陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

わたしの酒呑録 六代目百合

2008年12月08日 | eau de vie

久しぶりに「くにさだ」へ行く。
薬研堀にあるこの店は
瀬戸内料理を標榜するだけあって
なかなか魚が旨い。
今宵はよこわとさわら
そしてさよりを盛ってもらった。
初めてこの店に来たとき
こいわしの刺身を食って驚く。
今まで食ってきたものと
まったく別物だったからだ。

これからはふぐである。
一匹2万2千円とあった。
四~五人前と書いてある。
大将に天然と養殖とどう違うのか
尋ねてみた。結論から言えば
いい養殖物なら変わらんらしい。
それから鱧の話に。
「広島はあまり鱧は食わんのよ。」
「へえ、アナゴは食うのに?」
大将曰く
鱧は骨切りが面倒じゃけえとか。
瀬戸内はもう素材そのものが良いから
そんな手の込んだ料理法は
あまり定着しないらしいのだ。

「なるほど、高知と一緒じゃね。」

これからならと、クエも聞いてみた。
そしたら、五島列島のクエを一度
魚屋に指名で仕入れてもらったそうだ。
五島列島のクエは逸品だ。それを
うん十万円もかけて仕入れたそうだ。
しかし、そうは言っても
お客にはべらぼうな値段でも出せず
結局大損したらしい。
以来クエは懲りたらしい。

大将の話は朴訥でとても面白い。
そんなエピソードを聞くと
ますます酒がすすんでくるよ。

熱燗を飲んでいたが、〆に
いも焼酎“六代目百合”を
勧められて呑んでみた。
ふうむ。清冽なのどごし。
いい酒と言うのは
最初に口にふくんだときは
水のようだといつも思う。
これもそんな感じだった。

鹿児島県は
甑(こしき)列島にある蔵元。
白さつまという品種で造るとか。

“常圧蒸留だから
水でもお湯でも割らんで
まずは生でグッと飲んでみて下さい。”

なるほど生(き)でやるとうまいのか。

“家族で丹精した心意気の味は
どこの焼酎にもまけんと思っています。”

うむうむ。その心意気や良し。

“「六代目百合」を存分に味わって下さい。
「六代目百合」でなくなるような
軟弱な焼酎は造らない事をお約束します。”
六代目 塩田将史

このコミットがたまらんなあ。
そこまで言い切るのは半端じゃできん。

いやあ、気に入った!
今宵も新しい出会いがありましたね。

偉そうに…。あんたなんぼのもん?

■芋焼酎 六代目百合 塩田酒造
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