熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

弦楽四重奏

2009年12月04日 | コンサート
ホッホ~!某主夫さんちで楽譜を見つけました!
これはまだマシな方で、ぐちゃぐちゃの楽譜を書くベートーヴェン。

聴いてきました、セリオーソ。
その自筆楽譜が上になります。

大興奮の至福の時間は短い。
あの時代、よくもこんな斬新な曲が書けたものです。
大失恋のお陰でしょうか。

前半で4名全員の美音を聞き漏らすまいとエネルギー使いすぎたのか、
後半のプログラムのハイドンは睡魔との長い戦い。
罰当たりな話です。
セリオーソでは鬼気迫る真剣勝負の感でしたが、
ハイドンではにこやかに笑みを交わしたりの穏やかさ。

ズンズンズンとテンポを刻まれると、まるで催眠術。
仕事の後、京都まで遠出すると意識も飛びやすいもので。
最後の楽章だけ、衝撃的で目が覚めました。

アンコール曲紹介、チェリスト氏は「よくお休みになれましたでしょうか?」で笑いを取っておられました。
あら、見てたのね~!

12月というのに暖かい京都でした。
ホールには残席あり。年配の男性が目立ちます。
先のいずみホールのランチタイムコンサートでは、弦楽四重奏は17年間取り上げたことがないとか。
(夜の正規コンサートでは意欲的に企画されています)
それほど一般受けしないということらしいけど、食わず嫌いではないでしょうか。
ベートーヴェンはかなり面白いと思う。

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ベートーヴェン:11番作品95セリオーソ
ハイドン:作品51「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」

アンコール
ハイドン:17番2楽章 (誰でも聞き覚えのあるメヌエット
セレナーデでした)

アルティ弦楽四重奏団
@京都府民ホール「アルティ」

楽器の変遷

2009年12月04日 | コンサート
いずみホールのランチタイムコンサート。
なんと17年前にスタートして、70回目。
トークが入って万人が楽しめるような企画。
最近、昼間のクラシック・コンサートが人気上昇中と新聞でも話題になってました。
その草分け。

バロック、クラシック、モダンとそれぞれの時代のオリジナル楽器で室内楽。

同じ曲を楽器を変えての演奏。
当時の楽器に合わせて奏法も変われば、ピッチもテンポも変わる。
バロックは半音低く、テンポも速く演奏。
今回みたいに、違いを比べる珍しいコンサートだと、
絶対音感のある奏者は、切り替えにリハビリタイムがいるそうです。

チェンバロ→フォルテピアノ
バロックチェロ→モダンチェロ

鍵盤楽器とチェロを取り上げ、個別に弾き比べ。
楽器の特性と作曲には深い関係があるのですね。
フーガはチェンバロの機能に合わせて作られたそう。
ラテン系には不向き?
詰将棋みたいな緻密さがなかったら弾けないのがフーガらしい。

やっぱりモダン楽器は圧倒的な音量で、素人がホールで聴くのにはこっちがいいと思いました。

時代に忠実が売りの室内楽団の皆様すみません。
トークでも言われてましたが、楽器の歴史を知ることは音楽をより理解できることに通じます。
バロック楽器一筋の指揮者の方が、コテコテの大阪弁でお笑い系なのでびっくり。
笑いながら勉強させていただき、ありがたいことです。

イケメン奏者が多いのにもびっくり。
イケメンでない方の実力がすごいと睨みました。
チェロの方、お名前も出ていませんでしたが、素直なすばらしい音色でした。