自然植物園の続き。
もともとは女郎花と法師蝉を撮る目的だった。
なんとか法師蝉が撮れたので、私は大満足。
せっかく来たので、キバナコスモス、フジバカマ、アザミなどを撮った。
上の写真は、その中に1枚である。
三脚を担ぎ、意気揚々と引き上げ始めた。
黄色い曼珠沙華を横目で見ながら、「やはり曼珠沙華は赤に限るなあ」と思い、出口へ戻りかけた。
カメラを構えた男性に出会った。望遠レンズを使っていた。
見れば、蝶を追っていた。大型の蝶だった。
通り過ぎようとしたら、声をかけられた。
「ほら、ほら、いまがいいですよ!」
つまり、「早く撮影しなさい!」と、私を促しているのだ。
そうなると、私はきわめて忠実だ。三脚を置きリックを外して、蝶の撮影に加わった。
「こっちがいい!」とか、「ほらほら、いまだ!」とか、しきりに声をかけてくれる。
もちろん本人も、バチバチバチと連写していた。
つられて私も、バチバチバチとやった。次の写真が、その中の1枚だ。
その男性の言葉によれば、「カラスアゲハ」と呼んでいた。
蝶は舞ながら、さっきまで私が法師蝉で粘っていたほうへ、どんどん飛んでいった。
男性も連写しながら、そっちへ行ってしまった。
なかなかの執着心とうかがえた。蝶に支配されている。
法師蝉を求めていた私は、蝶にまでは手が回りかねた。帰路を急ぎたかった。
正直のよころ、草臥れました。
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