江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

平家物語と地震

2012-02-15 01:05:32 | 日本の文化について
島根県益田市に伝わる糸あやつり人形に関わって、今年で3年目になる。
新しく演目を増やすプロジェクトになっていて、
益田の人たちが選んだのは、「義経千本桜のすし屋の段」

閑話休題
不思議に思うのだが、ここ益田も私の修業したところも、
三番叟と獅子舞以外は、皆義太夫狂言なのだ。
もし本当に江戸時代から伝わってきているのなら、
説教節なり古浄瑠璃なり、何か伝えられてきていてもよいはずなのだが、
痕跡すらない。

「義経千本桜」は平家物語を元にしている。
武士にもてはやされた能も、平家物語を元にした物が多い。
武士が軍(いくさ)を前にして、能を舞ってから赴いたと聞いた。
それは、亡霊が邪魔をしないように慰めるためだったと、ものの本にあった。
でもなぜ平家の亡霊なのだろうか。

その答えが、最近読んだ本にあった。
平家が滅亡した壇ノ浦の合戦から3ヵ月後、
琵琶湖北岸を震源とした大地震が起こって、
平安京すなわち京都の町が、壊滅状態になった。
そこで人々は、滅亡した平家の仕業と考えた。
平家の亡霊を鎮めなければ、国は滅びると恐れた。
そして、平家物語は生まれた。
「耳なし芳一」に書かれてあるように、平家の亡霊は、
平家物語を聞くことで安らかになった、と考えられていたようである。

NHKは、大地震があったから「平清盛」を作ったのであろうか。
どうも日本人は、平家の呪縛から未だに抜け出せないでいるのではないか。
どこかの市長を始め、今のはしゃぎぶりを見ていると、そんな気がしてくる。
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冬の野鳥

2012-02-10 23:56:54 | 日記
ムクドリの一群が飛んでいるなと思っていたら、
近くの電線に、一列に並んで留った。
なかなかの数である。
すると我が家の目の前にあるトリモチの実に向かって、次々と飛んできた。
順番があるのか、ある程度食べると電線に戻り、次のと交代している。

その賑やかなこと。

ところがその動きが大きく乱れた。
ヒヨドリが襲ってきたのだ。
ヒヨドリも10羽ぐらいの群れになっている。
ムクドリを追い払ってから、実にありつく。
ムクドリも負けていない。
追われてもやって来る。
すると、追う追われるの喧嘩をしているところもあれば、
仲良く同じ実の房をつついているところもある。

それにしても騒々しい。

そして何がきっかけかわからないが、
一瞬にして皆引いていった。

残されたのは、静寂。
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2月のスケジュール

2012-02-08 18:02:17 | スケジュール
大変遅くなりましたが、2月のスケジュールをお知らせします。
ここには一般の方がご覧になれるものに限って書いております。

2月25日(土),26日(日) 府中郷土の森博物館 梅まつり 大道芸
 毎年恒例になりました。
 時間は12時半頃から3時半ころまで。
 ただし雨天、強風、暗く雲が立ち込めているなど大道芸にふさわしくない
 天気のときなどは、中止いたします。
 その時は、当日の朝ここにお知らせします。
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無事千秋楽

2012-02-07 00:16:36 | 向島百花園公演
芝居は作るのに大変手間がかかる。
また今回のように初めて役者に挑む人と一緒なら、なおのこと、
その人のいいところを引き出してやらなければならないが、
付き合っているうちに、それまでのイメージと違ってきたりする。

しかし始まってしまうと、早いものである。
けれどもなかなかすんなりと終わらせてくれないのも、芝居である。
今日千秋楽は、酔っ払ってしまったお客さんがいた。
時々言葉を発する。
私なんざ、大道芸をしていたら、すぐ傍で携帯電話をされたり、
なんと酔っ払いに話しかけられたこともある。
慣れているわけではないが、こんなときだからこそ、と人形に集中してしまうのだが、
他のお客さんには迷惑だったかもしれない。
でもそんな中にもかかわらず、よく笑ってもらえた。

今回の笑いは前回とも質が違うのだが、実によく笑ってもらえた。
狙ったところは大体当っていたようだ。

こうなると、次回作が大変だ。
これからゆっくりと検討することにしよう。

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開く

2012-02-05 23:28:08 | 向島百花園公演
いつもなら1月には開いているはずの梅が、1輪も開いていないまま幕が開いた。
それが日曜日にやっと開いた。
それも可愛らしく1輪だけ。
梅は1つが開くと次々と開くという。
いままでじっと我慢していただけに、きっと来週末には見頃を迎えるだろう。
しかも月曜の千秋楽には雨が降るという。
舞台の片付けには迷惑な話だが、
梅には恵みになるだろう。
梅まつりにあわせて開いている私たちの公演には悔しい話だ。
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