JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

夕張を思い

2006年12月07日 | j-l

今日は天気予報がみごとにはずれ、朝から曇り空。陽が入らないと家の中が寒いと、母など朝から愚痴しきり、天気にあたったところでどうしようもないでしょうに。
二十四節気のひとつ『大雪』にあたるという今日、雪が降らないだけでも良しとしなさいよ。
出がけに冷たい外気を大きく吸うと、たしかに冬の香りを感じます。
「そりゃそうだよな、12月になったばかりと思っていても、もう7日も経っちゃうんだから」
こうしてあっという間にクリスマス、年末、新年とあわただしく時は流れていくのでしょう。

「バブさん、どうにも腑に落ちない」
朝、新聞を読みながら同僚がそう嘆きます。
どうも、道路特定財源の一般財源化に腹を立てているご様子。
彼曰く、どう考えても地方の住民のほうが、個人でガソリンを買う機会が多い、なぜなら都会のように交通網が整備されていないし、車は勤め人の必需品になっている、いや、買い物だって車無しじゃままならない。年寄りなんか病院に通うバスすら無くなろうとしている。収入が少ない上に、必需品から税金を取られ、さらにそれが自分の生活範囲内で使われるならまだしも、結局は人数割りしても、人が多く集まる都心部の財源に使われるのがおち、「田舎住まいはバカを見る」の典型ではないかと言うのです。
まぁ、都心部の財源に使われるというのは極端としても、彼の言い分もわからなくはありません。
まったく次元は違いますが、夕張市の財政破綻に苦しむ市民もまた、田舎住まいの庶民です。

「じゃあ、○○大先生はどうすればいいと思うの?」
彼の意見はこうです。
道路特定財源を一般財源に切り替えるくらいなら、道路特定財源を全廃して、贅沢品の消費税を切り上げればよい。現在、贅沢品の消費を支えているのは、一部の人間だけなんだから。
「ふむふむ、でもね、それじゃ大先生方は票につながる道路財源も無くなるし、だから、来年の選挙が終わるまでは、一般財源化も反対みたいな顔して通すんじゃないの票のために。仮にその後反対し続けて造反組になっても、またすぐ復帰できるしさ、一般財源化にはもともと反対じゃなかったけど、法案が悪かったから、とかなんとか言っちゃって(笑)」

そんなこと言ってて、帰ってニュースを見てみれば、明日にでも与党合意だそうで、なんだかなぁ

私の車も年明けすぐに車検、また重量税は取られるは、ガソリンの値段はいっこうに下がらないは、病院の医師は都会に逃れ、お年寄りの使うバスは、経営難で路線廃止、都会より物価が安いという話も今や伝説、就職先も何もないから、自分の息子に返ってこいとも言えない、夕張を思えば文句も言えないけれど、たしかに田舎の庶民のお先は真っ暗です。景気が良くなっているというけど、庶民の景気はいつになったら良くなるんでしょうね。

あらららら、なんだか母のように愚痴っぽくなってしまいました。
夕張市民の苦難を他人事と済ませられない田舎の庶民、たまにこんな愚痴も出てしまうんですよ。
ともかく、
「○○君、だからこそ、君たち田舎の若者が頑張らなくちゃいけないし、大先生を選ぶときもよくよく考えて票を投じるべきなんだよ。」

さて、今日の一枚はミルト・ジャクソンとコルトレーンの共演盤です。
ミルトとコルトレーンは、ガレスピー楽団でいっしょに活動していたバンド仲間ではありましたが、その後は接点もなく久しぶりの対面ということになりました。しかし、この間の二人の変化は周知の通り、久しぶりの共演は二人にとってどんなものだったのでしょうね。
コルトレーンにとっては、アトランティックとの契約後、最初のレコーディングということになりますけど、1956年からコルトレーンとの契約を切望していたという、アトランティックのネスヒ・アーティガンがなぜ、コルトレーンの最初のレコーディングに二人の共演を考えたのか?
ともかく、以降のコルトレーンのアグレッシブな面は、ここでは見られませんが、ある意味お互いに一つのピークを迎えつつある時の共演ですから、それなりに楽しめるアルバムだと思います。

BAGS & TRANE
1959年1月15日録音
MILT JACKSON(vib) JOHN COLTRANE(ts) HANK JONES(p) PAUL CHAMBERS(b) CONNIE KAY(ds)
1.BAGS & TRANE
2.THREE LITTLE WORDS
3.THE NIGHT WE CALLED IT A DAY
4.BE-BOP
5.THE LATE LATE BLUES

おまけ、
上の写真は、我が母が暇つぶしにつくったものです。
本人にとっては満足いく作品なのか、玄関に飾っておりました。