二〇〇六年七月十四日。快晴。
元気な太平洋高気圧が頑張って
梅雨前線を北へ押し上げる。
静岡県・天竜市で今年最高の38.2度を記録。
熱中症で三人死亡。落雷で二人怪我。
光化学スモッグで小中学生90人以上が病院に。
眼下の公園で今年初めて蝉が鳴いた。
去年の夏より少し遅い。あのクマゼミの
暑さを駆り立てるような喧騒な合唱も
まだ全然聞こえてこない。
そう言えば、蚊取り線香の匂いも
あまり、あたりに漂っていないような。
夏は男だろうか、それとも女だろうか。
高気圧ガールが印象的だからやはり女かな。
蝉の気配からして今年は少し控えめな
夏かなと思っていたのだけれど
梅雨明け前のこの時期に
いきなり38.2度の最高気温で
世間に鮮烈な印象を与えた今年の夏。
今話題の金利のように、いつのまにか
ぐんぐんと上りつめていくのだろうか。
■写真 鐘紡記念病院の庭園から