新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

私が頑張ります!

2009年08月19日 07時08分44秒 | 身辺雑記

 今の床屋さんに世話になり始めたのは、今から20年ほど前です。

 その店の若奥さんが、私を担当してくれました。

 まだ子供さんは小さかった。

 愛想のよい人で、ややボーイッシュな感じの美人でした。

 その当時から、私の頭髪はかなり乏しかった。

 しかし、私が、「いやー、ずいぶん薄くなったなあ」と言えば、「いいえ、そんなことはありませんよ!」と、私の言葉を言下に否定してくれました。

 それから年月が経過しました。

 もちろん、私の頭髪は発展的に薄くなって行きました。

 でも、「これじゃあスカスカだねえ」とでも言えば、「いいえ、ちょっと手間をかければ大丈夫ですよ」と、ヤンワリと答えてくれました。

 さらに歳月を重ねました。

 私はヤケになって、「いっそのこと、ヘッドスキンにでもしようかなあ」と言ったことがありました。

 彼女も少しギョッとしたらしく、しばらく私の頭を見たのち、

「いろいろと被りものもありますよ。なんなら検討してみましょうか」

 と、遠慮がちに言ったのです。

 あのころ20代の若奥さんも、今は3人のママ。上の娘さんは、高校受験の勉強中です。

 2~3日前、お盆中だったのですが、床屋さんに行きました。

 いつものように、あっちこっちと話題が楽しく飛びました。

 鏡に映る愛しい私の頭は、アイパーをしていた昔日の面影はありません。

「これじゃあもう、手の施しようはないねー」

 私の偽らざる感懐です。

 鏡に映っている彼女の顔が、ニッと笑い、

「私が頑張ります!まだまだ大丈夫です!」 と、まるで太鼓判だった。

 もはや何をしても、しないと同じこと。今の日本とそっくりです。

 しかし、彼女の言葉によって、私は明るい気持ちになれました。

 それにしても、「私が頑張ります」って、どんなこと?

 別館として、写真俳句ブログの「いのちの囁き」を開いております。

 ご覧いただけると嬉しいです。

   → こちら

 

 

 

コメント (10)
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