JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

魂の鏡

2006年12月28日 | a-c

今日からお休み、お正月の準備が始まりました。
はははは、準備といってもたかがしれた話ですが、まずは『鏡餅』作りであります。

「明日、買い物終わってからでもいいんじゃないの?」
「だめだめ、明日は29日だから・・・『九(苦)餅』は、つくもんじゃないんだから」と母。30日について供えればよいのですが、家庭用の餅つき器でつくと、杵つきより柔らかくなってしまうので形を整えるのが大変、ここは、年長に従うのが一番ということで、仰せの通り餅つきを始めました。
「米粉はあまりつけないようにな、カビが生えやすくなるから」
自分でやらないわりには注文が多いんです。(笑)
大騒ぎをしながらも、なんとかそれらしい鏡餅が出来ました。

「はて?どうして鏡餅は丸餅なのだろう?」
昔、鏡は全て円形(ほら、銅鏡ってやつ、『三種の神器』にもあるじゃないですか)で、魂を象徴する神器でした。これを餅に置き換え、丸い餅を供えて生命力を授かるようにという願いをこめるのだとか、
「そうか、それで鏡餅か。ほんじゃどうして二つ重ねるんだ?」
二つ重ねてあるのは月日を表し、福徳が重なることを願うためなのだそうですよ。
「ふむふむ」

ついでですので、明後日お供えするのにお勉強。
供え方は、三宝の上に半紙を敷いて、裏白の葉を白い方が見えるように置き、大小の丸餅の上にみかんや橙をのせる、あっと四手も飾るのかな?ともかくこんなのが標準。
これに地方によって、昆布、串柿・・・伊勢エビなんて豪華なものをお供えするところもあるのだそうです。
橙は『家族繁栄』を、裏白は『夫婦円満』を、四手は稲穂を表していますから『豊作』をそれぞれ意味しています。

ただ正月だから『鏡餅』をか・ざ・るっていうんじゃなくて、こんな意味を想いながらお供えしたほうが、御利益もありそうですよね。

さぁ、明日は買い物、正月料理の仕込みと忙しいぞ・・・あれ?なんで私が忙しいんだ?

さて、今日の一枚は、チェット・ベイカーです。
このアルバム、バックにはケニー・ドリュー、サム・ジョーンズ、ジョージ・モロウ、フィリー・ジョー・ジョーンズ、ダニー・リッチモンドとそうそうたるメンバーが揃っているにもかかわらず、米ダウンビート誌で、一つ星の評価に終わってしまったという曰くつきのアルバムであります。
まぁ、ジャズ誌の評価が絶対かというのには疑問があります。全て信じるなら、例えばスイングジャーナル誌の「おじさん脱帽マーク」のレコードだけ買って聴いていれば、オールOKってことになりますもんね。(これは絶対にない)

先日の記事で『三脱の教え』の話をしましたが、ジャズ誌の評価も、知った上で聴くよりなんの先入観も無しで聴いて、自分で判断するのが正解でしょう。
そこで、私の評価はあえて出さないでおくことにします。
あなたは、このアルバムをどう評価しますか?

IT COULD HAPPEN TO YOU / CHET BAKER
1958年8月録音
CHET BAKER(vo,tp) KENNY DREW(p) SAM JONES, GEORGE MORROW(b) PHILLY JOE JONES, DANNY RICHMOND(ds)
1.DO IT THE HARD WAY
2.I'M OLD FASHIONED
3.YOU'RE DRIVING ME CRAZY
4.IT COULD HAPPEN TO YOU
5.MY HEART STOOD STILL
6.THE MORE I SEE YOU
7.EVERYTHING HAPPENS TO ME
8.DANCING ON THE CEILING
9.HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON ?
10.OLD DEVIL MOON