先ほど甥から父が亡くなったと電話をもらいました。最初に脳溢血で倒れたのは60歳ごろだったでしょう。リハビリ・再手術と姉に自分健康管理を委ねながら穏やかに30年生き続けました。看護する姉も凄いが、生きる気力を持ち続ける義兄にも驚いていました。
暮れにあと数日と医者に言われたと連絡がありました。すぐに出かけられるように用意したバックを今日開けると中にはホッカイロがはいっていました。あの寒い季節を乗り切り3ヶ月生き続けたのです。
義兄は神田の生まれで先祖は三河出身、正真正銘の江戸っ子でした。最近の姉の手紙に夫は神田に帰りたいとしきりに言うようになったとありました。昭和20年3月10日に跡形もなく消えた家に帰りたいと言っているのだと。多分両親がいて姉妹がいて、大切されていた幸福な時代だったろうと・・・。
明日はお通夜です。近くに住む姪が知っているかと電話をしたら知りませんでした。彼女の父、つまり私の長兄ですが86歳になります。耳がだいぶ遠くなりました。今朝から電話の受話器が外れていて、電話会社に頼んでブザーを鳴らし続けてもらっているのにまだ電話に出ないというのです。ですから甥からも連絡はつかないかったしょう。電報でも打とうかと言っていましたが、とうとう近所に電話して訪問してもらったそうです。この兄も最近眠くて仕方がないと言っていました。彼もきっと穏やかに燃え尽きるタイプだろうと思っています。でも、今回は二人同時に燃え尽きられてはかなわないという思いが脳裏をよぎりました。
静かに穏やかに永久の眠りにつける人は幸せです。偶然にも昨夜30年以上も前にエスペラントで知り合い数十年連絡もなかった友人から電話をもらい、共通の知人の死についてそう話しあったばかりでした。
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