新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

取り越し苦労

2009年08月12日 06時26分22秒 | 写真・エッセー

 政党もマスコミも、衆院選挙で大騒ぎ。

 国政選挙は国の将来を問うことになる。大騒ぎになって当然だ。

 まして今回は、政権交代がかかっている。むしろ、交代は既定の事実に近い。

 そのせいかどうか、マニフエストがどうやらと、各党や各人が大声で叫んでいる。

 私は勉強不足かもしれないが、マニフエストと聞くとマユツバものに感じてしまう。

 なぜ選挙公約ではいけないのか、も一つピンとこない。各政党や各立候補者が、選挙民と交わす約束ごとではないのか。

 言い方を変えれば、「わが党は、このような政治を行います」とか、「私はこのような政策の実現に努めます」という宣言ではなかろうか。

 だったら、そう言えばいいではないか。

 ことさらにカタカナで叫ぶ理由が分からない。マユツバに思いたくなる。

 そんな理由から、私はマニフエストなる言葉に、かなり違和感を感じている。

 なぜ選挙公約ではいけないのか?

 さらに中味についても気に入らない。

 秋口の蝉ではあるまいに、遅ればせながら、一斉にバラマキ政策を唱っている。

 まあそれは、今まで見向かなかったことを反省してのことなら、納得してもいい。気づかずにいてゴメンと詫びるなら、それはそれとして我慢もしよう。

 どう考えたってそうは思えない。明らかに選挙を意識してだけの話ではないか。

 費用と負担の話が曖昧だ。税体系を含め、議論を先送りしている。

 それも認めるとしよう。しかし、根っこにあるべき「国のあり方」や「指向する方向」が、一向にはっきり見えていないように思えてならない。

 自民党は、とってつけたように、安全保障について口にしている。

 しかし、憲法問題や集団的自衛権を明解に打ち出していない。

 核兵器の対応をどのようにするのだろうか。

 拉致問題や北方領土問題など、重大な懸案について積極的に語っていない。

 単に、民主党との違いを言っているに過ぎない。具体的にどのようにするかを論点にしなければいけないのではないのか。

 保守も革新も、肝腎な議論を避けている。

 私から言えば、敢えて避けているのではなく、肝腎だと思っていないようにしか思えない。

 選挙公約をマニフエストと言い方を変えても、そんなことで国民を騙せない。

 政権交代は必要かもしれない。

 しかし、それを叫んでいるグループが、真の国家像を語っていないように思えて、不安でしかたがないのだ。

 私の取り越し苦労なのだろうか。

 別館として、写真俳句ブログの「いのちの囁き」を開いております。

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コメント (12)
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