褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 キングダム・オブ・ヘブン(2005) 現代にも通じる歴史劇です

2013年09月30日 | 映画(か行)
 遠い昔の歴史劇と聞かされると、全く世界史の苦手な人にとってはチンプンカンプンで最初から観るのを諦めてしまう人がいるが、確かに中には観ていて途中から全く話に付いていけない作品もある。しかし、今回紹介する映画キングダム・オブ・ヘブンは、日本人にも人気のあるリドリー・スコット監督作品。内容は中世のエルサレムを舞台にした十字軍とイスラム帝国の戦いを描いた歴史戦争映画。既にグラディエイターで歴史戦争映画で抜群の娯楽性を見せ付けているリドリー・スコット監督作品なだけに、今回も面白さは保証付き。そして主役も二枚目俳優の通称オーリーことオーランド・ブルーム(ロード・オブ・ザ・リング、パイレーツ・オブ・カリビアンなどの大ヒットシリーズ作品で有名)なだけに、女性が観ても楽しめるはず?
 
 確かにグラディエイターは観ているだけでハートが燃え上がり、心が熱くなる映画。特に歴史の知識が必要でもなく、また歴史を学ぶ要素も特になく、観終わった後に哲学的な考えが浮かんでくるわけでもない。ノーテンキな気分で観ていても充分過ぎるほど楽しめる作風。
 しかし、今回紹介する映画キングダム・オブ・ヘブンは、現在にも通じる中東地域の紛争の要因であるエルサレム問題についてお勉強した気分になり、しかも現在のすっかり平和ボケしてしまった日本人にも何かと示唆するシーンも多い映画。宗教、共存共栄、リーダーシップ、政治など様々なテーマが内包されている。多くの名作、ヒット作を連発するリドリー・スコット監督だが、俺が観た彼の作品の中では最も彼の凄みを感じ、そして最も好きな映画でもある。

 本作品の舞台背景となる聖地エルサレムについてだが、キリスト教側のエルサレム王であるボードゥアン4世とイスラム帝国側のリーダーであるサラディンの間で、危ういながらも微妙な均衡の基で保たれていて休戦状態。エルサレム王であるボードゥアン4世もイスラム帝国側のリーダーであるサラディンも優秀な政治家であり、カリスマ性を持っていた。歴史的にずっとエルサレムではキリスト教イスラム教が対立が続いているように思われるが、この時は2人の優秀なリーダーのおかげで、戦争を回避できていたのだ。しかし、本作においてもある出来事をを切っ掛けにして、史実の通りに両者は戦争に突き進むことになる

 
 さて、一見すると日本人にとっては、全くどうでも良いじゃんと思える遠い場所、はるか昔の戦争の出来事を描いた映画だが、実は日本人こそ学ぶべきことが多い歴史戦争映画のストーリーとはいかなるものか。
 12世紀の中世の時代。フランスのある村において鍛冶屋をしていたバリアン(オーランド・ブルーム)は愛する妻が自殺して悲嘆に暮れていた。そこへ彼の父親だと名乗るゴッドフリー(リーアム・ニーソン)が現われ、一緒に十字軍として参加して、エルサレムへ行こうと誘われる。
 エルサレムへの道中で父親のゴッドフリー(ニーソン)が倒れたり、自らも襲撃されるなどのトラブルに遭いながらも、エルサレムに到着し騎士として一人前の男として育っていくのだが、やがて彼はエルサレムの時の王でハンセン病に罹っていて命が幾ばくも無いボードゥアン4世(エドワード・ノートン)を支えることを誓うのだが、やがてバリアン(ブルーム)は過酷な試練に襲われる・・・

 もちろん戦争場面は投石シーンの描き方も含めて抜群に面白いのは確かだ。しかし、この映画を観ていて思うのが、なぜ戦争になってしまったのか?バリアン(オーランド・ブルーム)は余命わずかのボードゥアン4世(エドワード・ノートン)からエルサレム王を継承するように頼まれるが、彼は断ってしまう。観ている我々からすれば確かにバリアン(ブルーム)は敵方のイスラム教の人間からも尊敬されている人物であるように、彼がエルサレム王を継承すれば戦争を回避できたのは明白。
 しかし、彼自身は伝統、秩序を重んじる人間。そして王に就く者は完璧なる人格者でなければならないし、ましてや罪を犯している者(実は彼は人殺し)が王の立場に就いてはいけないと思っている。それ故に彼はエルサレム王になることを断ってしまうのだが、それが悲劇の始まり。
 エルサレム王を継承したのは、イスラム教憎しのキリスト教の狂信者であるギーマートン・チョーカシュ)。ギー(マートン・チョーカシュ)は自らサラディン(ハッサン・マスード)に喧嘩を売ってしまい、悲惨な敗北を喫してしまう。
 戦争とは馬鹿が王に就いたら起こってしまうのは当然だが、王という位に就く者の心構えとして、完全なる善人では務まらず、時には悪に手を染めることも必要だと言うこと。優しいだけが取り得の人物では戦争を防げないということがよくわかる。
 そして一度戦争が起これば、負けることがわかっていても全滅覚悟で戦わなければならないこと。そうでなければ本作のように講和条件を引き出すことが出来ない。最初から白旗を揚げて降参していたのでは、奴隷として扱われるだけで苦しみから解放されないのは、歴史が証明していることである。それは我々、日本人がよくわかっている理屈でもある。
 さらに国王たるものは民のためにあるべき。現在の世界においても自国の民に毒ガスを噴射している独裁者がいるが、民主主義が如何に大切であるかが改めてよくわかる。

 決して、キリスト教にもイスラム教にも偏ったイデオロギーは感じられず、公平な視線で描かれているのも非常に好感が持てる。現在にまで到る聖地エルサレム問題の歴史の勉強をした気分になり、戦争に対して至極真っ当な主張は共感でき、俺こそリーダーであるべきだと自認する人には格好の教科書でもあるキングダム・オブ・ヘブンは万人にお勧めできるが、特にエセ平和主義者には必見です

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 監督はリドリー・スコット。ヒット作多数であるようにお勧め映画がたくさんある。前述したグラディエイターブラックホーク・ダウンエイリアンワールド・オブ・ライズブレード・ランナー、そして彼の中でも異色作に当たるニコラス・ケイジ主演のマッチスティック・メンもお勧め。

 主演はオーランド・ブルーム。前述したように2つの大ヒットシリーズ映画で有名ですが、それ以外にお勧め映画が見当たらないのが残念。彼自身は大して目立たないところでは同じリドリー・スコット監督のブラックホーク・ダウン、ブラッド・ピット主演のトロイはお勧め。

 エルサレム王の妹シビラを演じたのがエヴァ・グリーン。本作品でも美貌が光っていましたが、ベルナルド・ベルトルッチ監督のドリーマーズはかなりエロイし、お勧め。ダニエル・グレイヴ主演の007 カジノロワイヤルがお勧め。

 他に裁判官のティベリウス卿を演じていたのが名優ジェレミー・アイアンズ。ピレ・アウグスト監督、メリル・ストリープ、グレン・クローズなど豪華キャストの愛と精霊の家、ローランド・ジョフィ監督、ロバート・デ・ニーロ競演のミッションがお勧め。

 他にもエドワード・ノートンリーアム・ニーソンなど名優が出演しています。

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競馬 スプリンターズS予想 僕もこんな人生をおくりたかった

2013年09月29日 | 競馬予想

スプリンターズS予想


 最近の俺は私生活からしてボロボロ。もう生きる気力も無くなった。競馬の予想をしていても自分自身のテンションが上がらない。今回スプリンターズS予想がもし的中しなかったら切腹しようと思う。そんな俺に生きる希望を与えてくれる馬はどの馬なのか?しかし、人間って何をしても成功する人は成功するし、俺みたいな人間のように何をやってもダメな人間もいる。正直俺は自信喪失、俺自身の生きる価値すらわからなくなってきた。あのフェデリコ・フェリーニ監督の名作と言う映画の中で、こんな台詞があった。『こんな石ころでも、きっと世の中の役に立っているんだ』。
 もう今の俺にはそんな感動的な台詞ですら俺に絶望感をあたえてしまう。『あ~、俺って石ころ以下かよ
 俺も佐々木主浩みたいな人生を送りたかった。もしかしたらこのスプリンターズSは、俺に対するレクイエムなのか?圧倒的1番人気の絶対王者の強い走りが観たいと思う気持ちもあるが、今回はどうやら人生何をやってもうまくいく大魔神の人生に、ここは乗っかろう

 ◎ 15 マジンプロスパー
 ▲  1 グランプリボス
 ▲  3 アドマイヤセプター
 ▲ 10 ロードカナロア
 △  6 ドリームバレンチノ
 △  7 ハクサンムーン
 △ 13 サクラゴスペル
 ×  4 サンカルロ
 ×  8 パドトロワ
 × 14 マイネルエテルテル

 俺の本命は馬主佐々木主浩の持ち馬15番のマジンプロスパー。休み明けでGⅠレースというのが、ちょっと不安だが、調教からはそれほど心配することも無さそうだ。最近のスプリンターズSの傾向として、追い込み馬は厳しい。その点では今回は念願の外枠を引いたし、好位でレースを運べる脚質も非常に心強い。佐々木オーナーは今年は持ち馬が念願のGⅠレースに勝っているが、さらに勲章を重ねるか。マジンプロスパーよ、俺に生きる気力を与えてくれ

 単穴には3頭挙げる。
 まずは1番のグランプリボスを挙げる。スプリント路線への投入に関してだが、マイルでも折り合いを欠く馬。実は1200Mの距離は合っているんじゃないか。1番の枠もスムーズに行けば、最高の枠順。しかし、今回は2頭の馬が逃げ宣言でハイペース間違いなし。2、3頭ぐらいバテて下がってくる馬が予想されるだけに、うまく捌くことができるかどうか。アッサリ勝っても不思議でもないだけに当然単穴評価は必要か?

 次に3番のアドマイヤセプター。何と言っても母娘のGⅠの4世代制覇が掛っている馬。ダイナカールエアグルーヴアドマイヤグルーヴと続く華麗なる一族の歴史の更なる継承がこの馬に掛っている。常識的にはこのメンバーを相手にこの馬の能力ではワンパンチ足りない印象を受ける。だけど競馬って、やっぱりロマン。もし本当にこの馬がGⅠを勝てば、本当に素敵だよな~。しかし、この枠順なら一発を狙える。道中は死んだふりをして、ラストの直線で華麗なる一族の血の重みが爆発する可能性があると見た。笑われるかもしれないが単穴評価に挙げたい。

 次に10番のロードカナロア。前走のセントウルSでは2着に敗れたが、何ら評価を下げる必要の無い内容。だいたい今さらこの馬に付いて、アレコレ述べるのが面倒だし、必要ないだろう。どれだけ評価を下げてもこれ以上は下げられない。

 買い目 三連単フォーメーション
 1着  15
 2着   1、3、6、7、10、13
 3着   1、3、4、6、7、8、10、13、14

 買い目 三連単フォーメーション
 1着  1、3、10
 2着  15
 3着  1、3、4、6、7、8、10、13、14   合計 72点

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映画 アパートの鍵貸します(1960) 名人芸を堪能できます

2013年09月27日 | 映画(あ行)
 シリアスなサスペンスからロマンティックコメディまで幅広い分野において多くの名作を世に送り出した名匠中の名匠ビリー・ワイルダー監督。そんな彼のいかにも洗練されたユーモアおよびストーリーテラーとしての才能が発揮された作品が今回紹介する映画アパートの鍵貸します。とにかく大いに笑わせ、チョッピリ涙が出そうになる人情ドラマだ。ちょっと映画好きの人ならば、この映画が名作だということぐらいは知っているが、もう本当にこのような笑いと苦さを感じる映画はもう出てこないだろう、と思えるぐらいの名作。
 ちなみに俺が映画にはまる切っ掛けとなった作品でもあり、この映画と出会えたから今でも俺は生きている。決して大袈裟な表現でもなく、それぐらい感謝している映画である。

 アメリカの企業というのは実力の社会と言われるが、なかなかドライで出世争いが厳しく、個人主義。そんな中でジャック・レモン演じるしがない平社員のサラリーマンが上司達に媚びる姿にペーソスとユーモアの両方を感じるが、その微妙なサジ加減が抜群だ。出世のためでもあり、クビを切られないために自分のマンションの部屋を上司の課長達に逢引きの場所として貸すという設定だが、一歩間違えれば生々しいリアルすぎる世界になってしまいそうだが、登場人物達がやたら面白いことを言うので楽しい気持ちで観ることができる。
 しかし、クリスマスシーズンの寒い時期に上司の課長達に部屋を貸して、自分は外のベンチで寝ていて翌日風邪をひきながらも会社に出社したり、隣の部屋の住人や大家さんから大いに勘違いされたり、中国の文化大革命の如く四人組の妙にチームワーク抜群の課長達に部屋を貸すための予約のスケジュールを立てるのが仕事よりも忙しかったり、さらには部長から目を付けられて、その部長にまで部屋を貸さなければならない状況に陥ったり、とても哀しい目に遭ってしまう。しかし、ウィットに富んだ台詞が連発し、ジャック・レモンを始めとする役者たちが抜群のコメディセンスを発揮し、ビリー・ワイルダー監督の卓越した演出が観ている我々を大爆笑の渦に巻き込んでしまう。
 そして後半はジャック・レモンが憧れていた会社のエレベーターガールを演じるシャーリー・マクレーンとの、恋の行方も非常に気になる展開が繰り広げられる。

 さて、大企業に働く平社員の哀愁がチョッピリ漂う笑える映画のストーリーとはいかなるものか。
 ニューヨークの超高層ビルで保険会社の平社員として働く独身のバクスター(ジャック・レモン)は、みんなが定時で帰っても一人だけ居残りして残業する頑張り屋さん、と言うのは嘘。実はバクスター(レモン)の住んでいるアパートの部屋を上司である4人の課長達にラブホテル代わりに貸しているため、アパートに早く帰りすぎても仕方が無いという状況。しかし、それもこれも自分の出世のためだ。それによってバクスター(レモン)の勤務評価は上昇して、人事部長であるシェルドレイク(フレッド・マクマレイ)は課長たちからバクスター(レモン)の昇進を持ちかけられる。
 ところがシェルドレイク部長(マクレイ)はどうしてバクスター(レモン)が課長連中から人気があるのか不思議だったため、あの手この手を使って情報収集して真相を確かめる。そして、家庭持ちであるシェルドレイク部長(マクレイ)までもがバクスター(レモン)のアパートの部屋をラブホテル代わりに使わせることを要求し、しかも合鍵を作らさせられることになってしまう。
 しかし、そんな苦労のかいもあって、バクスター(レモン)は課長に出世することに成功。すっかり気分を良くした彼は前から憧れていた会社のエレベーターガールであるカワイコちゃんのフラン(シャーリー・マクレーン)とデートする約束をするのだが、なぜかフラン(マクレーン)は待ち合わせの時間と場所にやってこない。
 しかし、翌日にとんでもない事実が発覚。シェルドレイク部長(マクレイ)の浮気相手はフラン(マクレーン)だったのだ・・・

 上司たちに媚びるバクスター(レモン)の行動はあんまり見ていて気持ち良いものではないが、実はけっこうな好青年。本当は課長達4人組が女を連れ込んで騒いでいるのに、大家さんや隣人から文句を言われるが、その責任は全部自分が引き受けるような男らしい一面も見せる。でも、よく考えてみれば、それも出世のため、そして良い人過ぎるのが原因だが。
 しかし、定番ではあるが出世よりも、もっと大切な事のためにバクスター(レモン)が取った選択は大いに感銘を受けるし、チョッピリほろ苦い結末もなかなか余韻があって良い。だけどこの後のバクスター(ジャック・レモン)とフラン(シャーリー・マクレーン)の未来はどうなるのだろうと考えさせられるが、やっぱり名作はこれぐらい奥が深くないといけない。
 しかし、この映画の凄さは色々な小道具や音が活かされた演出。割れたコンパクト鏡、テニスラケット、シャンパーンの音、そして映画マニアにはマリリン・モンローを意識させるようなシーンも非常に楽しい演出だ。
 そして本作はキャストの演技も見どころ。ジャック・レモンの演技は最高に笑えるし、シャーリー・マクレーンがとてもキュート。隣人のお医者さんも重要な役割を果たすが、この人も良い味を出している。
 きっと誰もが本作品を観終えた後は『本当に、良い映画を観たな~』と感じることは間違いないアパートの鍵貸しますは名作に有りがちな、取っ付き難い感じは全く無い。このブログを読んでくれた人には、絶対に観て欲しい映画で、超お勧めだ

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 監督は前述している通り、名匠ビリー・ワイルダー。お勧め映画は多くあるが、思いつくまま列挙すると、深夜の告白サンセット大通り第十七捕虜収容所情婦お熱いのがお好き麗しのサブリナ昼下がりの情事ワン・ツー・スリー翼よ!あれが巴里の灯だあなただけ今晩はシャーロック・ホームズの冒険フロント・ページ。どれも名作の誉れが高く、お勧めばかり。このように彼の作品を並べるだけでも、改めて凄い監督だったんだと思い知らされます。

 主演のバクスターを演じたのがジャック・レモン。本作品を観ると、コメディ専門の俳優に思えますが、実はシリアスな演技も得意とする名優。ビリー・ワイルダー監督との作品も多く、お熱いのがお好きあなただけ今晩はフロント・ページでも名演技を見せます。
 シリアスの路線では原発の恐怖を描いたチャイナ・シンドローム、コスタ・ガヴラス監督、シシー・スペイセク競演のミッシングがお勧め。

 フランを演じたのがシャーリー・マクレーン。今でもバリバリ活躍している女優さん。彼女の可愛い時の作品ならばアルフレッド・ヒッチコック監督のハリーの災難がお勧め。ビリー・ワイルダー監督とはあなただけ今晩はでも組んでいます。
 年齢を重ねてからは、ジェームズ・L・ブルックス監督、デブラ・ウィンガー、ジャック・ニコルソン競演の愛と追憶の日々、ハーバート・ロス監督、ジュリア・ロバーツ、ダリル・ハンナ競演のマグノリアの花たちがお勧め。

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映画 ライフ・イズ・ミラクル(2004) 悲惨な事が起こっても前向きになれます

2013年09月25日 | 映画(ら行)
 戦争を背景にした映画はたくさんあるが、その多くは戦争の悲惨さを強調した内容が殆んどだろう。観ていてシャレにならない映像が飛び出してきたりして、気持ち悪くなる時もあるが、今回紹介する映画ライフ・イズ・ミラクルは、まだ記憶に新しい?ボスニア紛争を背景にしたセルビア映画。しかし、この映画の凄さは戦争による悲惨さはそれほど感じないどころか、コメディ風に描いているところ。爆撃の音がドッカン、ドッカンと響いていてもそれほど恐怖に感じている人間は登場しないし、どこか憎めない奴ばかり出てくるし、なんだか楽しい音楽が流れるし、舞台となる村の風景は綺麗、そして楽しい動物たちが大いに笑わせてくれる明るい作品だ。
 
 しかし、けっこう主人公のお父さんの周りでは悲惨な出来事が色々と起こる。やっぱり戦争は人間に悲劇をもたらす悪の産物だと思っていたら、ここからがこの映画の真骨頂。主人公のお父さんを悩ます出来事が次々と起こるのだが、『生きていれば良い事があるんだ』というメッセージが伝わる展開。この映画では犬、猫、熊などの動物が大活躍するが、とくに最初は自殺しようかと涙を流していたヤギが、最後はまるで主人公の守護神だったかのごとく大活躍を見せる。こんなシーンを見せられたら、自然に生きる気力が湧いてくるからたまらない。

 本当は戦争なんかは悲惨な出来事だけれど、そんなペーソスユーモアで吹っ飛ばそうとするストーリーとはいかなるものか。
 1992年、ボスニアの村でセルビア人のルカ(スラブコ・スティマチ)は鉄道技師の仕事をしていて、オペラ歌手の妻ヤドランカ(ヴェスナ・トリヴァリッチ)と息子でサッカー選手を目指しているミロシュ(ヴク・コスティッチ)とノンビリ暮らしていた。内戦など起こるはずが無いと思っていたルカ(スラブコ・スティマチ)だったが、ボスニア紛争が勃発して彼の平和な暮らしも一気に崩れ去る。
 ミロシュ(ヴク・コスティッチ)は徴兵されてしまい、ヤドランカ(ヴェスナ・トリヴァリッチ)はハンガリー人の男と一緒に何時の間にか逃げてしまう。しかもミロシュ(ヴク・コスティッチ)は敵方の捕虜になってしまったことを知らされる。
 そんな中で息子のミロシュ(ヴク・コスティッチ)の捕虜交換要因として敵方のムスリムの女性サバーハ(ナターシャ・ソラック)を家で預かる事になってしまう。ところが2人は同居していく内にお互いに恋愛感情が芽生え始めてしまう。息子のミロシュ(ヴク・コスティッチ)を取り戻すためにサバーハ(ナターシャ・ソラック)と捕虜交換するか、それともサバーハ(ナターシャ・ソラック)と一緒に暮らすことを選択するかで悩みだすが、しかももう帰ってこないと思っていたヤドランカ(ヴェスナ・トリヴァリッチ)が戻ってきて・・・

 チトー独裁政権によって、何とかまとまっていたユーゴスラビアだがチトー亡き後、宗教、民族などの複雑的な要因によって様々な国に分裂していったが、他国の干渉もありボスニア紛争はまさに悲惨な戦争だった。しかし、この映画はそんな悲惨さを極力見せないように笑えるシーンを持ってきている。ルカ(スラブコ・スティマチ)とサバーハ(ナターシャ・ソラック)が空想の中で一緒のベットで空を飛んでいるシーンが出てくるなど、どこか寓話的要素を入れているところもこの映画の魅力だ。そしてこの映画は恋愛映画として観る事も可能。確かに男女が同居していたら恋が芽生えてしまうのも当たり前か。
 ストーリーに関係なく、とってつけただけのギャグのシーンもあり、そのせいで2時間半という長時間映画になっているのが残念だが、ボスニア紛争について詳しく知らなくても楽しめるライフ・イズ・ミラクルは、少々時間に余裕のある人ならば是非お勧めしたい映画です

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 監督はユーゴスラビア人と自分では言っているエミール・クストリッツァ。自国の内戦を見てきた監督ですが、そんなことを感じさせないユーモアを発揮するのが特徴。本作品でもその特徴は出ていますが、アンダーグラウンドはそんな特徴がより活かされた傑作でお勧めです

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映画 キャリー(1976) いじめられっ子が猛反撃

2013年09月23日 | 映画(か行)
 モダン・ホラー作家として有名なスティーヴン・キング原作の同名タイトルの映画化作品にして、ホラー映画の金字塔的作品が今回紹介する映画キャリーだ。時々、小手先の映像テクニックに走り過ぎて大して面白くない駄作も撮ってしまうブライアン・デ・パルマ監督だが、今回紹介するキャリーに関しては、映像テクニックと題材が見事に融合した傑作だ。
 別に今に発したことではないが、最近は学校でのイジメの問題がたくさん発覚している。もう時効?なので自分自身の罪を告白すると、俺も弱い者イジメをしていた側に立っていた人間だ。俺と同様の人間が本作品を観ると、とても反省させられる映画であり、思わず『お~、神様!私の罪を許してくださ~い!』とお願いしたくなる作品。しかし、そんなことをお願いしても叶えられない事がよくわかり、これからの一生をずっとその罪を背負って生きなければならないのかと絶望した気分にさえなってしまったのが悲しい。

 最近きゃりーぱみゅぱみゅと言うややこしい名前の可愛い女の子が面白い歌を歌っているが、本作品の主人公である女子高生のキャリーの顔はお世辞にも可愛いとは言い難いし、性格もオドオドしていて、いつも孤独で、他の女子生徒からイジメを受けている。しかも何の取り得も無いような女の子であるが、ある超能力を持っているという設定。
 あまりにも酷いイジメによって超能力を自分自身でコントロールが出来ずに爆発させるシーンが、最高のみどころ。大して罪の無い人までも巻き添えにしてしまう怖いシーンであるが、それまでの展開を考えたら爽快な気分も味わえる凄いシーンだ。なんだか天国から一気に地獄へ叩き落される瞬間の気分を味わえる。
 しかし、本作品で本当に怖いのはキャリーのお母さんの方。このお母さんが強烈なキリスト教の信者。とにかく性教育に関しては無茶苦茶。アダムとイヴの原罪の話を持ち出してキャリーを説教するシーンが特に怖い。今も大して変わらないが、俺の高校時代の時の頭の中はエロイことだらけ。そんな俺にアダムとイヴがセックスをして、それで生まれたカインが人を殺したのよと説教されても、俺のエロさは治らない。もし俺の母ちゃんが、このキャリーのお母さんみたいな人だったら、俺は神様に捧げる生贄として、とっくにこの世の中から消えていただろう。

 さて、いじめられっ子の女子高生キャリーの怒りが爆発、なんとなく実はキャリーの成長物語でもあったのか?なんて思わせるストーリーとはいかなるものか。
 女子高生であるキャリー(シシー・スペイセク)は体育の授業後のシャワー室において初めての生理を経験する。母親や友達から全く性教育の話を聞かされていない、キャリー(スペイセク)は股の間から血が流れているのにビックリして、大パニックを起こすが、周りの女の子たちはそんなキャリー(スペイセク)に対して、タンポン等を投げつけたりして、からかっていた。
 家に帰って、そのことを母親のマーガレット(パイパー・ローリー)に話すと、キリスト教の狂信者である彼女はキャリー(スペイセク)に対して、『それは罪なことだわ』とわけのわからないことを言って怒りだす。キャリー(スペイセク)は母親のマーガレット(ローリー)からも強圧的に支配されていたのだ。
 ある日のこと、キャリー(スペイセク)と同級生のスー(エイミー・アーヴィング)は、いつも苛めていた彼女に対する罪滅ぼしのために彼氏であるトミー(ウィリアム・カット)に、高校主催のプロムパーティー(高校生最後のパーティー、男女ペアで参加することが必須条件)に、キャリー(スペイセク)の相手役として参加するように頼む。
 同級生で1番格好良いトミー(カット)にプロムパーティーに誘われた、キャリー(スペイセク)は何か裏があると思いながら、内心では大喜びであるために、トミー(カット)の誘いに応じて参加することに決める。プロムパーティーに出るために、キャリー(スペイセク)は母親のマーガレット(ローリー)が強引に引き止めようとするのにも屈せず、彼女はドレスを新調し、ちょっとお化粧なんかしたりしてトミー(カット)とプロムパーティーに参加する。そしてトミー(カット)と一緒にベストカップル賞に選ばれるなど、今まで生きてきた中で一番の幸福を感じていたのだが、その時キャリー(スペイセク)の頭上に大量の豚の血が降ってきて・・・

 冒頭の女子更衣室兼シャワールームのスローモーション撮影から、ちょっとしたエッチな青春映画かと思わせといて、血が出てくるシーンでビックリさせるなど、流石はブライアン・デ・パルマ監督。本当に驚かせるのが好きな監督で、それはラストシーンにも表わされる。しかし、楽しそうなパーティーシーンが一転して地獄の絵巻図のようなシーンになるが、CG技術が大したことの無い時代において凄いシーン。ポセイドン・アドベンチャータワーリング・インフェルノなどの1970年代のパニック映画に代表されるように、CG技術が発達していないからこその迫力を1970年代の映画には感じる時がある。
 しかし、所々でキリスト教に対してシニカルに描いているシーンもなかなか見ていて楽しい。キャリーと母親の対決シーンにおいて、刃物がビュンビュン飛んでくるシーンは、ヒッチコックの影響を受けていて笑えると同時に、非常に宗教的に毒気があり感心するシーン。こういう名シーンがあるだけでも、本作は名作の部類に入れても良いと思う。
 さて、もうすぐ日本においても同名タイトルで本作のリメイクが登場する。だいたいリメイク作品なんていうのは本家を超えられないとしたものだが、この映画を超えるのは難しい。ユニークなブライアン・デ・パルマ監督らしい演出が際立っているだけに、果たしてリメイク版がどれだけのユニークな仕上がりを見せるのか?また現代においてリメイクされる理由とは何なのか?母親役をジュリアン・ムーアが演じるが、怖そうなお母さんであるのは想像できる。
 なんだか血まみれのシーンが強烈過ぎてグロテスクな印象を持たれているかもしれないが、演出的な見どころ、学園物の青春映画的な面白さを感じたり、けっこう今思えば豪華キャストだったり、とにかくサスペンスが非常に楽しいキャリーはホラー映画で片付けてしまうには勿体ないぐらいの面白い映画で、お勧めです

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 監督は前述しているようにブライアン・デ・パルマ。自称ヒッチコックの後継者と言っているだけに、サスペンス映画においてヒッチコック作品の影響を受けていると言うよりも、何の臆することなくパクっている潔さが、ある意味凄い。ヒッチコックタッチを引きずっているサスペンス映画よりも、アル・パチーノ主演のキューバン・マフィアの成り上がっていく様子と破滅を描いたスカーフェイス、ケビン・コスナー、ショーン・コネリー、ロバート・デ・ニーロなどの豪華キャストで、財務省の役人であるエリオット・ネスとシカゴの大物マフィアのアル・カポネの対決を描いたアンタッチャブル、オペラ座の怪人やメフィストのような古典劇を取り入れた、ロックミュージカルのファントム・オブ・パラダイスがお勧め。

 主演のキャリーを演じるのはシシー・スペイセク。本作品で相当な個性を見せ付けましたが、現在も活躍する女優さんで多くの名作に登場しています。コスタ・ガヴラス監督、ジャック・レモン競演のミッシングがお勧め。他にオリバー・ストーン監督のJFKでも印象的な演技を示し、デヴィッド・リンチ監督の彼らしくない普通に感動するストレイト・ストーリーもお勧めです。

 キャリーのお母さん役でパイパー・ローリーが出演しています。この人の印象的な作品は、ポール・ニューマン主演のハスラー。ニューマンの悲劇の彼女役は名演技でしたが、本作でも名演技を披露します。

 他にいじめっ子のリーダー的な存在でナンシー・アレンが出演しています。本作と同じくブライアン・デ・パルマ監督作品の殺しのドレスロボコップがお勧め。
 そして若きジョン・トラヴォルタが出演しています。これまた本作と同じくブライアン・デ・パルマ監督でミッドナイト・クロスが面白い。他にクエンティン・タランティーノ監督のパルプ・フィクション、ジョン・ウー監督、ニコラス・ケイジ競演のフェイス/オフ、トニー・スコット監督、デンゼル・ワシントン競演のサブウェイ123 激突等お勧め多数です。

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競馬 神戸新聞杯予想 断然1番人気ですが

2013年09月22日 | 競馬予想

神戸新聞杯予想


 神戸新聞杯と言えば去年はゴールドシップ(画像)が圧倒的なパソーマンスを見せて、その後もGⅠレースを勝ちまくったようにこのレースを勝った馬はその後スター街道を走る馬が多い。
 今年はダービー馬は出ないし、皐月賞馬も出ない。そんな中で春のGⅠレースでは主役級の扱いを受けていたエピファネイアが人気を集めている。春のダービーでは折り合いを欠き、道中で躓く不利がありながら、キズナと死闘を演じた姿からその能力は誰もが認める所だ。しかも、メンバー構成を見たところ他に強敵も見当たらない印象も受ける。果たしてエピファネイアに死角は見当たらないのか?しかし、この馬はやはり春の弥生賞で思わぬ敗北を喫し、その後も折り合いを欠くレースが続いている。ましてや今回は休養明けで、折り合いに不安のある馬がいきなり2,400M戦。なんだか春の弥生賞の悪夢が俺の中では蘇って来る。恐らくこの馬にとっては今回は叩き台。勝つことよりも折り合い重視のレース運びが予想される。チョッと今回は本命から外して他の馬を探す。
 今回は春は間に合わなかったが夏に力を付けてきた馬を重視して馬券を組み立てる。

 ◎ 5 プランスペスカ
 ○12 ヤマイチパートナー
 ▲ 2 ラストインパクト
 ▲ 4 サトノプログレス
 △ 7 テイエムイナズマ
 △11 ヒルノドンカルロ
 △13 タマモベストプレイ
 × 8 ミヤジタイガ
 ×10 エピファネイア

 僕の本命は5番のプランスペスカだ。勝ち上がるまでに時間が掛ったが、距離を延ばして結果が出てきて、現在2連勝中。しかも前走は休養明けながら勝つなど、まさに神戸新聞杯で3着以内に入って菊花賞狙いのローテーションとしてはバッチリすぎる。しかし、この馬の良さはレース運びの上手さ。好位で立ち回るセンスがあり、そのレースセンスを活かせる枠順が良い。距離は心配ないし、枠順も恵まれ、良いジョッキーを確保できた。ここは3着以内どころか真剣に勝利まで目指せる。しかも人気が無いのが俺にはとっても不思議。俺にとっては自信の本命だ
 
 次に対抗に12番のヤマイチパートナーを挙げる。この馬も夏を境に力を付けてきた馬。しかも前走は長い距離を勝っている。名手武豊が乗っているときだけ結果を残しているが、今回はジョッキーが武幸四郎。何とも微妙なところだが、けっこうジョッキーは手応えを感じているようだし、武豊がこれだけ多く乗っているということは、それなりに素質を評価しているということだろう。この馬は展開に左右されない自在脚質。前走でタフな馬場で勝っているが、その疲れが気になるが大きく狙ったみたい馬。兄から弟へのバトンタッチで勝利を挙げるなんてけっこう素敵じゃないか。勝てるチャンスある。 

 単穴には2頭挙げる
 まずは2番のラストインパクト。元々素質は評価されていた馬だが春はクラシック路線に乗り損ねた。しかし、この馬の鋭い末脚は破壊力充分だがスローペースに嵌って不発する時があったのが、春のクラシック路線に乗り損ねた原因の一つ。しかし、前走は見事に好位のインで控えて鮮やかに勝ったようにレース振りに進境が見られた。もう展開で取りこぼすことも無いだろう。勝つチャンス充分にある。

 もう1頭の単穴が4番のサトノプログレス。春も素質があるところを見せながらクラシック路線に間に合わず。前走では一旦先頭に立ちながら、叩き合いで負けてしまったのはちょっと頼りない印象を受ける。しかし、前走は減っていた馬体も戻ってきていたし休養効果はそれなりにあったことを示す内容ではあった。休養明けから更に体調もアップしているはず。春にクラシック出走が叶わなかっただけに今回は目一杯の勝負を賭けてきているはず。岩田ジョッキーの渾身のムチ捌きが炸裂すれば勝つ可能性充分。

 穴馬で押さえたいのが11番のヒルノドンカルロ。今回のメンバー構成を見渡せば前に行きたい馬が多いが、藤田ジョッキーが乗るだけに逃げを主張すれば誰も競りかけないだろう。逃げたら強い馬だけにここは2着に来られても驚けない。

買い目 三連単フォーメーション
 1着 5
 2着 2、4、7、11、12、13
 3着 2、4、7、8、10、11、12、13

買い目 三連単フォーメーション
 1着 2、4、12
 2着 5
 3着 2、4、7、8、10、11、12、13

買い目 三連単フォーメーション
 1着 12
 2着  2、4、7、11、13
 3着  5                               合計 68点 

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映画 噂の真相 ワグ・ザ・ドッグ(1997) 情報操作が笑えます

2013年09月19日 | 映画(あ行)
 政治家たる者は己の信念に従って、政策を実行していかなくてはならない。特に総理大臣にもなれば尚更だ。しかし、野田前総理大臣は、まだ民主党が政権を奪取する前の野党だった時にあれほど官僚を白アリ呼ばわりして批判していたのに、総理大臣になったとたんに財務省の官僚の言いなりになって、消費税の増税路線に邁進した。財務省の官僚達は己の利権を守るためにフィクサー(もみ消し屋)として、当時の野田総理大臣に『今すぐにでも増税しなければ社会保障制度が潰れますよ』と、言ったか言ってないのかわからないが、まんまと野田総理大臣を騙すことに成功してしまったわけだ。
 我々は政治家の言った言葉に対して、その通り実行する物だと思い、そして期待して投票するのだが、そんな国民の想いなど無視して、政治家たちに影響を与えるフィクサーとは何者か?今回紹介する映画噂の真相 ワグ・ザ・ドッグはアメリカの政治を舞台にフィクサーの大活躍ぶりが見られる映画。苦境に陥ったアメリカ大統領をフィクサーが、あらゆる手段を使って、もみ消しに必死になる姿が大いに笑える。

 そしてもう一つ本作の面白さとして映画プロデューサーの仕事を描いていること。映画監督とちがって、映画プロデューサーの仕事はわかりにくい。俺なんかはただ映画を製作するために資金を集めることぐらいしか思い浮かばなかったのだが、本作品は映画プロデューサーの仕事が面白おかしくだが、よく描かれている。そして映画プロデューサーとしてのプライド、悲哀さがシニカルに描かれているのが楽しい。

 さて、現大統領がスキャンダルによって選挙前に大ピンチになっているのをフィクサー映画のプロデューサーがタッグを組んで、起死回生の一発を放つ?ストーリーとは如何なるものか。
 大統領選挙中において、現大統領がホワイトハウスに見学をしにきていた女の子に手をつけるセックススキャンダルが発覚。大統領の側近であるウィニフレッド(アン・ヘッシュ)は、早速凄腕のフィクサーであるコンラッド(ロバート・デ・ニーロ)を緊急に呼び出し、情報操作を謀ることにする。
 まずは手始めに、コンラッド(デ・ニーロ)はマスコミにアルバニアと戦争が起こるかもしれないと、嘘の情報をリークする。早速マスコミは戦争が起こるかもしれないと騒ぎ出す。
 そして次にコンラッド(デ・ニーロ)とウィニフレッド(ヘッシュ)はハリウッドの大物映画プロデューサー、スタンリー(ダスティン・ホフマン)を訪ね、今後の展開を依頼する。スタンリー(ホフマン)はデッチアゲの戦争を企画することに猛ハッスル。そしてコンラッド(デ・ニーロ)とスタンリー(ホフマン)の大統領スキャンダル揉み消し作戦が始まり、途中で色々とトラブルがありながらも次第に大統領の支持率は上がっていくのだが・・・

 ちなみにタイトルのワグ・ザ・ドッグの意味は『犬を振る』。実は主語のtail(尻尾)が抜けていて、『尻尾が犬を振る』という意味。当たり前だが本当は犬が尻尾を振るのであって、犬が尻尾に振られるとはどういうことだろうか?いちいち面倒くさいのでここでは説明はしないが、冒頭でその説明があるので、そのことを考えながら観るとマスコミと政治の関係について大いに考えさせられる。

 デッチアゲの作戦の内容が常識的に考えて、アホらし過ぎて笑える。アルバニアのテロリストがアメリカとカナダの国境に爆弾を仕掛けた噂を流したり、ハリウッドの最新技術を駆使してアルバニアで少女が戦火を逃げ惑う様子をスタジオ内で作り上げたり、アルバニアとのデッチアゲの戦争において英雄の存在を作り出したり、あの手この手で次々とアメリカとアルバニアの架空の戦争を作り出し、そして現大統領をあたかも正義を行っている人間のように見せていく過程が笑える。
 こんなことで国民を騙せるのかよ?なんて思ったりするが、戦意高揚音楽を創作したり、一般市民の草の根活動を起こさせるシーンは、けっこうリアリティを感じたりするのだ。

 2人にとっては、予定外の出来事が起こったりして作戦失敗に終わりそうになったりするのだが、逆に映画プロデューサーのスタンリー(ダスティン・ホフマン)は闘志に火が付き決して諦めない。次々と更なるデッチアゲの出来事を作り出すシーンは、映画プロデューサーの仕事って本当に情熱的なんだな~と妙なところで感心してしまった。
 そして最後の結末は面白いですが、シャレになっていないです
 さらにロバート・デ・ニーロダスティン・ホフマンの名優2人の演技合戦も大いなるみどころ。2人の息もピッタリ合っていてなかなかのコンビ振りを見せてくれる。
 アメリカにはフィクサー(揉み消し屋)なんて仕事があるのかと教えられ、映画プロデューサーの仕事の内容も少々わかった気になり、そして何と言っても笑えることができる噂の真相 ワグ・ザ・ドッグは、なかなかの快作でお勧めだ

ワグ・ザ・ドッグ~ウワサの真相 [DVD]
ダスティン・ホフマン,ロバート・デ・ニーロ
ワーナー・ホーム・ビデオ


 監督はバリー・レヴィンソン。ダスティン・ホフマン、トム・クルーズのレインマンで一気に名監督にのし上がった。他のお勧めはロバート・レッドフォード主演の野球映画ナチュラル、ロビン・ウィリアムズ主演のベトナム戦争を舞台に破天荒なDJを描いたグッドモーニング、ベトナム、マイケル・ダグラス、デミ・ムーア競演の企業内のパワーハラスメントを描いたディスク・ロージャ、東欧からアメリカにやって来た移民一家の歴史を描いたわが心のボルチモア、ウォーレン・ベイティー、アネット・ベニング競演の実在のマフィア、ベンジャミン・シーガルを描いたバグジーなど、たくさんあります

 主演2人は今さら説明の必要の無い名優。
 フィクサーを演じるのがロバート・デ・ニーロ。個人的に最も好きな作品はアクション、笑い、友情に泣かせるミッドナイト・ラン。まだ未見の人はぜひ観てください。
 映画プロデューサーを演じるのがダスティン・ホフマン。彼の作品で1番好きなのは同じくバリー・レヴィンソン監督のレインマン。もう1本挙げるとサム・ペキンパー監督のわらの犬がバイオレンスタッチですが面白いので未見の人はぜひ観てください。

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映画 ナイロビの蜂(2005) アフリカ問題にメスを入れる

2013年09月17日 | 映画(な行)
 原作者は寒い国から帰ってきたスパイ(抜群に面白いです)等、スパイ小説の分野で有名なジョン・ル・カレ。本作はアメリカやイギリス、そして現在は中国などの大国によって、すっかり利権のターゲットにされてしまっているアフリカ大陸の現状をヴィヴィッドに描き出した社会派映画にして、涙無くして観れない夫婦の絆を描いた恋愛映画でもある。
 日本の平均寿命は80歳を超えているが、俺みたいなアラフォーにとってはまだまだ人生の半分にたどりついたぐらい。しかし、あるアフリカの国の平均寿命を見ると俺の場合に当てはめると、俺の寿命は残りたったの10年だったの!、なんて驚いた。日本とアフリカの諸国の、この差はなんだ
 とにかく超貧乏な生活を強いられているアフリカの人は病気になっても薬を買う金もないし、まともな医療の恩恵を受けることもできない。少年のうちに死んでしまう人が日本人には想像できないくらいに多い。そんな現状を当然アメリカを始めとする大国や大企業は知っているはずなのだが、彼らにとってアフリカ人の命なんて二の次、三の次、もしかしたらそれ以下のかる~い問題。とにかく生命よりも利潤を追求する姿に腹が立つ映画が今回紹介するナイロビの蜂だ。
 個人的には猿の惑星・創世記と共通する点があるように思うのだが、もちろん猿が人間に反乱を起こすところではない

 しかし、この映画の素晴らしい所は腹が立つばかりでなく、観終わった後に夫婦の絆の固さに感動して涙が出てくるところ。と言っても夫婦が力を合わせて困難に立ち向かうような、ありきたりの絆が描かれているのではない。本作は冒頭の方で、レイチェル・ワイズ演じる綺麗な奥さんはアッサリ死んでしまうのだ。
 実はレイフ・ファインズ演じる旦那が、奥さんの死に疑問を感じ、自ら奥さんの死の真相を調べるのだが、その過程において、実は奥さんはまるで本気で世界を変えようとしたチェ・ゲバラのような志の高い人間であったことに気付いて驚き、さらには自分が実は奥さんの理想の亭主では無かった事にショックを受けてしまうストーリー。しかし、これだけなら一体何処に夫婦の絆があるのかさっぱりわからない。

 さて、これぞ純愛だと感動し、ダメ亭主が最後の最後にやっと理想の亭主になれたことに更なる感動を呼び起こすストーリーとは如何なるものか。
 アフリカのケニアナイロビの空港において、ナイロビ駐在でイギリスの外交官であるジャスティン(レイフ・ファインズ)はナイロビのスラム街の医療改善に励む妻であるテッサ(レイチェル・ワイズ)が黒人男性のアーノルド(ユベール・グンテ)を従えてロキと言う場所へ向かおうとするのを見送りに来ていた。
 ジャスティン(ファインズ)とテッサ(ワイズ)は『じゃ、二日後に会いましょうね』と言葉を交わして、テッサ(ワイズ)とアーノルド(グンテ)は飛行機へ乗るのだが、何とそれが2人の交わした最後の言葉になってしまう。
 テッサ(ワイズ)がトゥルカナ湖で、アーノルド(グンテ)とは別の男性と2人で遺体になっている姿を発見されるという知らせを相棒のサンディ(ダニー・ヒューストン)からジャスティン(ファインズ)は聞かされるのだが、彼女の死に何か不審な物を感じたジャスティン(ファインズ)は独自で調査を開始するのだが、まるで自分が知らなかった事実を次々と発見してしまう・・・

 驚くのが製薬会社の大企業って本当にこんなことをやってるのか?薬の副作用の調べ方って本当かよと思った。改めて思うのが世界を引っ張るのは、やっぱり道義大国ニッポンではないといけない。確かに北アフリカのアルジェリアにおいて、日本人が痛ましい事件に巻き込まれたが、本当に世界及びアフリカの生活を良くするには拝金主義の西洋諸国や成金でモラルのカケラもない中国ではダメだ。そのように考えると2020年のオリンピックが東京に決まったが、アフリカの諸国の票が多かったと聞くし、森喜朗元総理大臣がアフリカとの外交を重視したことは意外にも今後の歴史が大きく評価する可能性があるのかもしれない。
 そしてガーデニング大好きのダメ亭主ジャスティン(レイフ・ファインズ)が、テッサ(レイチェル・ワイズ)の真実を知った時の彼の選択は涙が出る。なかにはお前馬鹿じゃないの!と思う人もいると思うが、夫婦の関係なんてお互いが生きている間なんてわからないことだらけ。どちらかが居なくなって初めて気付くことだったあるはずだ。そして、この映画では夫婦の絆がより固いものになり、永遠の愛に昇華するのだ。
 監督がブラジル人なだけに、ちょっと場違いな陽気な音楽を使い過ぎるんじゃんねぇ~という点が少々気になったが、アフリカの諸問題、大国や大企業の利潤を追求する姿に現代社会のお勉強をした気分になり、そして実は全く分かり合えてなかった夫婦が最後にこのような形で結ばれることに大きく感動できるナイロビの蜂は、新婚早々に亀裂が走っている夫婦は必見であり、もちろん大人の人にはお勧めしたい映画です

ナイロビの蜂 [DVD]
ジョン・ル・カレ,ジェフリー・ケイン
日活


ナイロビの蜂 Blu-ray
レイフ・ファインズ,レイチェル・ワイズ,ダニー・ヒューストン,ビル・ナイ
TCエンタテインメント


 これが原作本です
ナイロビの蜂(上) (集英社文庫)
加賀山 卓朗
集英社


ナイロビの蜂(下) (集英社文庫)
加賀山 卓朗
集英社


 監督はブラジル人監督のフェルナンド・メイレレス。この人のお勧めは次回オリンピックが行われるリオデジャネイロを舞台にしたチンピラ映画のシティ・オブ・ゴッド、そしてパニックムービーの傑作ブラインドネスがお勧めです

 主演のジャスティンを演じるのが名優レイフ・ファインズ。スティーヴン・スピルバーグ監督のシンドラーのリストで残忍な将校役を演じて以来、スター街道まっしぐら。この人のお勧めは前述したシンドラーのリスト、ロバート・レッドフォード監督のクイズ・ショウ、キーラ・ナイトレイ競演のある公爵婦人の生涯など。

 志高き女性テッサを演じたのがハンナプトラシリーズで人気者となったレイチェル・ワイズ。この人のお勧めはジョン・キューザック、ダスティン・ホフマン、ジーン・ハックマンとの豪華競演の法廷外バトルが楽しめるニューオリンズ・トライアル、ジュード・ロウ競演の軍事アクション映画スターリングラードはお尻丸出しのエロシーンがハラハラします。もちろん映画も面白い。そして映画自体は駄作だと思いますが、メチャクチャ白くて綺麗な彼女を見ることができるダーレン・アロノフスキー監督、ヒュー・ジャックマン競演のファウンテン 永遠につづく愛は彼女を見ているだけなら充分に楽しめます。

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映画 哀愁(1940) 僕もジ~ンとしました

2013年09月12日 | 映画(あ行)
 孤独、苦しみ、悲しみを背負い込んでいる男の背中は哀愁が漂っていて格好良い。もちろん今までの人生を背中で語るタイプの俺の背中からはバリバリに哀愁が漂っている。恐らく多くの女性はそんなことぐらいは気づいているはずなのだが、誰も声を掛けてくれない。俺の後姿を見て、胸がキュンとなった女性は遠慮無く声を掛けるべし
 さて、今回紹介する映画哀愁だが、後姿の格好良い男を誉める映画では無く、実は悲しいまでに切ない恋愛映画。非常に神経が繊細で脆い女心に観ている我々は涙なくして観れない傑作。男ならばきっとこの映画を観た後は、自分の彼女(注:奥さんは除く)を思わず抱きしめたくなるはずだ。
 
 本作品は戦争を背景にした恋愛映画ではあるが、そのような作品は手垢が付くぐらいにたくさんあるが、マンネリを感じるどころか次々に傑作が誕生する気配さえ感じる。しかし、今回紹介する哀愁はまさにそんな恋愛映画の王道であり、時代的にそんな切っ掛けを作った映画だと言えるのかもしれない。
 だが、そのような多くの作品は戦争による悲惨さが強調されている映画が多数。しかし、今回紹介する映画哀愁は、どこか甘美的であり、優雅さが漂う。それは観ればわかるがロマンチックな名シーンが有り~の、しびれるような台詞が有り~の、蛍の光や白鳥の湖の音楽が良かったりで印象的な場面が非常に多いからだ。

 そして、結末から観ている我々に多くの教訓を突きつける。自分の今までの人生はどうだったのか?自分の過ちをどのように償うのか?他人を許せるのか、そもそも自分を許せるのか?等等、本当にこんなことばかり考えていたら鬱病になってしまいそうになるが、もっと自分自身に対して寛容にならなければならない人間がこの世の中にはたくさん居る。そして未来へ向けて力強く一歩を踏み出すのだ

 さて、これぞ恋愛映画の王道ともいえるストーリーとは如何なるものか。
 1940年のロンドン、ウォータールー橋(これが原題になっています)において、ロイ大佐(ロバート・テイラー)は陶器でできたお守りを握りながら物思いにふけっていた。実は彼にとってはウォータールー橋において非常に苦い思い出があったのだ。
 1917年のロンドンに時は戻る。ロイ大尉(ロバート・テイラー)はフランスへ赴く前のわずかな休暇をロンドンで楽しんでいたのだが、そんな時に空襲のサイレンが鳴りウォータールー橋において踊り子のマイラ(ヴィヴィアン・リー)と出会う。一瞬で2人は恋に落ち、翌日にはもう結婚の約束をした。
 ロイ大尉(テイラー)は結婚式の段取りを素早く済ませ、すっかりその気になっていたマイラ(リー)も所属していたバレエ団をクビ同然のような形で辞めてしまう。
 しかし、ロイ大尉(テイラー)のフランスへの出征は予定より早まり、結婚式を挙げる前に彼はフランスへ赴いてしまう。

 ロイ大尉(テイラー)の帰還を待ちわびていたマイラ(リー)は、友人のキティ(ヴァージニア・フィールド)と極貧生活を強いられるが何とか彼が帰ってくるまで耐えようと決心したのだが、ある日マイラ(リー)は新聞にロイ大尉(テイラー)の死亡した記事を見てしまう。
 それ以来マイラ(リー)はすっかり娼婦に身を落としてしまい、今日も男アサリのためにウォタールー駅で待構えていると、死んだはずのロイ大尉(テイラー)を見つけてしまう。実は彼は生きていたのだ。
 再会に大喜びのロイ大尉(テイラー)だったが、一方、娼婦になって生きているマイラ(リー)は・・・

 ロンドンの霧の風景が抜群で、これがモノクロの映像の良さを感じる。そしてロイ大尉(ロバート・テイラー)とマイラ(ヴィヴィアン・リー)が蛍の光の曲に乗せてダンスをするシーンがあるが、これが本当に印象的な名シーン。それにしても蛍の光って、こんなにも良い曲だったけ
 しかし、最後に自分の気持ちをどうしても裏切れないマイラ(ヴィヴィアン・リー)が目の表情だけでロイ(ロバート・テイラー)の母親に訴えるシーンは彼女の名演技も重なり、観ている側の想像力を掻き立てる素晴らしいシーン。俺はこのシーンを見て映画とういうのは小説を超えていると確信した。
 ウォータールー橋で始まり、ウォータールー橋で終わってしまうストーリー構成が巧みで、お守りの使い方も抜群に上手い。思わずジ~ンとしてしまうメロドラマを観たい人には哀愁はお勧めです

哀愁 [DVD] FRT-010
ウ゛ィウ゛ィアン・リー/ヴァージニア・フィールド/ロバート・テイラー/ヴィヴィアン・リー
ファーストトレーディング


 監督はマーヴィン・ルロイ。もしかしたら、ちょっと前から流行りの記憶喪失ムービーの走りかもしれない心の旅路がお勧め。

 主演のロイを演じたのがロバート・テイラー。昔のハリウッドの大スターはこの人もそうですが、クラーク・ゲーブル、ロナルド・コールマンなど口ひげを生やした二枚目スターが多いような気がします。実はこの人の事は殆んど知りません。お勧めの作品があれば逆に教えて欲しいぐらいです。

 非常に神経が繊細なマイラを演じるのがヴィヴィアン・リー。本作品ではどこか脆い女性を演じていますが、名作風と共に去りぬの、気の強いスカーレット・オハラ役で超有名。
 他にエリア・カザン監督、マーロン・ブランド競演の欲望という名の電車では、既に容貌に衰えを感じますが、マーロン・ブランドと強烈な個性のぶつかり合いを見ることができます。

 
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映画 ハリーの災難(1955) とにかくボケまくります

2013年09月10日 | 映画(は行)
 サスペンス映画の神様と呼ばれるアルフレッド・ヒッチコック監督って本当に凄いと言って、いきなり誉めてみたが40歳代よりも若い世代にとっては、彼の名前を聞いても余程の映画好きでないとあまりピ~ンと来ないのかもしれない。
 しかしながら、今のサスペンス映画のほとんどは何かしらアルフレッド・ヒッチコックの作品の影響を受けている作品ばかり。その作品の怒涛の如くの傑作群の中で、今回紹介する映画ハリーの災難はあまり評価が高くないような気がするが、俺が観ているアルフレッド・ヒッチコック作品の中では2番目に好きな映画だ(ちなみに1番好きなのは北北西に進路を取れ)。殆んどのヒッチコックの作品はどこかでボケが入るが、とにかく本作は大ボケの連発だ

 冒頭でいきなり頭から血を流している男の死体が仰向けになって、倒れているシーンから始まる。しかし、死体の場所がとても風景が綺麗でのどかな森の中、いかにも死んでいる場所としては場違いな雰囲気が漂う。しかも、その死体の服装だが、ピカピカの靴を履いていて、ビシッと上等のスーツを着こなしている。
 非常に不気味なシーンから始まったと思う間もなく、次から次と人が立ち替わり入れ替わり、死体が寝転がっている場所にやってくるのだが、どいつもこいつもチョッと頭のネジが緩んでいる奴ばかり。
 普通なら誰も現われないような場所に人がやって来ること自体が可笑しいが、死体を見た時の登場人物達の反応が非常に理不尽過ぎて笑える。

 俺なんかだったら、頭から血を流している人が倒れていたら早く警察に連絡しようと思うのだが、死体の見える場所でうっかり寝てしまう奴がいたり、なんだか死体を見てちょっと喜んでいる奴がいたり、死んでいると気付かずに倒れている男の顔をスケッチしている奴がいたり、死体に躓いて転んでいるのに気付かずにそのまま違う方向へ歩き出したり、靴だけを盗んでしまう浮浪者が登場したり。お前ら、もうちょっとビックリしてやれ!と俺なんかは観ていて思った。

 しかも、登場人物の中には『やべ~、きっと俺が殺したんだ』と思ったら、死体を丸ごと証拠隠滅するために穴を掘って埋めてしまう。そして実は『俺が殺したんじゃなかった』と気付くと、今度は死体を掘り出してしまう。
 死体を埋めたり、堀リ出したりすること数回繰り返されるが、その様子を見ていると大して罪悪感も無さそうに見える。そんなシーンを見ていて、俺はお前ら死体をそんなに粗末に扱うな、と怒りが込みあがってきた、と言うのは嘘。実はそんなシーンを見ていた俺は大爆笑の連続だ。
 しかも、死体を隠すのにテンヤワンヤしているのに最後は2組のカップルの恋愛が成就するなど、幸せな気分を味わえた。

 さて、ちょっと可哀相にも感じる死体だが、一体誰に殺されたのか?その死因は?その謎が解決された時に、観ている誰もがヒックリ返りそうになるストーリーとは如何なるものか。
 とっても紅葉が綺麗なバーモント州の小さな村において。
 4歳の子供であるアーニー(ジェリー・マシューズ)が森の中へ遊びに行くと、銃声が聞こえる。もう少し奥へ進んでいったところ、ハリーという名の男の死体が倒れていた。アーニー(ジェリー・マシューズ)はその場を離れると、その後に銃を持った元船長のアルバート(エドマンド・グウェン)が現われる。ウサギ狩りをしていたアルバート(グウェン)だったが、ハリーの死体が横たわっているのを見て、自分が撃ち殺したと思ってしまう。
 そうこうしている内に、次から次と死体のハリーが横たわっている場所に人がやってくるが、実はハリーを殺したと思っているのはアルバート(グウェン)だけではなく、他にも居たのだ。
 ハリーを殺したのは俺(私)?と思った人々は、各々が穴を掘ってハリーを埋めてしまい、実は俺(私)はハリーを殺していないと気が付いた者は、ハリーを掘り出してしまう。そんな行動が繰り返されている内に、村の保安官が殺人事件が起こったことを嗅ぎ付けるのだが・・・

 とっても紅葉が綺麗で抜群のロケーションが素晴らしい、と思ったらセットでの撮影がバレバレのシーンがあったりで、ロケとセットの違いが本作品は非常に明白すぎる。この手抜き感がいかにもヒッチコック監督らしさを感じる。しかし、この手抜き感がけっこう好きなんだよな~。
 それとこの映画は本当に無駄なシーンが一つも無い。ただ、ドアが開くだけのシーンにしても意味を持たせてるし、何気ない会話にしても後で意味を持たせてくる。特に画家の役を演じている人の台詞が面白すぎ。しかも、真面目な顔をして言っているだけに、余計に笑える。
 一つ間違えれば、超駄作になってしまう映画だと思うが、流石はヒッチコック。巨匠でありながら巨匠らしくない作品を撮りあげてしまうところに凄みを感じる。
 ヒッチコック作品を観たことが無い人が、いきなり本作から観ることはお勧めしにくいが、ヒッチコック作品が好きだけれどハリーの災難はまだ観ていない人は今すぐに観るべきだ

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 監督は前述しているようにアルフレッド・ヒッチコック。名作、傑作が多すぎてお勧め作品は悩みますが、見知らぬ乗客はヒッチコックの演出の凄さが随所に出た作品でお勧め。しかし、北北西に進路を取れがやっぱり一番のお勧め。彼がハリウッドに来る前のイギリス時代の作品ではバルカン超特急がお勧めです。

 そして本作品がデビュー作で現在でも活躍中のシャーリー・マクレーンが、お母さん役で出演していますが、本当にキュートな魅力を振り撒いています。この人のお勧め作品はビリー・ワイルダー監督のアパートの鍵を貸します。メチャクチャ面白い映画です。
 ちょっと年齢がいってしまってからの作品ではジュリア・ロバーツ競演のマグノリアの花たちが特に女性にはお勧めです。

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競馬 セントウルステークス予想 いよいよ世界最強スプリンターが動きだします

2013年09月08日 | 競馬予想

セントウルステークス予想


さあ、いよいよ世界最強スプリンターにして安田記念まで制覇してしまったロードカナロアが、今回のレースから始動。こんな凄い馬が登場すると、いよいよ秋のGⅠレースの足音が近づいてきた気分になる。
 さて、ロードカナロアに死角は無いのか?または対抗できる馬も居ないのか?休養明けは心配することも無いし、最近の成績を見ると、もう逆らえない気配が漂う。しかし、あくまで個人的な意見だが、どうもこの馬の春のレースを見ているとスプリンターというよりマイラーにシフトしてきているように思える。妙に折り合いは付くし、高松宮記念にしてもスタートで出遅れて後手を踏んでいるし、果たして今の直線の長い中京競馬場では無く、かつての小回り直線の短い中京競馬場だったら勝てたかどうか
 そんなことを考えれば、今回は評価を下げるチャンス。むしろ本命は最近は益々充実し、開幕週の馬場が味方しそうな、あの馬が本命だ。

 ◎ 13 ハクサンムーン
 ▲  4 ドリームバレンチノ
 ▲  5 ローガンサファイア
 ▲  9 ロードカナロア
 △  1 サドンストーム
 △  3 マイネルテルテル
 △  8 シュプリームギフト
 △ 12 ティーハーフ
 × 10 モグモグパクパク
   

 僕の本命は13番のハクサンムーン。大外枠はマイナスだが13番の枠順なら大して気にする必要もないか。開幕週の馬場で、大して強力な逃げ馬がいないメンバー構成を見れば、簡単にハナを切れるメンバー。展開は大きく向くし、前走のアイビスサマーダッシュのレース振りなら暴走して最後はヘロヘロになる感じもしない。精神面でも成長も大きく見られる。1頭恐ろしいぐらい強い馬がいるが、強敵を倒す舞台設定は整った。自信の本命だ。

 さて単穴には2頭挙げる
 まずは4番のドリームバレンチノ。ちょっと前走の函館SSの負けっぷりが気になるが、重い函館の芝で斤量の59キロが想像以上に堪えたのだろうか。しかし、本来はロードカナロアさえ居なければGⅠホースになっていても不思議では無い馬。前走の大敗のお陰で人気を大きく下げたが、そんな時こそ今回は単穴から評価は下げられない。

 次に5番のローガンサファイアNHKマイルCは距離が向かなかった。前走の北九州記念はチョッと前半がやる気無さ過ぎ。それでも最後は大外からエンジンが掛っての伸びは良かった。今回はその休養明けを叩いて状態はアップ。斤量も52キロならばチャンス。有力馬がもたつくようならば差し切りまでありえる。

 次に9番のロードカナロアはこれ以上評価を下げなれないのは今さら説明の必要がない。

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 13
 2着  1、3、4、5、8、9、12
 3着  1、3、4、5、8、9、10、12

 買い目 三連単フォーメーション
 1着  4、5、9
 2着  13
 3着  1、3、4、5、8、9、10、12         合計 70点 

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映画 許されざる者(1992) 俺が一番の許されざる者です

2013年09月07日 | 映画(や行)
 かつてのハリウッド映画は西部劇に代表されるように、保安官や刑事が無法者を正義の名のもとにバンバン撃ち殺し、それこそハッピーエンドだとばかりに観客も大喜び。しかし、勝つことこそ正義だと信じられてきた時代はそんな映画でも大流行だが、もはや正義という言葉の意味が曖昧になってしまった現在においては、そんな映画はもう流行らない(?)。
 そんな流行にトドメを撃ったのが、今回紹介するクリント・イーストウッド監督の映画許されざる者であり、今日に到るクリント・イーストウッド監督の快進撃は本作から始まる。

 本作品の西部劇の特徴はかつてのような単なるヒーローを描いた勧善懲悪ではなく、正義、法と秩序、権力、復讐・・・等様々なテーマについての是非を考えさせられる西部劇。普段から脳ミソを使って無い人や、ただボケ~ッと観ていただけでは『あ~、面白かった』だけで終わってしまう勿体ない映画。タイトルの許されざる者とは、一体誰なのか?と考えながら観ると、この映画の凄さに気付き、さらに善と悪の境界線の引き方の難しさについて大いに考えさせられるはずだ。

 さて、西部劇の形態を取りつつも、あらゆるテーマについて考えさせられるストーリーとは如何なるものか?
 ある町において、『小さい!』と言われた流れ者のカーボーイの2人が娼婦フィッツジェラルド(アンナ・トムソン)の顔をナイフで傷つける事件が発生。アリス(フランシス・フィッシャー)や他の娼婦たちはカーボーイの2人を吊るし首にすることを望むが、町を牛耳る保安官リトル・ビル(ジーン・ハックマン)は、あまりにもの軽い刑罰で済ましてしまう。
 しかし、納得のいかないアリス(フィッシャー)達はカーボーイ2人の首に賞金1,000ドルを賭ける。
 
 その頃、かつて女や子供達を殺しまくった大悪党だったウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)は今では男1人で子供たちを育て、家畜業を営んでいたが家計がうまくいかない状態。そんなウィリアム・マニー(イーストウッド)の元にスコフィールド・キッド(ジェームズ・ウールヴェット)と名乗る若者がやって来る。賞金1,000ドルを手に入れるために一緒に来ないかと誘ってきたのだ。
 ウィリアム・マニー(イーストウッド)は11年前に出会い、3年前に先立たれた今は亡き妻に『決して人殺しをしない』と固く誓っていたために、最初はスコフィールド・キッド(ジェームズ・ウールヴェット)の申し出を断るが、あまりにもの貧乏さから抜け出るために11年ぶりに銃を持ち、相棒のローガン・ネッド(モーガン・フリーマン)を誘って、リトル・ビル(ハックマン)がいる町へ向かうのだが・・・

 この映画の面白さは、前述したように、あらゆるテーマをぶち込んでいることもあるが、登場人物たちの二転三転するキャラクター振りがあるだろう。
 この爺さん『馬にもきちんと乗れないし、銃の腕前も大したこと無いじゃん』と思っていたら何時の間にやら凄腕ガンマンに変身していたり、逆にお前『メチャクチャ、凄いガンマンじゃん』と思っていたら実はショボかったり、こいつ『今まで5人殺してるのか』と思っていたら実は人を殺したことが無かったり等、最初に思っていたキャラクター振りが裏切られる面白さを感じることが出来る。
 普通の映画ならば、正義の味方は最後も正義の味方で終わるし、ワルもワルのまま終わってしまうが、本作はなかなか単純には終わらない面白さがある。
 しかし、よ~く考えてみれば人間なんて誰しも良い所もあれば、悪い所もある。俺なんかはいつもニコニコしていて良い人に見えるが、本当は腹黒いのと同様だ。

 さて本作を観ていると『タイトルの許されざる者って、実は俺のこと?』なんて考えさせられると言うより、何だか悩んでしまいそうになるが、最初と最後の映像の美しさと見事にマッチした音楽の魅力も捨てがたい。
 そして、最初は情けないクリント・イーストウッドだったのが、銃を構えた時のクリント・イーストウッドがもの凄く格好良い。本作はイーストウッドが監督と主演を兼ねているが、彼のナルシスト振りがわかるシーンが見受けられるのも、ちょっとした遊び心を感じられたりするのもなかなか楽しい。

 本作はアカデミー作品賞にも輝くなど西部劇の傑作として今やすっかり名作としての評価を得ているが、実は同じタイトルでもうすぐ日本映画として渡辺謙主演でリメイク作品が公開される。
 最初日本映画としてリメイクされると聞いた時は、冗談だろ!と思っていたのだが、もうすぐ公開されるとなると今では期待している。日本人の魂を感じることができる作品となっていることを願うのみ。
 俺と同じようにもうすぐ公開される日本版許されざる者を観るための復習のために観るもよし、クリント・イーストウッドの名前を初めて聞くという人もよし、映画ダーティー・ハリーの主人公を演じたことがあることぐらいしか彼の事を知らない人もよし、彼の作品はよく観ているけれど、実はこの映画はまだ観ていなかったという人もよし、とにかく許されざる者はお勧めです

許されざる者 [DVD]
クリント・イーストウッド,ジーン・ハックマン,モーガン・フリーマン,リチャード・ハリス
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 監督は前述しているように主演も兼ねるクリント・イーストウッド。彼のお勧め作品となると多すぎる。個人的に最も好きなのが衝撃的結末過ぎて余韻がバリバリ残るミスティイック・リバーをお勧めしたい。
 他に恋愛映画ならマディソン郡の橋、そしてけっこう笑えるブロンコ・ビリーもお勧め。

 保安官を演じるのが名優ジーン・ハックマン。彼のお勧めとなると大スターとなった切っ掛けのフレンチ・コネクション、他にニューシネマの代表作俺たちに明日はない、単なるパニック物で済ましてしまうには勿体ないポセイドン・アドベンチャー、法廷外バトルが楽しめるニューオリンズ・トライアル、彼にしてはユル~イ、キャラクターを演じているザ・ロイヤル・テネンバウムズがお勧め。

 そしてイーストウッドの相棒を演じたのが、これまた名優のモーガン・フリーマン。この人もお勧め作品が多数。アメリカ南北戦争の黒人部隊を描いたグローリー、年を取ることが怖くなくなるドライビングMISSデイジー、個人的にはスティーブン・スピルバーグ監督で最も好きなアミスタッド、クリント・イーストウッド監督で単なるボクシング映画だと思って観てしまうとショックを受けるミリオンダラー・ベイビー、ネルソン・マンデラの自伝インビクタス/負けざる者たち、ベン・アフレック監督で法と正義について考えさせられるゴーン・ベイビー・ゴーン、前述したジーン・ハックマン競演で、ちょっと変わった切り口で見せるサスペンスアンダー・サスピション等、他にもたくさんお勧め作品がありそうです。

 娼婦の役でフランシス・フィッシャー。そう言えば、この人クリント・イーストウッドとの間に子供が居るんでした。タイタニックの意地悪母さんが有名ですが、出演時間は短いながらも弁護士役で印象的だったベン・キングズレー、ジェニファー・コネリー競演の砂と霧の家がお勧め。

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映画 旅情(1955) 水の都・ヴェネツィアが堪能できます

2013年09月05日 | 映画(ら行)
 水の都・ヴェネツィアを舞台にした映画といえば、比較的最近ではジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーの男女二大スターが共演したツーリストが有名だが、あの映画を見て特にヴェネツィアに行きたいとも思わないし、そもそも映画自体がそれほど面白かったかどうか?しかし、今回紹介する映画旅情を観れば、老若男女を問わずに『私もヴェネツィアに行きた~い』と思うはずだ。
 基本的には水の都・ヴェネツィアを舞台にした中年同士の大人の恋愛映画。若いカップルの情熱的で盲目的なバカップルが車の中や、いかにもチープなホテルで愛し合う恋愛映画も時には目の保養に良い場合もあるが、とっても綺麗なヴェネツィアで、大人同士が一瞬我を忘れて燃え上がる恋愛映画もなかなか味わい深いものがある。
 
 さて、本作品の主人公の設定だが、アメリカからヴェネツィアに旅行にやって来た、もうとっくに婚期を逃してしまったような中年の独身女性。今でこそ、日本のみならず世界的に晩婚化の現象が起きているが、この映画の製作の当時(1955年)においては、女性にとって30歳半ばをとっくに超えて結婚していなければ、まるでどこか人間的に問題があるのではないかと噂されてしまうような時代。
 もしかしたら個人的な俺の趣味の問題かもしれないが、お世辞にもこの主人公の女性に対して外見からして魅力を感じない。しかも、所かまわず写真をバシャバシャ撮りまくっている姿が、なんとも痛く見える。
 しかし、普段から『私は結婚よりも仕事が優先』なんて言いながら、本心は早く結婚したがっている女性を実は何人も知っているが、そのような女性が本作を観れば自信と希望が湧いてくるし、絶対にイタリアに行きたいと思うはずだ。それにしてもイタリアの男は女なら何でもありみたいだ。
 さて、名曲Summertime In Veniceサマータイム・イン・ベニス)に乗せて描かれる中年男女の美しくも儚い恋愛映画とは如何なるものか。

 アメリカで秘書の仕事をしている38歳(俺には50歳ぐらいに見えてしまうのだが)の独身女性ジェーン(キャサリン・ヘプバーン)は、せっせと働いて貯めたお金で夢であったヨーロッパ旅行を実行中。そして、最終目的地である水の都・ヴェネツィアにやって来た。
 しかし、周りを見渡せば年齢に関係なく男女のカップルだらけ。1人で旅行をしているジェーン(ヘプバーン)は、何だかとっても寂しい気持ちに襲われながらも、ひたすら写真を撮りまくっている。サンマルコ広場で1人でお茶をしていると、後ろからチョッとばかりダンディな中年男性の視線を感じる(このシーンが良いです)。しかし、少々男性慣れしていないジェーン(ヘプバーン)はその場をそそくさと去ってしまう。
 翌日、再び観光に出かけたジェーン(ヘプバーン)は骨董品店に入ると、昨日サンマルコ広場で出会ったイタリア人の中年男性レナート(ロッサノ・ブラッツィ)と再会してしまい、その後何回か会っているうちに2人の間には恋が芽生えるが・・・

 撮影している人が、もの凄く上手なせいかヴェネツィアを本当に観光している気分にさせる映画。色々な名所や建物が写し出されるが、確かに百枚ぐらい写真を撮りたくなる気持ちになるのも不思議ではない。あまりにもサマータイム・イン・ベニスの曲が良すぎるので思わずうっとりとした気分になってしまいそうになるが、実は時々笑えるシーンも出てくる。
 しかし、この恋愛の結末は何とも奥が深い。俺なんかはまさに、これが大人の女性の選択だと思って大変感動した。男性と女性の違いがあるが、もし俺がジェーン(キャサリン・ヘプバーン)と同じ立場になれば、きっと違う選択をしてドツボに嵌っていた可能性が高い。
 観光気分が味わえ、素晴らしい音楽がいつまでも耳に残り、ちょっと大人になった気分になれる旅情はお勧めしい恋愛映画です

旅情 [DVD]
キャサリン・ヘップバーン,ロッサノ・ブラッツィ,イザ・ミランダ,ダーレン・マクギャヴィン
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン


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 監督は数々の傑作を世に残したデヴィッド・リーン。彼の雄大かつ引き込まれるストーリーの巧みさは、これからお勧めする作品を観れば非常によくわかる。
 日本人、イギリス人、アメリカ人の気質の違いがよくわかる戦争ドラマ戦場にかける橋、今のアラブの諸問題が少しばかり理解した気分になれるアラビアのロレンス、ロシア革命に翻弄される男女の恋愛を描いたドクトル・ジバゴ、アイルランドの独立運動を背景にした不倫映画の傑作ライアンの娘。これらは生きているうちに観て欲しいお勧め作品です。

 ジェーンを演じるのが、名女優キャサリン・ヘプバーン。彼女のお勧めはハワード・ホークス監督、ケイリー・グラント競演の赤ちゃん教育は大爆笑できます。
 他にジョン・ヒューストン監督でハンフリー・ボガートとの丁々発止のやり取りが笑えるアフリカの女王、黒人の差別問題を描いたスペンサー・トレイシー、シドニー・ポワチエ競演の招かれざる客等がお勧め。

 イタリア人男性でレナートを演じるのがロッサノ・ブラッツィ。ジョーゼフ・L・マンキーウィッツ監督、ハンフリー・ボガート、エヴァ・ガードナー競演の裸足の伯爵夫人がお勧め。

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映画 LOOPER/ルーパー(2012) ちょっと渋いSF映画です

2013年09月02日 | 映画(数字、アルファベット)
 いくら未来の事を描いていると言っても、あまりにも有り得ない素っ頓狂な世界を舞台にしたSF映画だったりすると興醒めしてしまうことが多々あるが、今回紹介する映画LOOPER/ルーパーは、なかなかビジュアル的には地味ではあるが内容は非常に濃い作品。
 タイムトラベルを扱った映画は名作、珍作多々あるが、その多くは過去、未来をほとんど自由に行き来できる設定が殆んど。しかし、本作の場合は同じタイムトラベルを扱っていても30年前の過去にしか行けないような、まるで片側通行のみの欠陥品と思わしきタイムトラベルマシンが登場したり、ちょっとだけ高く浮き上がってから走り出すバイクなど、見た目からして手作り感が漂うようなローテク機器が用いられているのが、本作品の特徴だ。

 さらに興味深いのが、現在の自分VS30年後の自分という設定。今と昔では物の価値観が異なったり、道徳の概念が変わっていたり、なんてことはよくあるが現在の社会未来の社会のぶつかり合いの様相が本作から見て取れるのが非常に面白い。そんな見た目よりも緻密な脚本を重視したSF映画の内容とは如何なるものか。

 
 2044年のカンザス州において。通称ルーパーと呼ばれる暗殺集団の一員であるジョー(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)はその中でも凄腕のスナイパー(ただ目の前に現われる相手にズドンと一発撃ち込むだけだが)。30年後の未来の犯罪組織の依頼で送り込まれる人間を毎日のごとく、せっせと撃ち殺していた。
 ところが、ある日のこと。いつもと同じ気分で銃を持って殺すべき相手を待っていると、何とそれは30年後の自分(ブルース・ウィリス)。頭の髪の毛が無かった30年後の自分にショックを受けたジョー(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)は、思わず30年後の自分(ブルース・ウィルス)を取り逃がしてしまう。
 30年後の未来から送り込まれた人間を殺さなければ、自分が殺されるという組織の掟の元で、ジョー(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)は組織からの追及から逃れつつ、30年後の自分自身(ブルース・ウィルス)を追いかけるのだが・・

 実はこの映画が面白くなるのは、30年後の自分であるブルース・ウィリスが登場してから。上段のストーリー説明で主人公のジョー(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)が30年後の自分を撃ち損ねた理由を冗談交じりで書いてしまったが、確かにいきなり目の前に未来の自分が現れたら格好良い悪いに関わらず、撃ち殺すのに一瞬ためらってしまうのは当然だろう。
 しかし、それにしても何故、30年後の自分(ブルース・ウィリス)がわざわざ現在社会にやってきたのだろうか。果たして、その目的は一体何か?それは映画を観ればわかる。しかし、この映画の面白さは世代を超えた自分同士の戦いは勿論だが、いかにも綿密に組み立てられたストーリー展開、タイムパラドックスが引き起こす論理、そして特異な世界観の設定の巧みさが挙げられる。

 30年後の2074年の設定が、非常に徹底された管理社会。当然の如く犯罪組織といえども管理社会の下では邪魔者を殺害することは難しく、それなら過去の30年前の2044年に邪魔者を送り込んで殺してもらえれば、完全犯罪成立という考え方が面白い。
 そして、細かい設定だが未来の犯罪組織からの報酬というのが、現金ではなくて金や銀の延べ棒というのが、今思えばなるほどと思える。確かに2074年からの贈り物として2044年に大量のドル札をもらっても、下手したら単なる紙くず化している可能性が無きにしもあらず。それどころか金や銀の延べ棒の方が、価格が高騰している可能性が高いんじゃね~と思ったりしたら、なかなかこのSF映画は細かい点においても侮れない。
 そして二転三転するストーリー展開は先が読みづらく、最終結末の結果がなかなか考えさせられる。我々が生きている現在においてもやったらやり返す、終わりなき復讐の血に染まった抗争が今日もどこかで繰り広げられている。果たして復讐の連鎖反応を終わらす方法とは、どうしたら良いのだろうか本作品はそんな問いに対して明確な回答を用意しているし、そんな覚悟を持っている人間がこの世の中にどれだけ居るのだろうか
 その他にも色々と書きたいことがあるが、見た目重視で大した中身の無いSF映画が多い中で、本作は大人向けの非常に味わい深いSF映画。ちょっと細かい設定や伏線がややこしい気もするが、普段脳みそを使っていない人も少しばかり考えさせられるには、ほどほどの難解さで済むLOOPER/ルーパーは、ぜひお勧めしたい映画です

LOOPER/ルーパー [DVD]
ブルース・ウィリス,ジョセフ・ゴードン=レヴィット,エミリー・ブラント,ポール・ダノ,ノア・セガン
ポニーキャニオン


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 監督はライアン・ジョンソン。実はこの監督のことはまったくわかりません。逆にこの監督の映画でお勧めがあれば教えてほしいぐらいです。
 
 主演のジョーを演じるのがジョゼフ・ゴードン=レヴィット。最近はノリノリの若手俳優の一人。クリストファー・ノーラン監督のインセプションダークナイト ライジングがお勧め。

 未来のジョーを演じるのが大スターブルース・ウィリス。今更説明の必要がありませんが、とりあえず今回は軍事アクション映画ティアーズ・オブ・ザ・サンを挙げておきます。

 他にポール・ダノが出演しています。ポール・トーマス・アンダーソン監督のゼア・ウィル・ビー・ブラッド、ジェームズ・マンゴールド監督、トム・クルーズ、キャメロン・ディアス競演のナイト&デイがお勧めです。

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