JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

恋しい~~!

2006年12月13日 | d-f

今日はなんだかとても暖かい一日で、陽気に誘われたわけでもないのですが、たまには浜に降りてみようかと車を道路脇に止め、砂浜を歩いてきました。
青空ならもっと良かったのでしょうけど、あいにく昼過ぎまで良く晴れていた空もその時間には曇り空、もうすぐ夕暮れも近づいています。

それでもやっぱり海は気持ちがいい。
大きく深呼吸すれば、あの海独特の香りが、身体にしみ込んできます。
あの香りがダメだという人もいますけど、私は生き返るおもい、

  生まれてしおに浴みして
  浪を子守の歌と聞き、
  千里寄せくる海の気を
  吸いてわらべとなりにけり。

唱歌『われは海の子』の二番、まさにそんな感じでした。


沖を眺めれば、若いサーファーが波を待っています。
「いくら暖かい日でも、海の中は寒いだろうなぁ」
彼ら以外誰もいない浜辺、この季節の海も悪くありませんね。

  入り日のなかに立つけぶり
  ありやなしやとただほのか、
  海辺のこひのはかなさは
  こぼれ松葉の火なりけむ


何処かうら寂しい夕暮れ間近の浜辺は、佐藤春夫の『海辺の恋』を想わせます。

なんだか、無性に酒と人が恋しくなってしまいました。
「今晩は飲みに行っちゃおうかなぁ~~~」
・・・・・・・なんだい、けっきょくそれかいな。

さて、飲みに出かける前に今日の一枚ですね。
久しぶりにビル・エバンスでも聴いて、益々飲みに行きたい気分を盛り上げましょうか。御存じ、伝説的なエバンス・トリオ結成間もないデビュー作です。
このトリオがリヴァーサイドに残したアルバムは4枚、スコット・ラファロが自動車事故で亡くなるのが1961年7月6日ですから、2年もたたずにこのトリオは伝説になってしまったということ、、、、
ジャズの世界では「なられば」がよく語られます。
ブラウニーが、コルトレーンが、ドルフィーが・・・・・・そしてラファロが
でも、「結果、だからこそ伝説になる」ということもあるはず、それまでのピアノ・トリオの常識を覆したと言われる伝説のエバンス・トリオを、残された足跡でじゅうぶんに楽しみましょう。

PORTRAIT IN JAZZ / BILL EVANS TRIO
1959年12月28日録音
BILL EVANS(p) SCOTT LaFARO(b) PQUL MOTIAN(ds)
1.COME RAIN OR COME SHINE
2.AUTUMN LEAVES(take1)
3.AUTUMN LEAVES(take2)
4.WITCHCRAFT
5.WHEN I FALL IN LOVE
6.PERI'S SCOPE
7.WHAT IS THIS THING CALLED LOVE ?
8.SPRING IS HERE
9.SOMEDAY MY PRINCE WILL COME
10.BLUE IN GREEN

追伸、
ジャケットの「TRIO」の表記は、エバンスのたっての要望であったそうです。彼自身がこのトリオに大いなる可能性を見いだしていた証でしょう。

おまけ、
「さぁ~て、飲みに出かけるとしますか。」
「あっ!そうそう、出かけるなら、○○さんのところまわっていってくれる、なんか用事があるみたいだから」
「え~~~!、メシも食ってないのに、飲むのも遅くなっちゃうジャン」
「ご飯食べないのは、いつものことでしょ!」