熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

1コイン

2007年08月31日 | コンサート
近場の大ホールでチェロコンサート。
いつも大入り満員、恒例500円ポッキリコンサート。
ウィークデーの日中なので今まで行く機会がありませんでした。
今回はチェロということで、友人が招待してくださいました。
演奏時間も短いので仕事を抜けて初鑑賞。

納得の大当たり企画ですね。
美しいホールで、ゆったりお馴染み名曲その他を楽しめました。
ヨー様、NYフィル、メトの高額チケットも同じ椅子ですぞ!

ウィーンの若きチェリスト氏を拝聴するのは公開レッスンも含めて4回目。
(ベルンハルト・直樹・ヘーデンボルクさん)
今まで狭い会場ばかり。
今回、とっても腕を上げられたように思いました。

彼の黛敏郎「文楽」は聴かせます。
弦を押さえながら、左3の指で力強いピッチカートが入る!
(3の指の筋力と長さにびっくり)
右はもちろん弓なので、複雑な奏法。
若い男性のパワーは、この曲を一層ドラマチックにしますね。

今回クライスラーの「愛の悲しみ」に注目。(前にも聴いているのに…)
ウィーンゆかりということで選曲されたのでしょう。
本家のヴァイオリンよりも、チェロの演奏の方が哀愁と深みがあって、ず~っと好きです。

総本家クライスラー演奏

一時期、世紀末ウィーンの美術にハマったことがあります。
分離派会館、ロースハウス、近くのデメルのカフェ、昔訪ねた町並みの記憶がよみがえってきました。
いろんな美意識が入り混じった忘れられないウィーン。
題名とは関係なく、時代の節目の不安定な気分を感じます。
ググると、まさに世紀をまたいだユダヤ系クライスラーだったのですね。

また一つ、いつか弾いてみたい曲に出会いました。
(ほかの曲に比べて、ハイポジがないようでした。←観察したんよ!)
そんな日が来るといいけど。