熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

15年のフェアウェル

2008年03月09日 | コンサート
前にも書いたように、大阪のイシハラホールが貸しホールに。
最後の主催公演、座付き楽団リリックアンサンブルのフェアウェルコンサートに2日連続で行きました。

ワタシにとって、リリックアンサンブルが聴ける最初で最後のチャンス。
250席しかなく、去年も即完売。
今年よく手に入ったものです。

かなり年配の方が多いので驚きました。
室内楽専門の小さなホールなので、往年のクラシック通の皆さんかしら。
ヴァイオリンくらいは弾けまっせ~、だったりして。

もう、最初の音が鳴った瞬間から、電流に打たれたみたい。
こんな立派な弦楽アンサンブルを聴いたのは初めてなんです。

何といっても、一番身を乗り出したのがチャイコフスキー弦楽セレナーデ。
堂々たるものでした。聴きなれたものよりゆっくり目。
生で聴いたのは初めてで、もう大感動の嵐。
去年の今ごろ、発表会に向けて肘を痛めつつ練習してましたっけ。
(1楽章抜粋ですけど)
ド素人がほんのちょっと弾いただけなのに、これだけのめり込んで聴けるとは単純なものです。

チェロでは、上村氏のハイドンコンチェルト1番が聴けて幸せでした。
ドスのきいたダンディなハイドン!!!
3楽章は‘ようつべのはなちゃん’だったらココでニタリとか思い出すのはよろしくないです。


藤森氏はヴィヴァルディのあちこちでVnとの掛け合いがあり、釘付けでした。

N響のVn、Va、Vc、Cb首席が、こんな近くで競演して下さるなんて、一期二会です。
小山実稚恵さんのワイン色?のモーツァルトや左手だけの演奏にも感激しました。

最後の四季も圧巻。
掘氏の最後の熱演に、もう聴けないのかと思うと涙が出ました。

ステージから美しい音が同じタイミングで一つになって湧き上がり、メロディーになってズンズン心に響いてくる。
奇跡としか思えません…
指揮者もいないのに…
皆さんの目力鋭かった…

アンコールの後、どなたのお声も聞く事もなく、花束贈呈とかもなく、ものすごくアッサリTHE ENDでした。

出演者
ヴァイオリン: 堀 正文・景山誠治・漆原啓子・漆原朝子・小林美恵
        玉井菜採・中島慎子・田中 裕・永峰高志・大宮臨太郎
ヴィオラ: 篠崎友美・佐々木 亮・中竹英昭
チェロ: 上村 昇・ 藤森亮一・池村佳子
コントラバス:吉田 秀
チェンバロ:金崎美和子
ピアノ:小山実稚恵


プログラム 1日目

● J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV.1043
     (ヴァイオリン 漆原啓子・漆原朝子)
● モーツァルト:ピアノ協奏曲 第12番 イ長調 K.414(ピアノ 小山実稚恵)
アンコール
●スクリャービン:二つの左手のための小品Op.9 第2番夜想曲
休憩
● チャイコフスキー:弦楽のためのセレナード ハ長調 Op.48
アンコール
●モーツァルト:ディベルティメント 二長調 K136 第1楽章アレグロ


プログラム2日目

● ヴィヴァルディ:合奏協奏曲集「調和の霊感」Op.3より 第10番 ロ短調
      (ヴァイオリン 景山誠治・小林美恵・玉井菜採・中島慎子)
● ハイドン:チェロ協奏曲 第1番 ハ長調 Hob.VII b-1(チェロ 上村 昇)
休憩
● ヴィヴァルディ:「四季」 ~ ヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み」
        第1集 Op.8 より (ヴァイオリン 堀 正文)
アンコール
●モーツァルト:アイネクライネナハトムジーク第1楽章

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