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映画 ボーダーライン(2015) 麻薬戦争の舞台裏を描いています

2019年08月24日 | 映画(は行)
 今年の1月メキシコ大統領アンドレス・マヌエル・ロペスオブラドールはカルテル(麻薬組織)の撲滅をすっかり諦めたのか、中途半端な形で『麻薬戦争終結』を宣言してしまった。そもそも麻薬戦争とは何なのか?カルテル同士の抗争を終わらせるために、2006年にメキシコ政府が本腰を入れて、軍隊や当局を送り込む。さらにはカルテルの違法薬物市場と化したアメリカも黙って見てるわけにいかず麻薬取締局(DEA)を送り込む。ところがカルテル同士の抗争が鎮火するどころか、これらが入り乱れての武力紛争化してしまった。メキシコ政府の軍事介入以降は麻薬戦争絡みの被害者は皮肉なことに民間人も巻き込まれて年々増加する一方。どうやら麻薬戦争のおかげで20万人以上の人が命を失った。そりゃ~、今の大統領にしたら、俺の頃に始めた武力介入じゃないんだからとサッサと終結させて当然ってか。
 そんな麻薬戦争を舞台にした映画が今回紹介するボーダーライン。サスペンス映画でありながら登場人物達のそれぞれの思惑、人間性がしっかりと描き込まれており一種のヒューマンドラマとしても見応え充分。本作は2015年に公開されているから、まさに麻薬戦争の真っ只中。そして、現在のアメリカ大統領であるドナルド・トランプが共和党の有力候補として売りだしてきた頃と時期が被ることを思うと非常に興味深く感じる作品だ。
 
 それではアメリカとメキシコの国境を舞台に、我々日本人の常識では全く太刀打ちできないことを感じさせるストーリーの紹介を。
 アメリカのアリゾナ州において、FBIの女性捜査官であるケイト(エミリー・ブラント)は今日も先頭にたって誘拐犯のアジトに乗り込み大活躍。その功績が気に入られて、国防総省を主体とする特別チームにスカウトされる。かなりだらしない格好をしたマット(ジョシュ・ブローリン)がチームリーダーとして君臨するのだが、彼らの目的は誘拐事件の主犯とされるカルテルの親玉の組織を壊滅させること。ヤバそうな勘が働いたケイトだったのだが、少しばかり興味を持ってしまった彼女は作戦に参加することを決める。
 テキサス州のエルパソに移動したケイトは、そこでマットのパートナーであるコロンビア人のアレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)と会う。何者なのか得体の知れない人物のように思われたが、メキシコの無法地帯化しているシウダー・フアレス市ではやたら現地に詳しく、行動力は抜群でアドバイスも的確。しかしながら、アレハンドロの常識外れな行動、それを許可しているかのようなマットの態度にケイトは次第に疑念を抱くようになり・・・

 冒頭からFBI捜査官であるケイトの女性でありながらも、男性顔負けの勇気とリーダーシップを発揮する場面を見ることができる。同時にアメリカって国は女性も男性も関係なく、最前線で戦わなければいけないほど凶悪犯が蔓延っていることに愕然とさせられる。これは流行りの女性主人公が大活躍するアクション映画なのかと思いきや、そんな期待は全く裏切られる。
 アメリカでもハードな現場を見ていたはずなのだが、メキシコに乗り込んだらアメリカでの経験が殆ど役に立たないし、同行していた男性たちからは『見ておくだけで良いんだぞ』なんて言われてしまう有様。だったら何でわざわざスカウトされるんだと思ったりするが、明快な回答を見せつけられた時にビックリさせられる仕掛けだ。
 そのメキシコの無法っぷりだが、市民が普通に行き来できる場所で死体がありえない姿で吊るされていたり、何台にも連なったデルタフォースの車がメキシコ警察の主導でシウダー・フアレス市に乗り込むのだが、とにかく一瞬でも止まったら四方八方から弾丸が飛んでくるので、狭い通路も混んでいるところもスピード違反などお構いなしにぶっ飛ばす。高速道路で渋滞に巻き込まれて、怪しい奴を発見したら、あらかじめ完全武装していたアレハンドロと仲間たちは民間人の目の前で撃ちまくる。そして、日常的に銃声や爆発音が鳴り響く様子を見て、正直俺なんかは『ア~、日本に産まれて良かった』と心からそう思った。世の中には法を守ってたんじゃ自分の命が吹っ飛んでしまう場所があることを知ることができるのだが、それでも日本人の中には死んでも良いから法を遵守しなさいと余計な説教をしてくる迷惑な奴がいるからイライラさせられる。
 
 何が善で悪なのか、この世の中は本当に正義が通用するのか、なぜ麻薬が無くならないどころかその栽培、使用が合法化してしまう国が出てくるのか、トランプ米大統領はなぜメキシコとの国境に壁を作ろうとし国民はそれを支持してしまうのか、そして恨みを買ってしまった人間は一生背負い続けることになってしまうことが理解できる映画ボーダーラインを今回はお勧め映画として挙げておこう

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 監督はカナダの俊英ドゥニ・ヴィルヌーヴ。本当に重た~い映画を撮る監督。最近はブレードランナー2049に抜擢されるなど最もノッテいる監督の1人。母親が子供達を愛する姿を意外な形で表現した灼熱の魂、この世の中において自分と同じ人間がもう1人存在することを知ってしまったらどの様な行動をとってしまうのかを描いた複製された男、誘拐された我が子を探し出すために何でもありのお父さんを見ることができるプリズナーズ、そして宇宙人とのコンタクトを通して女性の強さを感動的に描いたメッセージ等、俺が彼の映画を見たところ今のところ外れなしです



 
 
 
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
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映画 ハッド(1963) アメリカを暗喩しています

2019年03月12日 | 映画(は行)
 未だに日本人の中にはアメリカのことを、貧乏人でも金持ちになれる一攫千金の夢のある国として妄信している人が多いようだが、実際にアメリカンドリームを実現して人生を謳歌しているような人間なんてほんの一握り。確率的に言えば宝くじ一等当選する確率より遥かに低い。あの国はコツコツと労働することの尊さを失い、成金になりたがる人間が多すぎる。拝金主義が蔓延り、モラルの低下が著しいアメリカ社会は今に始まったことではない。そんな嘆かわしいアメリカを暗喩しているかのような作品が今回紹介する映画ハッド。本作を観ればポール・ニューマン演じる粗野な男から病めるアメリカの一面がわかる。

 古き良きアメリカの象徴である家族の絆が、脆くも崩れ落ちていく様子が描かれているストーリーの紹介を。
 テキサス州で牧場を構えるバノン一家。父ホーマー(メルヴィン・ダグラス)とその息子であるハッド(ポール・ニューマン)は何かと気が合わないでいた。ハッドは夜になると酒と女を買いに街に繰り出しているダメ息子だ。しかし、そんなハッドを今は亡き彼の兄の息子のロン(ブランドン・デ・ワイルド)は好きでいた。
 ある日のこと、バノン家の牛に病気が発生。政府からの飼牛を全頭殺処分の命令が伝えられる前に、牛を全て売ってしまいたいハッドと父ホーマーは対立する。その対立の中でハッドは自分がなぜ父親から嫌われているのか意外な真相を聞かされてしまう。すっかり自暴自棄になったハッドは家政婦をしていたアルマ(パトリシア・ニール)に襲いかかり・・・

真面目に汗水たらして働く人間よりも、ちょっとアウトローな生き方をしている人間の方が格好良く思われる風潮があるが、本作がまさにソレ。ロン少年のハッドが好きな理由がチョイワルなオジサンが格好良く見えたから。しかし、ロン少年がエラいのは、オジサンの生き方が間違っていることに気付くところ。少年なりに、おじいちゃんが体現している古き良きアメリカ象こそ自分が進む道だということを理解したのだろう。
 今の日本も核家族化してしまって世代間のつながりが無くなってきた。そして、更に親子の仲でさえ気持ちが通じないことが多い結果が生まれてきている。そして、個性が大切な時代だと叫び続けた挙句に多くの利己的な人間がすっかり多くなってしまった。そんな日本の現状を照らし合わせて本作を観ると、非常に意味深なシーンが多いことに気付く。
 本作はテキサスを舞台にしているし、カウボーイハットを被った人がたくさん出てくるように西部劇風の装いに見える。本作以前の西部劇には男は愛する家族を守るんだという美学が貫き通されていた。しかし、本作の主人公であるハッドにはそんな古き良き概念が全くない。彼の愛する者は家族よりもカネだ。まさにハッド自身が病めるアメリカそのものを表しているし、ハッドに訪れる運命もなかなか味わい深いものがあり、現在の日本人も考えさせられるものがある。
 そして本作以前のハリウッド映画の男性主人公と言えばゲイリー・クーパーやジェームズ・スチュワートに代表されるような正義と良心を体現していた。しかし、ハッドを演じたポール・ニューマンだが彼が演じる多くの役柄は反骨心があり、アンチヒーローが多い。まさにアメリカの変化が生み出した俳優だと言えるだろう。
 ポール・ニューマンが好きな人、非常に意味深な映画が観たい人、家族の絆とは何かを改めて確認したい人、すっかり今の日本もアメリカもおかしいぞと思っている人等に今回はハッドを紹介しておこう

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映画 フロスト×ニクソン(2008) 世紀の対決です?

2019年01月05日 | 映画(は行)
 歴史に残る世紀の戦いと聞いて、パッと頭に浮かんだのがアントニオ猪木VSモハメッド・アリの異種格闘技戦。凡戦だったと評価されることが多い戦いだったが、現在に至る格闘技戦の方向を示した歴史的な戦いだったことに異議はないだろう。さて、今回紹介する映画フロスト×ニクソンも世紀の対決と呼ぶに相応しいバトルを見せてくれる。ちなみにニクソンとはアメリカの歴代の大統領のひとりとして有名だが、フロストとは一体誰なのか?
 とりあえずリチャード・ニクソンのことを全く知らない人のために少々説明をしておくとウォーターゲート事件によって、アメリカ史で唯一任期途中で失職した大統領。
 そして、もう一つ有名なのが現在においても最も人気のある元アメリカ大統領ジョン・F・ケネディと繰り広げた大統領選挙戦。彼らの討論会の様子をラジオで聴いていた人は明らかにニクソンの勝利を確信していたようだが、一方でテレビを観ていた人には、ニクソンのテレビ映りの悪さに愕然とさせられ、結局そのことが原因で僅差でニクソンはケネディの後塵を拝することになってしまう。
 そんなわけで何かと負のイメージが強く、歴代の中でも最も不人気な大統領として有名。しかし、泥沼にはまってしまったベトナム戦争からの完全撤退、ソ連や中国といった共産主義国家との外交、変動為替相場制を取り入れる等、非常に歴史的意義の高い政策を実行した大統領として評価されている面もある。そのような知識を予め得ておければ、本作はより一層面白く観ることができる。
 一方、フロスト(デービット・フロスト)って誰?と思う人が殆どだと思うが、イギリスやオーストラリアで主にバラエティ番組の司会をしていたイギリス人タレント。そんな彼がアメリカ進出の野望を叶えるため、ニクソン元大統領から失言を引き出そうと果敢にテレビ番組用のインタビューを行ったストーリー。前半はチャラいだけのテレビタレントが思い付き同然でニクソン元大統領に戦いを臨むのだが、これが身の程知らずも良いところで無謀という二文字が直ぐに俺の頭の中をよぎった。フロストVSニクソンを世紀の対決と煽ってしまった自分が恥ずかしい。
 
 元アメリカ大統領とテレビタレントが対決する歴史的インタビューの様子を描いたストーリーの紹介を。
 1974年、リチャード・ニクソン(フランク・ランジェラ)はウォーターゲート事件において、法廷に立つことも無く疑惑を国民に残したままでアメリカ大統領を辞職する。その時、イギリスのテレビ番組の司会者であるデービット・フロスト(マイケル・シーン)は、これはチャンスとばかりにニクソン元大統領へインタビューを試みようとする。ニクソン元大統領をテレビ番組でインタビューして、アメリカ国民にニクソン大統領の嘘っぱちを見せつけて、フロスト自身はアメリカ進出への野望を果たそうとしていたのだ。
 一方、ニクソンも政界復帰への意欲を失っておらず、このインタビュー番組をチャンスと捉えてフロストの申し込みに応える。ハッキリ言って百戦錬磨のニクソンにとってはフロストなんかはショボすぎる相手。実際にインタビューの第一ラウンドではニクソンはフロストをいとも簡単に軽くあしらい、フロストも目の前の相手がとんでもない大物だということに気付くのだが・・・

 本作は実話。1977年のテレビ番組でインタビュー番組が放映されている。フロストがニクソン元大統領にインタビューして、それをアメリカの三大ネットワークに売り込もうとするのだが、アメリカ人にとって全く誰だかわからないようなイギリス人司会者の番組にカネを出そうとする奴なんかいるわけがない。本作の中でもニクソンの情報を探しながら、資金集めに奔走する場面が描かれているが、結局は自腹を切ってニクソン陣営にギャラを払い、自主制作番組になってしまう。
 しかし、本作を観ていても大統領として君臨した男の凄さを感じることができる。彼にすれば、どこの馬の骨かわからないような人物からのインタビューを利用した論戦に対し、堂々と受けて立つあたりは政治家としてのプライドを感じさせる。俺の知っている政治家の中には議論から逃げてばかりで、しかも反論できないとわかれば何故かキレてしまう政治家としてのプライドが全くない奴がいる。どれだけギャラを積まれたからと言っても、この映画のニクソンからは政治家としてのあるべき姿を見せてくれる。
 しかし、ニクソンに訪れる運命は今回もメディアによって負けてしまうという皮肉な結果。相手をフラフラになるまで追い込んだのに最後の最後に、しくじって負けてしまうあたりは、まるでケネディとの大統領選挙の再現を思わせ、ニクソン大統領も普通の人間だということを感じられる。インタビューを舞台にした論戦ではあるが、そこそこ緊迫感のある戦いを観ることができるし、戦いの後に訪れる爽やかな感動が非常に心地良い。
 ニクソン大統領に全く興味がないという人以外に今回はフロスト×ニクソンをお勧め映画として挙げておこう

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 監督は最近はトム・ハンクスを主演にしたダヴィンチ・コード等のロバート・ラングドン教授が活躍するシリーズでヒットを飛ばしているロン・ハワード。彼のお勧め映画としてトム・ハンクスがまだコメディ路線を突っ走っていた頃のスプラッシュを挙げておこう。

 

 

 
 
 
 
 
 

 
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映画 フレンチ・コネクション(1971) 刑事映画の最高傑作

2018年12月20日 | 映画(は行)
  仲間を誤って射殺してしまう少々おっちょこちょいの刑事を主人公とする映画が今回紹介するフレンチ・コネクション。ちなみにタイトル名の意味は、フランスを経由してアメリカに密輸される麻薬ルートのことだ。今ではすっかりメキシコ経由で麻薬が大量にアメリカに入ってきていることを思うと、なんだか懐かしい気分にさせてくれる映画。しかし、俺の中では未だに刑事映画の最高峰に君臨しているだけに面白さは抜群だ。
 ジーン・ハックマン演じるドイル刑事こと通称ポパイのキャラクターが良い。ものすごい熱血漢であり、カンに頼って捜査するようなあわてんぼうの刑事だが、仕事ぶりは至って真面目。とにかく麻薬絡みの犯罪者を見つけたら、徹夜も厭わずにあらゆる手段を使ってでもとことん追いかける。この刑事の悪人を追いかける鬼のような形相だけ見れば、どっちが悪役なのかわからないぐらい。しかし、この世の中をのうのうと生きているヤクザまがいの連中を見ていると、このような刑事も絶対に必要だと思わせる。
 この映画のユニークなところがフランス人の悪役。こいつが金持ち風情をしており、ちょっとお洒落なオジサン。傘を小粋に杖の代わりにして歩くなど貴族的雰囲気を漂わせていて、見た目だけなら刑事の方が悪そうに見える。しかし、コイツが麻薬を大量に売りさばくだけでなく、ヒットマンを抱えているのだ。
 そしてこの映画の凄さが、ドキュメンタリータッチのようなロケ撮影。登場人物たちの会話が全く聞こえない場面を多用しているのだが、これが退屈かと思いきや不思議とドキドキさせる。そして普通の刑事映画以上に追跡、見張り、走る場面が多いが、その迫力が画面から伝わってくる。1970年代の映画は大した特撮が使われなくても、リアルに感じさせるスリルを味わえる映画が多い。

 それではニューヨーク市警と麻薬組織の対決を描いたストーリーの紹介を。
 ひと仕事を終えたドイル刑事こと通称ポパイ(ジーン・ハックマン)とクラウディ(ロイ・シャイダー)は二人でナイトクラブに出かける。そこで彼らが見たのはマフィアの大物たち。しかし、その中に見たことのない若夫婦に違和感を持つ。
 さっそく二人は、この若者夫婦が何者かを知るために尾行する。やがて、夫の方はマフィアの大物ワインストックの部下であることがわかり、近々ニューヨークでフランス人と麻薬の取引が行われることを知る。そして捜査線上に黒幕としてフランスのマルセイユからニューヨークにやって来ているシャルニエ(フェルナンド・レイ)の存在が浮かび上がる。
 ポパイとクラウディは麻薬取引の現場を押さえて、フレンチコネクションを一気に叩き潰そうとするのだが・・・
 
 本作は色々と楽しい尾行や追跡のシーンがあるが、ポパイとシャルニエの追跡シーンが挙げられるだろう。この二人の全く会話はないが、駆け引きが面白い。地下鉄のシーンでのお互いに白々し過ぎる様子は笑えるし、シャルニエのポパイを小馬鹿にしたような仕草が、短気なポパイだけでなく俺もムカつかせる。
 そしてポパイ達が外からシャルニエを見張っている場面が印象的。安月給で働かさせられている刑事と麻薬で大儲けしている密売人の経済的格差が描かれているが、刑事の仕事の大変さが理解できるシーンだ。そりゃ~くそ寒い中で熱いコーヒーを飲めても、悪事を働いて儲けた金で優雅に昼飯を食っているところを見せつけられたら俺だって腹が立つ。
 この映画が大いに盛り上がるのが、シャルニエがポパイに対して差し向けたヒットマンを返り討ちにすべく、ポパイがヒットマンを逆に追いかけるシーン。この時のポパイの執念が凄すぎる。高架列車をハイジャックして逃げるヒットマンを、ポパイは高架の下を車で追いかける前代未聞のカーチェイスシーンを見ることができる。
 単なる刑事アクション映画と違って結末は色々な感情を抱かせるし、この映画は脇役も良い。特にポパイの相棒であるクラウディ(ロイ・シャイダー)が良いアクセントになっていたり、ヒットマンや財務省の役人も嫌な奴を演じていたりで、ストーリーに深みを与えている。
 熱血漢が主役の映画を観たい人、面白い刑事映画を観たい人、悪役が面白い映画を観たい人、アメ車が好きな人・・・等に今回はフレンチ・コネクションをお勧め映画として挙げておこう

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ジーン・ハックマン,ロイ・シャイダー,フェルナンド・レイ,マルセル・ボズフィ,フレデリック・ド・パスカル
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 監督はウィリアム・フリードキン。ホラー映画の傑作エクソシストが有名。最近は1977年に公開された恐怖の報酬のオリジナル完全版が日本で公開されています。


 
 


 
 
 
 

 
 
 


 

  
 



 

 

 
 



 
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映画 ホテル・ルワンダ(2004) ルワンダ大虐殺です

2018年11月29日 | 映画(は行)
 近年はICT(もうITなんて言葉は古い?)立国としてアフリカ大陸の中でも目覚ましい経済成長を遂げている国がルワンダ。しかしながら、この国にもかつては忌まわしきルワンダ虐殺が行われた。ルワンダ虐殺とは1994年に起きたフツ族過激派による、フツ族穏健派やツチ族を殺しまくったジェノサイド。フツ族とツチ族の民族対立が背景にあるが、100日間で50万から100万人の人が惨殺されたと言われている。
 そんな恐怖の出来事の真っ最中に、1200人以上のツチ族やフツ族穏健派の人々を匿い、助けたアフリカのシンドラーと呼ばれる男であるポール・ルセサバギナ。彼の良心的な行動が実話を基に描かれているのが今回紹介する映画ホテル・ルワンダ。決してこの男はスーパーヒーローでなければ、戦うための武器を持っている軍人でもない。ただのホテルの支配人に過ぎないごく普通の人。そんな普通の人間が如何にして、ナタを振り回して襲ってくる野蛮な過激フツ族の民兵団から、1200人以上の難民を救うことができたのか?

 この世の中、自己保身のためなら平気で人を売り飛ばすようなことをする卑怯者が存在することに絶望している人も多いはずだが、決して絶望的な状況に陥っても人間の良心を持ち続ける人もいることを知った時、生きる希望が湧いてくるストーリーの紹介を。
 1994年のルワンダ。ようやく多数派のフツ族と少数派のツチ族の内戦が終結に向かう頃。しかしながら当時のフツ族出身の大統領ハビャリマナ大統領が暗殺されたことを切っ掛けに、フツ族過激派が組織した民団兵によるツチ族に対する大虐殺が始まった。ホテルの支配人であるポール・ルセサバギナ(ドン・チードル)は自分がフツ族であるからか事の重大さに気づかなかったが、実際に大虐殺が始まってビックリ。このままでは彼の妻タチアナ(ソフィー・オコネドー)がツチ族であるために、妻子が殺されてしまうことに気づいたポールは国連軍に守られているホテルに逃げるのだが、大虐殺の勢いは止まらず多くのツチ族やフツ族の穏健派たちもホテルで匿うことになってしまうのだが・・・

 フツ族だのツチ族だの民族名が出てくると、小難しい映画のように思われるかもしれないが観ている人にわかり易いように説明してくれるので、ルワンダの歴史を知らなくても苦労せずに観ることできる。ポール(ドン・チードル)が勤めるホテルは一流で国連軍やマスコミが常駐している。当初は安全地帯として機能しており、ポール自身も最初はツチ族の妻を守るためだけに自宅からホテルに逃げてきた。しかし、やがて難民が次から次へとホテルに逃げ込んで来てからが、スリル満点の展開を観ることができる。なんせ相手はツチ族抹殺に執念を異常にむき出しにしているので難民を匿えば匿うほどピンチになるジレンマ。しかし、これだけマスコミが居て世界に向けて発信してくれているし、やがて国連軍が大挙して助けに来てくれるだろうと思っていたら、それは甘すぎる考えだと知らされる現実に観ている人もショックを受けるだろう。
 しかし、この映画から学べることが多くあるが、その一つに絶対に諦めるな!ということ。ポールが今まで築いてきた人脈をフルに駆使して、ダメもとで動き回る姿を見ていると苦境に陥った時の人間の底力に大いに感動する。そして民族対立、ジェノサイドなんて言うのは、ルワンダだけの話ではないということ。実は日本人にも大いに考えさせられる問題でもある。
 ルワンダという国に興味を持った人、良心の呵責に悩まされる極限状態に陥った時の人間ドラマを見たい人、人を助けるとはどういうことかを知りたい人、戦争が起きたら国連が守ってくれると勘違いしている人、本作と同じようなルワンダ虐殺をテーマにしたルワンダの涙を観たことがある人等に今回は映画ホテル・ルワンダをお勧め映画として挙げておこう


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映画 暴力脱獄(1967) 脱獄映画の傑作です

2018年11月01日 | 映画(は行)
 タイトル名から想像できるように、囚人が暴動を起こして脱獄するストーリー、と言うのは嘘。ポール・ニューマン演じる主人公ルークが脱獄を繰り返すストーリーだが、彼が暴力を振るうようなシーンは全くないし、そもそも暴力的なシーンが殆どない。
 ちなみに原題はCool Hand Luke(クール・ハンド・ルーク)。これはルーク(ポール・ニューマン)の手が冷たいという意味ではない。まあ、俺なんかはよく色々な人から「クールですね!」なんて言われるが、そんなのはもう当たり前すぎて飽きた。このタイトルの意味するところはルークが他の囚人達とポーカーをするシーンがあるが、そのシーンを見ればわかる。
 しかし、この邦題の駄目さは歴代映画の中でもトップクラス。クール・ハンド・ルークのままにした方が格好良いと俺は思うのだが。

 ちなみに本作は何気に脱獄ムービーを装っているが、実は非常に多くのテーマを内包している映画。刑務所を舞台に所長や看守に対し、囚人でありながら反抗的な態度を取り続けるルーク(ポール・ニューマン)。彼の刑期はたったの2年なのに、なぜ無意味に思えるような行動をするのか?それではストーリーの紹介を簡単に。
 戦場において多くの勲章を手にしていたルーク(ポール・ニューマン)は夜中に酔った勢いで、パーキングメーターを次々に壊していく。もちろん警察に捕まり、器物損害の罪でアメリカ南部フロリダ州の刑務所に収監される。何かと反抗的な彼の態度は囚人達の中のボス的な存在である大男のドラグライン(ジョージ・ケネディ)から目をつけられ、そして刑務所長(ストローザ・マーティン)や看守達からの過酷な労働、体罰にも遭うが、彼はいつも笑顔を浮かべて決して屈しなかった。そんなルークのキャラクターは次第に他の囚人達の尊敬を集め、ドラグラインですらルークの虜になってしまう。
 しかし、ルークに母親の悲報を知らされる。そのことを切っ掛けに彼は脱獄をしては、捕まりの繰り返し。二度目の脱獄に失敗しての拷問に近い体罰には心が折れそうになったルークだったのだが・・・

 冒頭からのパーキングメーターを壊していくシーンからして、もうこれは単純な映画ではないと観ている者は思う。刑務所内での反抗的な態度、脱獄を繰り返すのは、どうでも良いような規則にたいしての彼なりの反乱であり、悪しき権力への抵抗の表れ。それを笑顔を見せながら実行していくポール・ニューマンが格好良いし、本当にクール。刑期がたったの2年なのに脱獄を繰り返すなんて、ただの馬鹿のように思えたりするが、あえて茨の道を進んで自らの手で自由を勝ち取る信念を感じさせる。
 しかし、この映画ほど印象的なシーンが多い映画も珍しい。例えばルーク(ポール・ニューマン)とドラグライン(ジョージ・ケネディ)の殴り合いのシーン。とにかくルークが殴られっぱなし。しかし、どれだけ殴られても立ち上がり、最後はドラグラインが根負けしてしまう。
 そして、ゆで卵を50個も食べるシーン。女性から見たらくだらないシーンに思われるかもしれないが、俺から見ればけっこう熱くなるシーン。男は時にこういうくだらないことにプライドをかけるのだ。
 他にも炎天下で道路の舗装をさせられるのだが、これが重労働。他の囚人たちはやる気がなくダラダラしているのだが、ルークの一声でみんなが楽しそうにやり出して、看守達がビックリするぐらいに早く終わらせてしまったり等など見せ場がたくさんある。
 そして、この映画は宗教的示唆に満ちているのも特徴。ゆで卵を50個食べきった後の倒れ込むシーン、脱獄中に教会に入って神に問いかけるシーン、ドラグラインが『ルークは常に笑っていたよな』なんて言っているのはキリストの弟子たちによる福音書を思わせるし、ラストシーンなんかイエス・キリストの有名なシーンそのもの。他にも色々と宗教的な暗示を示すシーンがたくさんある。
 そして主演のポール・ニューマンだけでなく脇役も良い。常にグラサンを掛けていて片手でライフルを持ち全く喋らない看守がいるがコイツがちょっと怖い。
 反骨精神にあふれる男の映画を観たい人、現実の社会に不満を持っている人、自分の名前を永遠に残したい人、権力を握りたいと妄想している人、偉いさんの無謀な要求に従ってばかりの人、そして笑顔が素敵な人間になりたい人・・・等に今回は映画暴力脱獄をお勧め映画として挙げておこう。

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映画 ブレードランナー(1982) アクション映画ですが・・・

2018年08月14日 | 映画(は行)
 公開当時はそれほどヒットしたわけではないが、後に色々なバージョンが出たり、昨年には続編が公開されるなど今やカルト的名作としての誉れ高いのが今回紹介するブレードランナー。当時は暗い、ハッキリしない、面白くない、なんだか変だなど散々な言われようだった。SF映画としてもなんだか視覚的にゴチャゴチャしていたり、アクションシーンに期待する映画でもない。
 しかし、今観るとSF映画というと宇宙が舞台といった概念をぶち壊し、科学の発展の悪の部分を描き、生と死を考えさせられる多くのテーマが内包されていることに気づく。

 当時、この映画を高く評価した人は本当に凄いと感じさせられるストーリーの紹介を。
 舞台は2019年、すっかり地球は環境汚染が進んでしまい酸性雨が降りっぱなし。その対策として人類は見た目も人間と変わらない人造人間(レプリカント)を創り出し、惑星を人間が住めるように開発するのにレプリカントを奴隷として送り出していた。
 しかし、レプリカントは人間以上に力が強く、知能もあり、やがて感情が芽生えてくる。レプリカントは人類に反乱を起こし、地球にレプリカントがやってくるのだが、それを始末するのがブレードランナーと呼ばれる捜査官たち。
 そしてある日のこと。レプリカントの6名が植民地化された惑星から脱出して、地球にやって来たとの情報を得る。しかも、一人のブレードランナーがレプリカントによって重傷を背負わされるという事件が発生。そこへ応援の要請を受けたのが、既に引退をしていた元ブレードランナーのデッガード(ハリソン・フォード)。次々とレプリカントを始末していくデッガードだったのだが、果たしてブレードランナー達は何のために地球にやって来たのだろうか・・・

 レプリカント達が自分を製造したタイレル社にやってくるが、レプリカントの首領格であるロイ・バティ(ルトガー・ハウアー)が絶望に打ちひしがれてタイレル社長を殺害するシーンが凄い。昔に観た時はとんでもない悪役だと思ったが、実は俺の大きな勘違いだった。希望を無くしてしまった人間の悲劇をレプリカントから教わった。
 ハリソン・フォード演じるブレードランナーだが、応援を要請されるぐらいだから相当な凄腕なのかと思いきや、意外にこれが大したことがない。レプリカントを拳銃で射殺するのだが、それほど拳銃の腕が良いようには思わなかったし、格闘戦になったら半殺し状態に陥っている。彼が凄いのは人間とレプリカントを見分ける能力が凄いということ。その他の映画で見せるタフガイスターのハリソン・フォードを期待してはいけない。
 人間とレプリカントが愛し合うことになる素っ頓狂な展開も観ている最中はどことなく泣けてくるし、今や人工知能ロボットの存在を考えると本作の世界観が決して絵空事でないことがわかる。そして近未来の世界のビジュアルが今となれば印象的な物が多いし、その後の映画に影響を与えていることがわかる。
 本作を未見の人は観てほしいし、俺と同じように続編のブレードランナ2049を、まだ未見の人は復習のために観るのも良し。単純な勧善懲悪のストーリーを好まない人には結構好かれるタイプの作品。今やSF映画の金字塔作品として今回はブレードランナーをお勧め映画として挙げておこう。

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 監督は今や大御所的な存在であるリドリー・スコット。本作も東洋的なムードを感じさせますが、異国を舞台にした映画が多い。お勧め作品は多数ですが個人的に最も好きのはキングダム・オブ・ヘブンです。

 

 
 

 
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映画 日の名残り(1993) これぞプロフェッショナルの仕事です 

2018年08月06日 | 映画(は行)
 もう昨年の事になるがノーベル文学賞を受賞したのはカズオ・イシグロ。その受賞者の名前を聞いて、日本人が受賞したのかと思った人が日本列島には多くいた?ようだが、実際は日系イギリス人。しかしながら、日本で生まれて、幼少期は日本で育ったのだから、日本と決して無関係ではない。そんな彼がイギリス文学の最高の栄誉とされるブッカー賞を受賞したのが日の名残り。今回紹介するのは同名タイトルの原作の映画化作品ということになる。

 貴族社会の雰囲気が漂い、俺も住みたいと思わせる豪華な屋敷、俺が欲しいと思わせる食器の数々、多くの使用人の中には可愛い子がいたり、俺もこの屋敷の主になってバラダ(僕の本名じゃないよ)さんなんて呼ばれずに、バラダ卿と貴族風によばれたいものだと思わせる。
 しかし、本作の独壇場を飾るのは名優アンソニー・ホプキンスが演じる屋敷の持ち主に仕える執事。この執事の仕事っぷりのストイックな姿勢が本当に素晴らしい。決して情に流されることなく、職務に邁進する姿勢はまさにプロフェッショナルそのもの。俺も仕事中は可愛い女の子の方ばかり見ていないで、もっと仕事に集中しようと思った。

 しかしながら何かとストイックな姿勢振りは、時に後悔を呼び起こすこともある。それではストーリーの紹介を簡単に。
 1958年のオックスフォードの大豪邸のダーリントンホールは前の持ち主のダーリン卿(ジェームズ・フォックス)から アメリカ人のかつては議員だったが今は引退している大富豪のアメリカ人のルイス(クリストファー・リーヴ)の所有になっていた。二人に仕えてきた執事のジェームズ・スティーヴンス(アンソニー・ホプキンス)だったが、かつての使用人はすっかち減ってしまい、スティーヴンス執事の力では手に負えない状況になっていた。
 ある日のこと、かつて使用人として優秀で自らを助けてくれたベン夫人(エマ・ワトソン)から手紙がくる。その手紙の内容から彼女を再び使用人として向けえることが出来ると思い、また別の想いを胸に彼女と待ち合わせの場所へ向かうのだが・・・

 実は映画は回想部分が殆ど。まだ前の主でありダーリン卿に執事として仕えていた時代のシーンが多くある。確かに色々と印象的なシーンがあるがジェームズが父親のウィリアム・スティーヴンス(ピーター・ヴォーン)使用人に雇うが、重大な国際会議でへまをしそうに思ったら、容赦なく格下げ。そして父親のウィリアムが仕事中に倒れて亡くなっても、彼は仕事をこなすことが第一だとお客さんを世話することを優先する。
 恋愛に臆病なジェームズだが、ひそかにミス・ケントン(結婚後はミス・ベン)(エマ・ワトソン)に恋する気持ちがあり、ミス・ケントンも彼に恋をしていたのだが、とにかく情にながされないジェームズはいかなる時でも恋をしてしまうと仕事に差し障りがあるとばかりに、ひたすら仕事に打ち込む。
 そして使える主人のダーリン卿がナチス擁護する立場に少し違和感があるようだが、それでも彼はダーリントン卿の人間性を否定することはせずに、一生懸命に彼のために仕事をする。ストイックな仕事ぶりはまさにプロフェッショナル。
 仕事よりも遊びが好きな俺も少しぐらいはアンソニー・ホプキンス演じる執事を見習わないといけないと反省した。
 しかしながら、そのストイックさはやがて悲哀へと導いてしまう。時代の変遷、残酷な時の流れ、時代と言うものをなかなか読めないが、そこに対応できなかった者の悲劇を感じさせられた。
 カズオ・イシグロと聞いて興味が惹かれた人、ストイックに仕事をする男って恰好良いと思っている人、中年の大人の恋愛映画を観たい人、イギリスらしい上品で洗練された映画を観たい人・・・等などにお勧めです。

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アンソニー・ホプキンス, エマ・トンプソン, ジェイムズ・フォックス, クリストファー・リーヴ, ヒュー・グラント
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 監督はイギリス人監督のジェームズ・アイヴォリー。英国社会を風刺的に描き、なかなか洗練された作品を撮るイメージがあります。お勧めはハワーズ・エンド眺めのいい部屋が良いです。 

 





 

 

 
 

 

  

 

   
 
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映画 必死の逃亡者 (1955)  理想の父親像がわかる

2018年05月02日 | 映画(は行)
 今の時代は父親なんか居なくても、母親がしっかりしていれば幸せな家族を築けるとしたものだが、それでもいざという時に頼りになるのが父親の存在だ。最近の父親の中には口では偉そうなことばかり言っている奴がいるが、そういう奴に限って臆病者が多い。
 だったらどの様な父親が理想として挙げられるのか?そこで理想とする父親の姿が学べる映画が今回紹介する映画必死の逃亡者。凶悪犯が家に乗り込んで奥さんや子供たちを人質に取られた時、その時父親はどの様な行動をとれば良いのか?ただ時が過ぎるのを座して待つのか、それともスキをみて警察に連絡するのか、まあ、家族を放り出して自分だけ逃げるような父親は全くの論外だろう。
 それならば凶悪犯に自宅に乗り込まれた時、本作のフレデリック・マーチ演じるお父さんは、ハンフリー・ボガードをリーダーとする凶悪犯達に妻や子供たちを人質にされてしまっているが、いかに立ち向かっていくのか?ちなみにこのお父さんは他の映画で見かけるような元CIAのスパイでもなければ、タフな刑事でも何でもない。普通の会社の重役であり、もちろん格闘技が得意なわけでは全くない。

 それでは三人の脱獄囚と彼らが乗り込んできた家の家族との戦いのストーリーを簡単に紹介しよう。
 郊外に住むビリアード家は中流サラリーマンの夫ダン(フレデリック・マーチ)、妻のエリー(マーサ・スコット)、お年頃の娘のシンディ(メアリー・マーフィー)、小学生の坊やであるラルフ(リチャード・アイアー)の四人暮らしで、何不自由なく平和に暮らしている。ところがある日、突然平和な状況が壊される。
 ダンとシンディが仕事に出かけ、ラルフが学校に行って、家に妻のエリーが一人だけの時に、グレン(ハンフリー・ボガード)をリーダーとする三人の脱獄囚が押し入ってくる。彼らは高飛びをするためにダンの愛人が大金を持ってくるまで、ビリアード家を隠れ家にし、家族たちを人質にしようとしていた。そうこうしているうちに何も知らない家族が次々に帰ってくる。ダンは脱獄囚を相手に抵抗を試みるが、拳銃を突きつけてくる凶悪犯には余計なこともできず、下手したら人質にされている家族が殺されかねない状況に追い込まれてしまい・・・

 タイトルが必死の逃亡者だから逃亡者の視点で描かれているのかと思われそうだが、あくまでも父親のフレデリック・マーチがこの映画の主人公。この父親が家族を守るために凶悪犯たちと如何様にして渡り合うのかと思って観るのが、この映画の正しい見方だ。
 賢いのかアホなのかもう一つよくわからない脱獄囚のリーダーであるハンフリー・ボガード演じるダンは少しは良心を持っているが、こういうタイプの映画は悪者の三人の内に一人は必ず図体はでかいが、頭が弱い奴が必ずいる。そういう奴に拳銃を持たしているから何時発砲してしまうかドキドキするだけに、かなりのスリルを味わえる。
 さて、この父親がまさに古き良きアメリカを感じさせる。拳銃を突きつけてくる凶悪犯を相手に一歩も引かない態度が素晴らしい。自分の命は自分で守らなければいけないことを知っているし、家族を守るためには自分の命を賭してでも守る決意が立派だ。そして悪者には決して媚びない姿勢を見ていると、男ならばどんな状況に陥っても決死てプライドを捨ててはいけないことが、本作を観ればよく理解できる。そして、最初は父親だけが凶悪犯に立ち向かっていくが、そのことによって次第に家族の結束が深まっていく展開が良い。
 本作は最近の映画のようなごちゃごちゃカメラを動かすようなことはしないから安定感があるし、自転車や拳銃など小道具の使い方の妙を感じさせる。そして、父親のラストのケリの付け方が賛否両論がありそうだが、アメリカの銃社会に対する皮肉が効いていて個人的には興味が惹かれた。
 最近は奥さんや子供に馬鹿にされていると感じているお父さん、ちょっとハラハラドキドキするような映画を観たい人、ハンフリー・ボガードの悪役が見たい人、ウィリアム・ワイラー監督作品と聞いて心が躍る人には映画必死の逃亡者をお勧め映画として推しておこう。

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ハンフリー・ボガート,フレデリック・マーチ,アーサー・ケネディ,マーサ・スコット,デューイ・マーティン
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 監督は前述したようにウィリアム・ワイラー。映画史に残る巨匠中の巨匠。コメディーから西部劇、そして本作のようなサスペンスなど幅広い分野において傑作を残しているのがすごい。
 誰もが知っているローマの休日、殆どのシーンが刑事部屋の探偵物語、西部劇の傑作大いなる西部、戦車競走シーンが有名過ぎるベン・ハーを今回はお勧め作品として紹介しておこう。
 
 
  
 
  
 





 

 
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映画 フューリー(2014) チョット良い話もある軍事アクション映画です

2018年03月31日 | 映画(は行)
 日常生活がなんだか空虚で面白くないと感じている人にお勧めしたい映画が今回紹介する軍事アクション映画フューリー。血肉湧き踊るアクションシーンの連続だ。何て言ったって戦車同士の一対一の対決が斬新で興奮する。
 戦場を舞台にして、幾多の修羅場を乗り越えてきたブラッド・ピット演じる鬼軍曹が、いきなり恐怖の戦場に放り込まれた新人を教育するのがストーリーのメインにある。ところがこの教育方法がただ今の学校の先生が見たらビックリ。体罰どころか見せしめに敵兵の頭をぶち抜いて新人を一人前の兵士に育てあげようとする。そんなシーンを見て戦場ならこんな教育のやり方もアリだよね~と感じてしまった自分が怖い。

 早速だが、教育現場に携わる人が見ても大して得られる部分は少ないが、とにかくハートが熱くなるストーリーの紹介を。
 1945年、連合国はドイツに猛攻撃を仕掛ける。しかし、ドイツ本土に侵攻してからは大苦戦。特にドイツ軍の巨大戦車ティーガーの前にはなすすべも無かった。そんな中で通称ウォーターデイ(ブラッド・ピット)はフューリーと名付けた戦車を駆って、仲間たちとの深い絆で戦いに明け暮れる。そんな折に仲間が一人戦死。代わりに補充されたのは全く戦争経験のない新米のノーマン(ローガン・ラーマン)。そんなノーマンの加入は連合軍のチームワークを乱しそうになってしまう・・・

 戦争を描いた映画となれば勧善懲悪の作品が多い。例えばアメリカは戦争においても正義で、ナチスドイツは救いようのない悪者のような描き方。しかし、本作は連合国(主にアメリカ)対ナチスドイツを描きながらも、両者を突きっ放したような描き方は非常に好感が持てる。本作においてはナチスドイツの残虐性はもちろん伝わってくるが、アメリカ軍だって褒められた描き方はしていない。軍事アクション映画と言っても充分に戦争の愚かさが強調されている内容になっている。
 しかし、この映画の優れているのはチョット良い話も盛り込まれているところ。戦場でありながらも恋バナが描かれていたり、あるべき師弟関係のようなものが描かれていたり、多くの映画では散々な描かれ方をしているナチスドイツ兵の中にも良い人がいたり。そりゃ~そうだ、いくら戦場が人間を狂わせる場所だったとしてもこの映画で描かれているような美談ぐらいは少しはあるはずだ。だからこそ人類の未来は明るいと感じさせる。戦争を描きながらも希望を描き、それでいて興奮するような戦闘シーンが観られるのだから本作は相当優れた映画だ。
 興奮するような映画が観たい人、戦車に詳しい人、リアルガチバトルが観たい人、ブラッド・ピットが大好きな人などに今回はフューリーを紹介しよう

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 監督はデヴィッド・エアー。実はこの監督の作品は他に知りません。お勧めがあったら逆に教えてください。


 
 
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映画 ヒア アフター(2010)  心の救済を描いています

2018年03月11日 | 映画(は行)
 あの3.11による東日本大震災によって、日本では公開中に急遽上映が中止されてしまったいわくつきの映画。最初の方の津波のリアリティ過ぎる映像が原因だが、果たして本当にあの時に上映中止する必要があったのか?
 しかし、本作が公開された時は80歳という年齢に達したクリント・イーストウッド監督だが、彼は明らかに進化し、まだまだ成長している。人間の生き様、死に様を描き切ったと思ったら、ついに人間の死後の世界にまで手を伸ばしてしまった。ちなみに俺は20歳になった時に、絶対に大人になりたくないと思ったら、本当に何も成長しないまま40歳半ばに到達してしまったのと、ドエライ違いだ

 何だか日本においては死後の世界を真面目に語ろうとすると、あの丹波哲郎のイメージから馬鹿にされ、しかも死者と話のできる霊能者が登場する映画と聞けばコメディ?なんて質問されそう。しかし、本作における霊能者を演じるマット・デイモンを見れば、これこそ真っ当な霊能者の姿であると感じ、霊能者って絶対にこんな苦しみを抱えているはずだよねって思うはず。少なくともこの映画を観ている間は、霊能者を見ていてインチキに遭っている気分にはならないだろう。

 映画の構成は、別々の3つのストーリーが最後は運命的に交錯する最近流行り?のパターン。だいたいこのような構成だと3つのストーリーの内、1つがボロボロの時が多い。結局、これなら上映時間を3分の2に削れば良かったのにとか、わざわざ3つに分けるから何が何だかさっぱり理解できないとか、文句が多くなりがち。
 しかし、クリント・イーストウッド監督はそんな課題を楽々とクリアしてみせる。3つのストーリーはどれも内容が濃く、それぞれに衝撃的なシーンを用意し、そしてラストで大きな感動と希望の両方を観ている我々に与えてくれるのだ。

 それでは死を描きながらも生きる希望が湧いてくるストーリーの紹介を。
 フランス人の女性ジャーナリストであるマリー(セシル・ドゥ・フランス)は東南アジアで休暇中に津波に飲み込まれ臨死体験をする。あの時に見た光景は何だったのか、本業よりも臨死体験の出来事を追求するのに必死になってしまう。
 サンフランシスコにおいて、本物の霊能者であるジョージ(マット・デイモン)は自分の才能に嫌気がさし真面目に工場勤務をしている。たまたま通っていた料理教室で美人なメラニー(ブライス・ダラス・ハワード)と出会い仲良くなるのだが、霊能者としての才能がそんな出会いをぶち壊してしまう。
 ロンドンに住む少年マーカス(フランキー・マクラレン)は双子の兄ジェイソン(ジョージ・マクラレン)を突然の事故で亡くしてしまう。すっかり孤独に悩まされてしまい、何時まで経っても死んだ兄のことが忘れられないでいた。
 全く関係のなかった3人だが、『死』というキーワードが彼らを結びつけてしまい・・・

 さて、冒頭にも述べたが本当に上映中止にした判断は正しかったのだろうか?俺の答えはノー。なぜなら本作には癒しが描かれているから。東北大震災に遭われた人を救うために義援金や大量の物資を送っても、遺族の方々には何の慰めにもならない。彼らに必要なのは心の救済、すなわち癒しがいる。
 予算を付けたらそれで助けた気分になっている馬鹿な政治家が多いが、カネ、自己顕示欲ばかり目がくらんでいる奴に彼らのダメージを負った心を救済することなんかできない。そんな奴と同等の人間が多く存在するから、本作のような癒しを与えてくれる映画を上映中止にしてしまう愚かな判断を下してしまう。
 東北大震災から7年が経った。しかし、今も悲しみから抜け出せない人がたくさんいる。それなのに大震災を利用して金儲けを企み、自己アピールに利用したり、心無い奴がたくさん居ることもわかった。そして、この7年間で遺族の方々はどれだけ癒されたのか?本作を観た多くの人は考えるだろう。
 唐突に起きる死を描きながら、実は生きることも描いている。そういう意味では毎年この時期が近づくと自信を持ってお勧めしたい映画。恋人に振られてずっと立ち直れない人にも本作ヒア アフターはお勧めであることを付け加えておこう。

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マット・デイモン,セシル・ドゥ・フラン,ブライス・ダラス・ハワード
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クリント・イーストウッド,スティーブン・スピルバーグ,フランク・マーシャル,ティム・ムーア,ピーター・モーガン,ピーター・モーガン
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 監督は前述したクリント・イーストウッド。本作はマット・デイモンが出演していますが、同じく彼が出演している作品でインビクタス/負けざる者たちを今回はお勧め映画として挙げておこう。


 
 
 

 
 
 

 



 

 



 



 



 


 

 





 

 

 

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映画 ベンジャミン・バトン数奇な人生(2008)究極のアンチエイジングです

2018年01月30日 | 映画(は行)
 数年前からアンチエイジングという言葉を聞くようになったが、たしかに男性の俺から見て最近の女性は一昔前より見た目が実年齢より若く見える。そりゃ~、男性目線で意見をのべさせてもらうと、シワだらけのお婆さんを見てるよりもピチピチギャルを見ている方が楽しいし、何だかとっても素敵な気分になる。それは女性から男性を見るときでもきっと同じ。福山雅治が40歳半ばを超えても、あの格好良さを維持しているのは女性にとっては何とも喜ばしいことだろう。それに外見が若く見える人って、何だか気持ちも若い人ばかりのような気がする。
 ちなみに俺はアンチエイジングのために何かをしているわけではないが、実年齢よりも10歳以上若く見られ、話し方も若々しいですね、とよく言われる。まあ、確かにそのように言われて悪い気はしない。

 さて、ただ今において何かとアンチエイジングに勤しんでいる人が多いが、そんな人も吃驚仰天のアンチエイジングを実践する主人公が見られるのが今回紹介する映画ベンジャミン・バトン 数奇な人生だ。何てったってこの主人公、80歳の老体化した赤ん坊で生まれながらもみるみる若返って誰もが憧れる格好いいブラッド・ピットになってしまうのだから。若返るって良いな~なんて思ったりするが、果たして本当にそうなのか?と本作は問いかける。特に恋愛の部分において若返りは大きな武器になるように思ったりするのだが、本作で描かれる恋愛の結末はどのような結果をもたらすのか。

 それでは早速だが、生まれてから年数を重ねるごとに若返っていく男の数奇な人生とは如何なるものか!できるだけ簡単にストーリーの紹介を。
 1918年のニューオリンズにおいて。母体の命は助からないながらも赤ん坊が生まれる。ところが父親は確かに体のサイズは赤ちゃんだが、老人化した風貌にショックを受けて赤ん坊を老人施設の前に捨ててしまう。しかし、幸いその赤ん坊は施設に働く心ある黒人女性クイニー(タラジ・P・ヘンソン)に拾われ、育てられる。ベンジャミン(ブラッド・ピット)と名付けられたその男の子?はスクスクと育ち、驚いたことにドンドン若返っていき、恋愛も経験するのだが・・・

 我々と全く真逆の人生を歩むことになるブラッド・ピット演じる主人公。いきなり老後施設に捨てられてしまうシーンからしてなかなか意味深だ。そこは死が間近に感じられてしまう世界。産声をあげてすぐにいきなり死の世界に飛び込んでしまったかのようなベンジャミンの人生の道のりは悲劇が付きまとうかのように思われる。今でこそ俺も身近にいる人の死に出会うことがあるが、少なくとも10代の頃は死を意識したことはなかった。自分がいつか死ぬなんてことは考えたことも無かったし、親戚、友人、知り合いの死なんか想像すらしなかったし、生きていて当たり前の感覚だ。
 ところが主人公のベンジャミンは物心が付いた頃から、死ぬことが当たり前の世界。しかし、このベンジャミン君は何処へ行っても気持ち悪がられるのかと思いきや、これが意外に何処へ行っても人気者であり、良い人ばかりと出会う。若返ってブラッド・ピットになった時にはベンジャミンだけでなく、映画全体から生命力を感じさせる。このダイナミズムがこの映画の真骨頂だ。

 そして、普通に幼女からレディへ成長する女性と、老人からドンドン若返って格好良くなる男性の恋愛の描き方が面白くもあり、悲劇を感じさせる。最初出会った男女が少女と老人だったのが、やがてお互いの肉体的、精神的年齢が近づき、素敵な恋愛生活を送るシーンが観られる。観ている我々もア~幸せだな~なんて思えたりする。
 しかし、そんな幸せは一瞬のこと。やがて今までと逆パターンでレディは老女となっていき、格好良いイケメンは少年になっていき、再びあらゆる年齢差のギャップが広がってしまう。永遠の幸せなど無いことを知っているブラッド・ピット演じるベンジャミンの方から別れを切り出すのが、何とも切ない気分にさせる。
 時に俺だって時間よ、戻れ!なんて思うことがある。しかし、人間なんて最終的に行き着く先はみんな一緒。今、この瞬間を生きていることの幸せを感じることが大切だということを、本作を観ればよく分かる。
 病的なまでに若返りを望んでいる人、今までの人生の大半が時間の無駄だったよな~と思っている人、ア~自分も美男(美女)に生まれたかったな~なんて何時までも愚痴をこぼしている人等には特にベンジャミン・バトン 数奇な人生をお勧め映画として挙げておこう

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 監督はデヴィッド・フィンチャーセブンファイトクラブで有名。他ではゴーン・ガールがお勧めです。




 

 
 



 

 

 





 
 

 
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映画 ブルージャスミン(2013)セレブの転落していく様子が笑える?

2017年11月06日 | 映画(は行)
 軽妙なライトコメディを撮るのが得意な大ベテラン監督のウディ・アレン。最近はますます巧みな演出は冴えわたり、今や80歳を超えても毎年の如く新作を発表している。年老いてもまだまだ衰えない創作意欲に脱帽するどころか、豊富なアイデアに才能の一片の欠片も見られないのが凄い。
 そうは言っても彼の作品は確かに面白いが、どこか生ぬるい感じは否めないし、観終わった後に強烈なインパクトに欠ける気がすると思っている人も多いのではないか?

 そんなウディ・アレンの近作の中でもかなりの異色作にあたるのが今回紹介する映画ブルージャスミン。それでも多くの人は観終わった後はウディ・アレン作品らしく笑えるコメディだと満足することになると思うが、俺のようなセレブな人間が見ると明日は我が身かと他人事のように思えてしまう。
 なかなか今回はシリアス路線の比重が高く、人間って高望みするとロクなことが無いし、栄光を知ると挫折を味わった時のショックって半端じゃないということが、よく理解できる作品だ。

 セレブから真っ逆さまに転落してしまった女性は再びセレブの座を勝ち取ることが出来るのか?それでは簡単にストーリーの紹介を。
 ニューヨークで大富豪の夫ハル(アレック・ボールドウィン)との生活でセレブを満喫していたジャスミン(ケイト・ブランシェット)だが、とある理由で夫と別れてしまい、高価な衣装を身に着け、高いバッグを持っている以外は全くの一文無しで精神疾患を患ってしまっている。
 セレブ生活に慣れきってしまい、大学も中退してしまったジャスミンは、自立してやっていけないので、サンフランシスコに住んでいる何かと男運が悪く、庶民生活を送っている同じ里親の妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)の元に居候する。
 ところが質素な生活には我慢できず、職探しも元セレブのプライドが邪魔して上手くいかない。もはやセレブな生活を取り戻すしか考えられないジャスミンは、再びあの輝いていた生活を取り戻すために、嘘を重ね続けるのだが・・・

 ただ今の格差社会の世の中において経済的に勝ち組と負け組がハッキリと別れてしまっている。しかし、本作を観ていると勝ち組で居続けることの難しさを感じるし、負け組に転落していくことの惨めさがよくわかる。しかし、本当に悲しいのは勝ち組であったことの余計なプライド。人間って本当にプライドの持ち方が生きていくのに重要だ。過去の自分にプライドを持つのではなく、今の自分にプライドを持って生きていけ。
 自分を良くみせるために恰好をつけたがる人間が俺の周りにもいるが、そういう奴を見ていると本当に情けない。恰好をつけている自分を守るために嘘をつき続け、しかも裏で他人を貶めようとするのだから、どこまで人間って卑怯になれるんだと痛感することがよくある。
 馬鹿を装っていながら、賢いのがバレてしまう俺のような生き方は、時々損している気分になる時もあるが、本当の幸せを掴むのは俺のような等身大のままの人間だ。
 自分の人生に一度でもセレブの時期を迎えたいと思っている人、セレブの落ちっぷりを見て気分良くなりたい人、今までのウディ・アレン監督の作品が嫌いな人、名女優ケイト・ブランシェットのファンの人、衣装や音楽にもこだわりのある人等に今回はブルージャスミンをお勧め映画としておこう

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ケイト・ブランシェット,サリー・ホーキンス,アレック・ボールドウィン,ピーター・サースガード
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監督は前述したようにウディ・アレン。年齢を重ねて更に演出に磨きがかかってきた感じがある。コメディタッチの作風も良いが、今回のようなシリアス路線では家族の崩壊と絆を描いたインテリアをお勧め映画として挙げておこう。 
 
 
 
 
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映画 炎のランナー(1981) 実在した二人のランナー 

2017年06月24日 | 映画(は行)
 オリンピックにしろ、各競技の世界選手権におけるアスリートたちの凄さはテレビを見ていても伝わってくる。その中でも俺が観戦していて、本当にこの人たち俺と同じ人間かよ!なんて驚嘆するのが陸上競技のアスリート達。あの研ぎ澄まされた身体、極限にまで高められる集中力、そして人間離れした記録。彼らのメダルを目指して、この一瞬にかける日々の努力の結果を羨望の眼差しで俺は目撃するわけだ。

 しかし、アスリート達はピカピカのメダルを獲るためだけに、日々のストイックな練習に耐え続けるわけではない。彼らにも生き様があり、我々が想像できない熱い想いを持っていることがわかる映画が今回紹介する炎のランナー。ちなみに本作はアカデミー賞作品賞受賞作だ

 実在した二人のイギリス人ランナーを描いているが、彼らはいったい何のために走るのか。オリンピックで金メダルを獲得するため以上の熱い想いで走る彼らのストーリーの紹介を。
 1919年のイギリスのケンブリッジ大学に入学したハロルド・エーブラムス(ベン・クロス)は自分がユダヤ人であることから偏見にさらされていることを強く意識する。人種差別に対する反発心が彼をひたすら走らせる。
 その頃スコットランドのエディンバラではエリック・リデル(イアン・チャールソン)がラグビー選手として活躍していたが、彼の走りは陸上関係者の中でも注目の的。しかし、彼の本業は宣教師。走ることにのめり込むエリックに対して妹のジェーン(シェリル・キャンベル)は早く本業に打ち込んで欲しいと彼に訴えるが、彼は自分の脚が神から与えられた賜物だという信念から走り続ける。
 そんな二人は1923年の競技会において100mで直接対決をするが、わずかの差でエリックが勝利する。
 そして1924年のパリオリンピックに二人とも出場することになるのだが、思わぬ事態がエリックに降りかかる。それは彼の信仰心が試される出来事だったのだが・・・

 表面的にはスポ根ドラマのサクセスストーリーを装っているが、人種偏見、宗教といったテーマが打ち出されている。
 一人は人種偏見を見返すために走り、もう一人は神から与えられた才能を示すため、そして神から与えられた試練をクリアするために走る。彼らはオリンピックでメダルを獲ることよりも、もっと熱い想いを心に秘めて走っていたのだ。
 しかし、この映画の価値を高めているのが、比較的最近に行われたロンドンオリンピックでも流されていた音楽。主にスローモーションで選手たちが砂浜を走るシーンで流れるのだが、これが観ている者のハートを熱く燃えさせる。さあ、これから戦うぞ!みたいな感じ。
 
 そして本作はイギリス映画であり、時代背景も第一次世界大戦が終わった後の話。今やすっかり老大国となってしまったイギリスだが、世界においてイニシアチブを発揮することができず、スコットランド独立騒動、EUを離脱としようとするなど迷走に陥ってしまっている。まさにこの時から大英帝国の没落が始まったことを考えると、歴史的観点からも興味が惹かれる映画だ。
 何かとロクでもないことばかりが最近続くイギリスだが、この映画を製作した当時は少しばかりのプライドを感じさせる。他にも今観ると色々と発見できる炎のランナーを今回はお勧め映画として挙げておこう。

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映画 パンズ・ラビリンス(2006) 大人向けのファンタジー映画 

2017年06月06日 | 映画(は行)
 普通はファンタジー映画と言えば子供が楽しめるとしたものだが、今回紹介するパンズ・ラビリンスはRG12指定をくらっているため小学生は観ることができない。そりゃそうだ、なぜならファンタジーのくせに残酷な暴力描写が多いから。よって小さい子供がいるお母さんは間違っても本作を一緒に観ようと思って手に取ってはいけない。
 そうは言っても映画自体の内容は本当に素晴らしい出来である。大人の中にもちょっと痛いシーンは苦手という人もいるが、そんなことで本作を敬遠していたのでは非常に勿体ない。だいたい人間なんていうのは真の痛みを経験してこそ、他人の気持ちを理解してあげることが出来るのだ。

 さて、早速だがストーリーの紹介をできるだけ簡単に。
 1944年のスペイン内戦が舞台背景。内戦で父親を亡くした少女オフィリア(イバナ・バケーロ)は身重の母カルメン(アリアドナ・ヒル)と再婚相手でありフランコ独裁政権を支えるヴィダル大尉(セルジ・ロペス)の居る駐屯地に向かう。
 このヴィダル大尉がとんでもなく残虐であり、しかも母カルメンに対しても何の気遣いもない。すっかり嫌気がさしてしまったオフィリアは何とかして、この場所から逃げ出したいと願っていた。
 ある時オフィリアの前に妖精が現れる。オフィリアは妖精の後を附いていくと迷宮にたどり着く。そこで番人であるパン(ギリシャ神話に出てくる牧羊神のこと)出会い、意外なことを聞かされる。オフィリアは地底の王国の王女であることを。
 すっかりその気になったオフィリアだったが、パンは王国に戻る条件として彼女に三つの試練を与えるのだが・・・

 スペイン内戦のフランコ政権の軍と森に隠れているゲリラの戦いの様子が、非常に激しく描かれている。ヴィダル大尉がゲリラ及びゲリラと間違って捕まえてしまった親子でさえも、容赦なく拷問及び処刑。観ている者の痛覚に反戦メッセージを植えつけるシーンだ。昔の時代を描きながらも今を生きる我々にも大いに通じる部分がある。
 オフィリアが現実逃避しておとぎ話の世界にのめり込んでしまうが、彼女は決してメルヘンチックな少女ではなく、極めて現実を冷静に見ていたことを今ブログを書いていて強く思う。
 そして本作の特徴が怪奇的なクリーチャー達。妖精と言っても見た目は昆虫だし、化け物さながら巨大カエルが登場したり、パンの姿も牧羊神という割にまるでプレデターを更にグロテスクにした姿であり、そして真っ白けの化け物が手に目を埋め込んで追いかけてくる奴が怖い。そして、何処かで見たことがあるような気がするマンドラゴラの根の使い方が非常に巧みだ。
 それにしても、どうしてこんな厳しい試練に少女が立ち向かわないといけないのか!と心優しい俺なんかは思うのだが、泣いてばかりいるようでこの少女は本当に逞しいし、勇気もある。とにかく悲惨な状況に居座らずに、自らの手で現状を打破しようとする実行力は大人の俺も見習いたいところだ。
 ファンタジーでありながら大人だからこそ色々と考えさせられるパンズ・ラビリンスを今回はお勧め映画として挙げておこう

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イバナ・バケロ,セルジ・ロペス,マリベル・ベルドゥ,ダグ・ジョーンズ
アミューズソフトエンタテインメント


 監督はメキシコの俊英ギレルモ・デル・トロ。ホラータッチの物からアメコミ、アクションと幅広い分野で独自の作風を見せつける監督。本作と同じくスペイン内乱を背景にしたデビルズ・バックボーン、アメコミのヘルボーイ・シリーズ、ホラーアクション映画ブレイド2、そして世界中で最も日本人が楽しめそうな怪獣映画パシフィック・リムがお勧めです。
 
 
 
 
 

 
 

 

 

 

 

 

 
 
 







 
 



 

 

 







 
 

 

 

 

 

 

 

 

 



 
 
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