いやぁ、なんだか凄い天気になってきました。この時期に発達した低気圧の影響とは、やはり異常気象なのでしょうね。
「最近の若い連中はまったく・・・・」
昔から、オヤジと呼ばれる人種の決まり文句であります。オヤジと成り下がった私も、ときおり口元まで出かかる事がありますが、グッと飲み込むようにしています。
一昨日、焼鳥屋のおやじがこんな話をしていました。
先日、若いお兄ちゃん(二十歳そこそこだったそうですが)が、焼鳥屋を始めたいので、是非アルバイトとして使って欲しいとやって来たのだそうで
「年末に向けて、あと一人ぐらいいてもいいかとも思っていたので、覚える気があるのならと、使ってみることにしたのさ・・・」
焼鳥屋をやるつもりなら、仕込みから教えてやろうと、『包丁使い』から始めたのだそうですが
「あっ、包丁はいいんです。出すのは焼き鳥だけにするつもりですから」
「・・・・・・・・・・・!?」
焼き鳥だけでも包丁は使うだろうと思いながらも、そう言うならと『串打ち』を
「早く焼かせてください、冷凍の焼き鳥仕入れれば、串に刺す必要もありませんから」
「・・・・・・ばっばかやろう!1時間分の時給払ってやるから、とっとと出てけ!!」
「バブさん、今の若いのはあんなんばっかなのかねぇ?」
いやいや、もちろんそんなヤツばかりじゃないこと、いや、逆にそんなヤツは今の若者のなかでも珍しいバカ野郎であることも話はしましたが、
「なんだか、俺の周りには多いんだよねぇ、そういうバカ野郎が」
あとは、飲みに来る若者のマナーの悪さに始まり、果てはゴルフ場での馬鹿たれ若者の話まで、出るは出るは「最近の若い連中はまったく」のオンパレードです。
「まぁまぁ、おやっさん、我々若い頃だって同じようなことずいぶん言われたんだから」
「いや、それでも目上に対する接し方は、表面だけでもキチンとしてたよ。影ではクソジジイとも思ってはいたけどね」
「う~~ん、たしかに・・・・・・、でもそれだけ目上の連中がだらしなくなったって事かもしんないですよ。俺も含めて(笑)」
ともかく、こんな私『バカおやじ』にも、未だ若輩者とご指導いただける先輩方が多々いらっしゃいます。バカ者を非難する前に、この方々には礼を尽くさなければいけませんね。
礼の人に於けるや、猶お酒のげつあるがごとし
(礼は社会を渾然一体にして味わいをつけていく、あたかも酒を醸すのにこうじがあるようなものだ。)
礼を忘れるということは、工業用アルコールだけの酒を飲むようなもの?
酒飲みを気取っている私には、許し難いことではありませんか(笑)
さて、今日の一枚はジャズテット唯一のライブ盤です。
ジャズテットといえば、ファーマー、ゴルゾン、フラーの三人が揃ってないとと思う方もいるかもしれませんが、ジャズテットと銘打って発売になったアルバムは「MEET THE JAZZTET」が最初、この時は確かにこの3人のバンドというイメージがありました。
しかし、半年後にはフラーがマッキントッシュに代わっていましたし、リズム隊もすべてチェンジしていまいましたので(このおかげで、マッコイがコルトレーンの元へはせ参じられたのですが)
ジャズテットというのは、ファーマー、ゴルゾンの双頭3管グループと考えるのが正解だと思います。
えっ?サヴォイの「CURTIS FULLER JAZZTET」には、ファーマーが入ってないって?
これは「MEET THE JAZZTET」のヒットに便乗してつけられたアルバム名みたいですよ。
なかには「BLUES-ETTE」もジャズテットの演奏だと思っている人もいるそうであります。
話を今日のアルバムに戻しましょう、ロスの青空市場とファーマーをひっかけたオリジナル「FARMER'S MARKET」、それとモンクの「'ROUND MIDNIGHT」あたりが聴き所でしょうか。ゴルゾンハーモニーをお楽しみ下さい。
ファーマーがフリューゲル・ホーンを吹き出したのもこれが最初だったですよね。
THE JAZZTET AT BIRDHOUSE
1961年5月15日録音
ART FAMER(flh,tp) THOMAS McINTOSH(tb) BENNY GOLSON(ts) CEDAR WALTON(p) THOMAS WILLIAMS(b) ALBERT HEATH(ds)
1.JUNCTION
2.FARMER'S MARKET
3.DARN THAT DREAM
4.SHUTTERBUG
5.'ROUND MIDNIGHT
6.NOVEMBER AFTERNOON