江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

1冊の冊子

2020-08-06 23:53:25 | 日記
ここに「糸あやつり人形劇―作り方とやり方」という
たった52ページほどの冊子がある。
発行が昭和18年3月15日
執筆は、大政翼賛会人形劇研究委員会とある。
太平洋戦争真っ只中で出版された”糸あやつり人形”の本。

「はしがき」はこうある。現代の漢字、仮名遣いに直している。

大東亜戦争が私たちすべての力を結び集めた
国家総力戦であることは今更いうまでもない。
ここでは、政治も経済も文化も、ありとあらゆる力が、
勝つために動員される。
その結果これまで、すっかり軽じられていたような文化財が、
用い方によっては、私たちの生活に
案外大きな影響を及ぼすことができることも少なくないのである。
紙芝居とか、詩の朗読とかは、その最もよい例であろう。
人形劇も、またその1つではないかと思う。
その愉しさはもとより、持ち運びの簡便さ、やり方のたやすさ、
作り方の手軽さ、殆ど不用物利用ですませる材料の簡易さ、
戦う力の一つとして、人形劇は私たちの生活の中にもっと広く
浸みこんで行かなければならない。

私たち芸人は、いつどこで戦争に加担していくか分からない。

今、敵基地を先制攻撃できるようにしようという動きがある。
しかし”敵”がミサイルで攻撃しようとしている確かな情報は
どこから入れるのであろうか。
かつてイラクに大量破壊兵器があるといって
欧米軍は攻撃した。そして日本は支持した。
しかし、大量破壊兵器は無かった。
欧米はその事実に反省の弁を述べ総括した。
しかし日本政府は、無言のままである。
これまただれも責任を取らない。
情報の収集能力と情報分析能力が問われている。
アメリカの情報をうのみしているだけでは、
とんでもないことになるだろう。
戦争は、必ず相手が先に攻撃したという。
敵基地先制攻撃なんて、言語道断だ。


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止まった刻

2020-08-01 23:34:42 | 日記
大学受験に失敗した時、
選択肢は自宅浪人しかなかった。

不思議な体験をした。
人と会わずじっと机に向かっていると、
過去に失敗したことを次々遡るように思い出していく。
始めは高校3年の時のこと、
そしていつの間にか
忘れていた小学校の時のことを。

どうしてそうなったか後で考えると
多分時が止まっていたからなのだろう、と思える。

今外出自粛をしている人の中に、
もしかしたら同じ様な経験をしている人がいるかもしれない。
確かに、思い出した瞬間
全身冷や汗を掻いたこともあった。
でも思い出すことがあったからこそ
今の自分があるのかもしれない。

では今私はどうなのかというと
今でなければできないことを見つけたせいか、
それとも浪人中の経験から能天気になったのか
過去を思い出すことが無い。
過去の失敗が多すぎるせいかもしれないが、
過去より未来が圧倒的に短くなり過ぎたせいなのかも・・・
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