこそこ期待できるようです。


吉田松陰というひとは結果著名になったけれど
それは長州藩が政権を取った「から」大ぜいの
人物を輩出した塾の先生として有名になられた、
そういうイメージが、私には強いですね。

他藩にも沢山似た才能は存在したのでは?

しかしそのことは松陰を貶めるものとは思いません。
とてつもなく立派な人物であるとも思います。

それを、伊勢谷友介という大好きな役者が
存在感よく演じていました。
是枝監督の『ワンダフルライフ』以来
本当に良い役者さんです。
(役者と言うワクに収まらない方のようですね)

余り連ドラに出ない人が準主役をやる限りには
それなりの物が期待されます。
ともかく第一回は松陰のパートは120点!!!

教育者というものが如何に存在していたか
納得することができましたね。

まず自分を律すること、それが「当然という以前」
くらいに備わった人でなくてはなりません。

次に、人というものへの絶対的信頼があること。

伊勢谷=松陰はきちんと納得させてくれます。


私みたいなチンケな塾の先生が人物論はおかしいけれど
少なくとも何人かはそういった先生を見てきました。

私ももうすこしは努力すべきでしたね。


松陰の先生、玉木文之進(奥田瑛二)は逆に
失敗のようです。
本当はどんな人物か存じませんが、松陰を育てた先生、
いくら厳しくても「公」の存在としての厳しさです。

奥田=玉木は狂人のような顔をして怒るけれど
そこで止まるのですね。
「昔存在した、厳しい人物」でしかありません。

見え隠れするのは「私」としての厳しさ。

それは当時の教育としては超低レベルになっちゃうので
いくらドラマとはいえ、失敗のようです。


脚本は無難。

ただ、無難過ぎて平凡なところもあります。
視聴者を甘く見ないように。

叱られたぞ、陳腐なホンならここで雨だが、
と思ってると本当に降ってきた、笑いました。

書庫に入り込んで叱られるところも説明不足。
リアルさが足りません。


演出も無難。
江戸時代、そうかなあ、はありましたけれど
私が知らないだけかもしれません。

例えば、混ぜご飯のムスビ。
一般的かなあ。
経済的にはきつい筈だけれど。

美術や特撮は上手です。

ただ本当は家など、もっと狭苦しい空間ではなかったか。


何はともあれ酷い出来の大河にはなりそうもないようで
(好きな俳優も多いし)
期待します。

くれぐれもおチャラけた青春ドラマにはしないでね。

多くの人は、生存を賭けて疾駆したのですから。