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アメリカという国は正義であるはずの警察と悪の代表であるマフィアがタッグを組んで一般市民の利益をむさぼっているのはもはや誰でも知っていることだが、そのような映画を挙げたらたくさんある。アル・パチーノ主演のセルピコは実在した刑事セルピコが警察内にはびこる腐敗に立ち向かう作品、他にもゴッド・ファーザーにもそのような場面は見られる。
そんな警察とマフィアのつながりを暴き出し、それぞれの人間の欲望が絡み合った人間ドラマの傑作がL.A.コンフィデンシャルです。登場人物がワンサカ出てくるし、ちょっとしか出てこない人物も実は相当な重要人物であったりと最初から気合いを入れて観ないと、途中からストーリー展開に乗り遅れてしまう事になる。
しかし、登場人物たちが個性的、格好良い、美女と揃っていて、見せ場もたっぷりだから少々理解出来なくても最後まで楽しめるのは確実だ
ハリウッド映画というのは1940年代から1950年代の雰囲気を出すのが上手いから、非常にノスタルジックな気分に浸れる。この映画でも1950年代の街並み、刑事、風景が上手く描かれているしスタッフの努力がよくわかる。そして複雑なストーリーに、誰が誰だか理解しにくくなりそうだが目立ちたがりの俳優達の頑張りによって一級品の娯楽作品の評価を得ているのは、特に当時は無名に近かったラッセル・クロウとガイ・ピアースの2人の頑張りに拠るところが大きい。
マフィアの抗争から始まり、次第に警察内部の権力争い、マフィアと警察の黒いつながり、男女の欲望、利権争い、マスコミの卑しさ、友情と裏切り、そして謎解きと面白さが溢れているL.A.コンフィデンシャルを紹介します
L.A.コンフィデンシャル [DVD] | |
ジェリー・ゴールドスミス,ラッセル・クロウ,アーノン・ミルチャン,ケヴィン・スペイシー,キム・ベイシンガー | |
日本ヘラルド映画(PCH) |
1950年代のロサンゼルス、大物のマファイアである親分格であったミッキー・コーエンが逮捕されたことにより、マフィア幹部達が殺害される事件が発生する。マフィア内部での抗争の始まりだ。事件の捜査を始めるロス市警は背後に娼婦館の存在をかぎつける。
そんなときにレストランで従業員やお客も殺害される事件が発生。被害者の中にはバド(ラッセル・クロウ)の親友の刑事も居た。
ロス市警ではエド(ガイ・ピアース)を中心に捜査本部を立ち上げる。エド(ピアース)は出世に対する野心を持ち、出世のためには仲間の不正も告発する。そして今回の事件においても自らの手柄を立てようとしていた。
そんな権力志向の強いエド(ピアース)と刑事こそ正義を唱えるバド(クロウ)は真っ向から対立する。
バド(クロウ)は親友の殺された仇として独自に捜査を始めるが、その過程で知った娼婦のリン(キム・ベイジンガー)と知り合い恋に落ちる。またエド(ピアース)は捜査パートナーにジャック(ケヴィン・スペイシー)に協力を求める。しかし、ジャック(スペイシー)は裏金をもらってゴシップ記事専門の記者シド(ダニー・デヴィード)に情報をリークし、しかも俳優たちの演技のアドバイザーも兼ねているように正義よりも金の人間だ。
そんな中でエド(ピアース)は犯人らしき黒人3人組を射殺、逮捕することに成功。そしてエド(ピアース)は見事に上司のダドリー(ジェームズ・クロムウェル)からも認められ昇進するが、事件の背後は更に複雑で・・・登場人物たちの欲望がぶつかり合って、意外な展開に導かれる内容はぜひ映画を観てください
個性的な登場人物たちが一癖も二癖も感じさせる。ラッセル・クロウ演じるバドは母が父に殺されるという苦い思い出を抱えており女性に暴行を加える男を許せない。しかもメチャクチャ気が短く、直ぐに手が出てしまう。
そしてガイ・ピアース演じるエドは優秀な刑事だった父親が殉職しており、常に父を目標としており出世欲から一匹狼的存在になってしまう。父親を殺した犯人は未だにわからず、その事件を勝手に彼は・・・と名付けていたのだが、このことが事件解決につながる脚本の巧みさを感じます。
ほかにも裏で記者と繋がってかなりうさんくさい刑事のジャックを演じるのがケヴィン・スペイシー。彼は本当に演技が上手いです。彼が最初に事件の真相を知ることになりますが、最初に知ってしまったために・・・その時の演技は素晴らしいです。
そしてゴシップネタ記者としてジャックを利用して、そして裏社会に精通しているシドを演じるダニー・デヴィートは『ツインズ』や『バットマン・リターンズ』のペンギンのような人間離れした役には元々定評がありましたが、今回のきわめて人間的な役は、かなりまともに演技をしていました。
そして男たちを惑わす娼婦役のキム・ベイジンガーは奇跡的と言って良いぐらい綺麗です。
警察の偉いさん役のジェームズ・クロムウェルは背が高い。この人も色々な映画で観られる貴重な脇役さんでかなり風貌で得をしていますね。
しかしロサンゼルスを舞台に欲望、不正、権力、利権まみれ、かなりグレー色に染まっている登場人物たちの行き着いた先は謎解き、サスペンス映画としても楽しめますが、重厚な人間ドラマも味わえる名作です。
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