褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 飛べ!フェニックス(1965) とにかく諦めてはいけないことがわかる

2016年11月21日 | 映画(た行)
 閉所恐怖症なんて言葉があるが、逆にだだっ広いだけの空間に放り込まれるのも怖い。刑務所に代表されるような狭い空間からの脱出映画なんかはたくさんあるが、今回紹介する映画飛べ!フェニックスは広い砂漠に不時着してしまった輸送機に乗り合わせた男達のスリリングな脱出劇が描かれる。
 まあ、パッと見たところぶっ壊れて飛べない飛行機があるだけの状況、そして灼熱の暑さと砂嵐が襲ってくるような広すぎる砂漠から脱出して助かるようなアイデアなんか全く浮かばないように思える。しかも、飛行機に積み込まれた食料、水はただでさえ少ないのに刻々と減っていき、次第に状況が悪くなっていく一方。しかも、本作は更に色々と悪くなる状況を勝手に作ってくれるような、絶望感を観ている我々に与えてくれる演出が楽しい。

 待っても待っても助けにくる気配がなく、このままでは座して死を待つことになってしまうことを悟った彼らは、果たしてこのサバイバルをどうやって切り抜けるのか!それではストーリーの紹介を簡単に
 石油の輸送旅客機がサハラ砂漠上空で砂嵐に巻き込まれて、ただ広いだけの砂漠に不時着。乗客が2名死亡、1名が大怪我する。パイロットのフランク(ジェームズ・スチュアート)、ルー(リチャード・アッテンボロー)、陸軍のハリス大尉(ピーター・フィンチ)等などが、生き残りをかけて運良く救助隊がやってくるのを待ちながらも、大したアイデアが出てくるはずがない状況ながら考えられるあらゆるアイデアを実行するのだが、事態は更に悪い方向に向かっていき、犠牲者も出てくる。
 飲料水も無くなっていき、全く救助しにくる気配も無く、最早これまでかと思われたが、ドイツ人の飛行機デザイナーのハインリッヒ(ハーディ・クリューガー)が、まあ無理だろうと思えるようなアイデアをフランクに示すのだが・・・

 この映画の面白さにサバイバルの結果の楽しみ以外に、切羽詰まった状況に陥った人間の本性が描かれているところがある。普段は偉そうなことばかり言っているのに、肝心な時に全く頼りにならない奴がいることなんて多くの人が経験していることだろう。本作についても、みんなで力を合わせて助け合わないといけない状況なのに、けっこうな我が儘な奴が居たり、脚を引っ張っる奴が居たり、喧嘩をしたりでチームワークが悪い。
 ところが外人というのは個性があり、それぞれに特技がある。本作の登場人物においても、よくこんなに別々の特技を持った人間で揃えたな~と思う。特に馬鹿力担当って、絶対にこの手の映画には出てくるよな~と思ったら何となく笑えてきた。そして、やる時はやる、というこのファイティングスピリッツを見せつけれれると、人間どんな苦しい状況に陥っても決して諦めてはいけない、という当たり前のことを改めて気付かせてくれる。
 それとこれは日本人の悪いところだと思うのだが、ただずっと手を合わせて祈っているだけで行動を起こさないこと。俺の周りにも居るのだが『世界中が平和になりますように』と神社でお祈りばかりしている人が多いが、ひたすら祈り続けてるんじゃ平和がやってくるわけがない。いつも俺はそんな人たちに心の中で、だったら早く何でも良いから行動を起こせよ!とツッコミを入れてやる。
 まあ俺だって毎年のことながら『今年こそは結婚できますように』なんて祈り続けているのだが、何時の間にやら年齢が45歳でまだ独身なんてことになっている。もっと合コンに参加したり、勇気を持って女性をナンパしたりして頑張ろう。
 そんな個人的なことは全くどうでも良いのだが、脱出のアイデア及びその行動は現実性に乏しいように感じるが、とにかく娯楽性があり、意外にも人間性を訴えかけてくるようなメッセージ性も感じることができる飛べ!フェニックスを今回はお勧めの映画に挙げておこう

飛べ!フェニックス [DVD]
ジェームズ・スチュワート,リチャード・アッテンボロー,ピーター・フィンチ,ハーディ・クリューガー,アーネスト・ボーグナイン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


 監督はロバート・アルドリッチ。男の戦いを熱く描く作品が多く、娯楽性の高いその手腕は映画史に名を遺す巨匠といえるだろう。お勧め映画多数の監督だが今回は北国の帝王をお勧めに挙げておこう。





 
 

 

 

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