新天地のシネマで久しぶりに映画を観る。
繁華街にあるこのシネマ
場所柄とビルの外観からは、場末の
あやしい映画館のような印象だったが
エレベータで上がってみると
そこは昔懐かしい味わいのある
こじんまりした映画館であった。
一見して映画通のようなもぎりの兄さんも
なかなかいい雰囲気を漂わせている。
席数は148席。大きくないハコ。
座席は赤いソファーのふかふかで幅も広い。
これなら思いっきり体を沈めて
楽にくつろいで映画を観ることができる。
そして何より涙をおいおい流しても
周りを気にしなくていいのはありがたい。
いい年をした中年男が
ハンカチで涙を拭いている図は
みっともないし恥ずかしいものだ。
今宵は広島を舞台にした映画。
特にマイナーな名画の場合は
得てして館内は空いている。
両隣前後には誰も人が居ない。
一人でじっくり映画と対峙して
自己の感情を開放して鑑賞
そして映画からカタルシスを感じるには
なかなか心地よい空間を得ることができた。
で
遠慮なく場面場面でぽろりぽろりと
男の涙を流してしまったワタシ。
今宵の映画は「夕凪の街、桜の国」。
この映画のことはまた…。