パンノニア・エクスプレス

2021-07-23 | 海外蒸機
D370/D371【パンノニア・エクスプレス】という列車がありました。

パンノニアとはローマ帝国の皇帝直轄地だった歴史的な古い地名で北と東をドナウ川に接するとかハンガリーからユーゴスラビア(セルビア)にかけての大平原を指すと言われたりします。

近年も“Pannonia“という列車が走っているはずです。

我々(増田・井門組)の東独撮影時代にゼロイチが牽いていた国際列車群の中でも【Meridian】【BaltーOrientーExspress】と並んで超長距離列車で。32時間超(北行)、33時間超(南行)掛かる列車でした。

トーマスクック時刻表のTable 87が掲載ページ

1976年ダイヤでD370(←今日の主役)

07:40 Sofia(ブルガリアの首都)
14:40 / 15:15 Beograd(ユーゴスラビア(セルビア)の首都)
21:39 / 22:20 Budapest(East)(ハンガリーの首都)
02:19 / 02:34 Bratislava(チェコスロバキア、スロバキアの中心都市)
08:28 / 09:07 Praha(チェコスロバキアの首都)
13:07 / 13:31 Dresden(東ドイツ、ザクセン州都)
15:47 Berlin(Ost)(東ドイツの首都)


「まさか」のパンノニアエクスプレスセット

見つけた時は手遅れで、これを1セット手に入れるのがやっとでした。


メーカーは“リバロッシ“

オリエントエクスプレスを作っていたりしますが、私のイメージでは完全にアメリカ型のメーカーです。


眼目はなんと言ってもこの看板です。

悲しいかなわずかな枚数が手に入っただけです。

旅行者はこの看板を撮る可能性はありますが、我々は「撮影」の時にしかカメラも出さないので絶対に手に入らない情報です。


このセットが「Aセット」なのか『Cセット』なのか分かりませんが、全部DRで1等、1/2湯、2等の3種類。

この写真は室内が解る様にストロボ焚いて撮っています。

1等は明るいグリーン

2等は禁煙座席と喫煙座席が色分けされています。 赤が禁煙席です。


とすれば、やはり1/2等車は3種類の色に塗り分けられていました。


金型が新しいらしくエアホース類も別付パーツです。 それも取付済みです。


左;リバロッシ、右;ティリッヒ

ティリッヒは禁煙/喫煙の塗り分けはありません。


左;リバロッシ、右;ティリッヒ

台枠部分を黒く塗り分けるか、同じクロームグリーンに塗るかの違い、そして文字はリバロッシは白、ティリッヒはクリーム色です。 (Rocoもティリッヒと同じ)


屋根のディティールも微妙に違います。右がリバロッシ。


これはチェックしたRocoのDRとんがり屋根@【Meridian】セット

RocoのメリディアンセットはMAVの「旧色、新色」混合なので1980年か1981年の編成です。

だから台枠部分が「黒じゃない」のは正解です。

台枠部分まで一緒の緑色になったのは「1970年代の何処か」だそうです。

我々が撮っていた1976年77年といったあたりはどちらの塗装が多かったのか?

私の撮ったカラーの8ミリ画像を何度も見返して見るのですが、確とは分かりません。

JZ(ユーゴスラヴィア国鉄)客車の台枠部が黒い事がはっきりわかったので、はっきり分からないDRのとんがり屋根は台枠まで緑だったのかもしれません。


1976年7月の【Pannonia Express】D371 ソフィア行

ちょっと前まで【メトロポール】かと思っていたのですが、編成中央部分にJZの寝台車が見られますので【パンノニアEx】と見て間違いないです。

【パンノニアエクスプレス】の中央部にJZやブルガリアの客車が集まり、前後に雲底距離が短い客車が途中入れ替わりながらというのがこの時代の編成です。

この辺りの話になると見境がなくなるのには困ったものです。

(写真はポップアップします)






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