褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 クイルズ(2000) 言論の自由について考えさせられる?

2023年10月12日 | 映画(か行)
 あの人はドSだ、なんて言ったり言われたりする人が居るが、Sの意味は『サディスト』のこと。実はその語源は実在の人物であるマルキ・ド・サド(サド侯爵)からきている。今回紹介する映画クイルズは、そんな彼の晩年を描いた作品だ。一体、マルキ・ド・サドって何者?と思われる人が居ると思うがナポレオンが活躍していた時代の小説家。そして、その作品の殆どを獄中&精神病院で執筆したという個性的な男だ。

 そもそも何でそんな場所で彼は執筆しなければならなかったのか?それではストーリーの紹介を。
 猥褻な文書を発表したことにより、皇帝ナポレオンの指令によって精神病院に入院させられたサド侯爵(ジェフリー・ラッシュ)。彼の書物は全て発禁処分を受けていた。しかしながら、彼はカネの力と機転の良さで理事長であるクルミエ神父(ホアキン・フェニックス)から精神病院の中でも豪華に振る舞ったり、執筆することを許されていた。
 しかし、彼の作品が小間使いであるマドレーヌ(ケイト・ウィンスレット)を通して、匿名で発刊されフランス中で出回ることになってしまう。その内容からサド侯爵の作品だとナポレオンが勘づいてしまい、彼を監査するために悪名高きコラール博士(マイケル・ケイン)を精神病院へ向かわせる。
 サド侯爵からコケにされたこともあり、コラール博士はサド侯爵を徹底的に弾圧し、彼の大事なペンを取り上げて執筆させないようにするのだが・・・

 常日頃から何か(エロい事ばかりだが)書きたい欲求に駆られるサド侯爵。彼は言論の自由を守るために、権力者にペンを持って立ち向かう!と書きたいところだが、肝心のペンをアッサリ奪われてしまう。これで彼の執筆活動は終わってしまうのかと思いきや、彼の執筆に対する欲求、執念は俺の想像をはるかに超えた。この部分はネタバレは厳禁なので伏せておく。
 特に前半は下ネタが多めでコミカル感が漂うが、後半にかけては少しばかりエグイ場面も出てきたりする。よって親御さんは子供と一緒に観ないようにする方が無難か。ちなみにタイトルのクイルズ(Quills)の意味だが、羽ペンのこと。本作でも重要な役割を果たしています。
 少々古い映画だが、今でも活躍中の豪華キャスト陣で、そのアンザンブルも見所か。少々癖が強い映画なので観る人を選びそうだが個人的には楽しめた。どういった人にお勧めしたら良いのかが、判断しづらいが、チョット挑戦してみようという人にクイルズをお勧めに挙げておこう

 監督はフィリップ・カウフマン。お勧めはテストパイロットと宇宙飛行士を対比して描いたライトスタッフ、そしてプラハの春を背景にした文芸作品存在の耐えられない軽さがお勧め








 
 

 



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