高校で 法律<政治と習った

2009-06-24 14:23:20 | 塾あれこれ
皆、岩○先生には困っていた。
なにしろ授業をしない。

ののちゃん、が通う夏川学習塾の先生はよく話が脱線
するようですが、この岩○先生はそれどころではなく
まったく授業なし!

「今日の範囲は教科書の○ページから○ページ
 各自、家で読んでおくように」

(ブ~イング=何故か人気があったので皆ワーワー)

「うるさい!読めば分る。読んで質問があれば来い。

 さて、今日はイスラム教の話をしておこう。
 範囲の理解に役立つからナ
 そもそもキリスト教とは兄弟なのじゃ
 だからよくケンカするようになっとる・・」

旧約聖書から唯物史観までネタを取揃え
面白く話をして下さいました。

定期テストが近づいても何も教えなかったですねえ。
ヤマカンの出る幕もなく困りました。


そんな先生ですから話もあちこちに飛びます。

「法律と政治、どっちが上だ?」

必死に考えていると

「法律は出来た途端から古び始め社会とのズレが
 生じてゆく。分るか?
 現在ある法律は常に過去のものだ、とも言える。
 政治は現在を扱い、法律を作る。
 したがって法律<政治」

これは高1だったか2年だったか。
それまでの教科書の勉強には出てこない新鮮な授業
でした。


若いころモラトリアムという言葉が流行りました。
若者は自分で意思決定ができず大人になることを
避けていたいのです。
そういう状況を示す言葉として広まりました。

半世紀近くたった今と違いはありませんね。

私も120%のモラトリアム人間。
大学入試が近づいて困りました。

親が示す条件以外は自分で考えねばなりません。

そういう人間のすることは消去法。
サラリーマンになるだろうから、就職に不向きな
学部学科は避け。。

政経学部法律政治学科政治科という選択になったのです。
法律は覚えることが多く勉強が大変そうだったから。

岩○先生の話も影響していたかもしれません。
というか楽になろうと口実を見つけたのでしょう。
高度な話はオソマツな人間にはハンパに伝わる・・・

それが甘いことはすぐに分りました。
人間の複雑さが一番凝縮される政治世界を20歳前後
で理解できる人間はそう多くはいません。

左派政治学も右派政治学も一生懸命にやったつもり
ではありましたが結局現実の複雑怪奇さに暗然とする
ばかり。

ヘルメットかぶって角材持ってる連中のお気楽な、いや
純粋な行動にはついてゆけませんでしたね。
本気でやろうと思ったとしてもビビルほうだから
逃げ出していたでしょうけれども。

まあバイトばかりでお茶を濁した大学生も卒業が迫り
卒論のテーマ!という難題が迫ってきます。

そこで「沖縄の政治」などという大それたテーマを
思いつき、いま考えればどこまでアホだったか・・
そのフィニッシュとして沖縄旅行をしたわけです。

(つづく)